The Small Facesの名盤レコード徹底ガイド|選び方・保存法からおすすめ盤まで解説

The Small Facesのレコードおすすめ解説コラム

1960年代の英国ロックシーンにおいて、The Small Facesはモッズ・カルチャーを象徴する重要なバンドとして知られています。彼らの楽曲は時代を超えた魅力を放ち、現在でも多くの音楽ファンの心を掴んでいます。特にアナログレコードのコレクターやヴィンテージ音源愛好家にとって、The Small Facesのオリジナル盤は極めて価値の高いアイテムです。

このコラムでは、The Small Facesのレコードを中心に、その魅力やおすすめの盤、音質やアートワーク、レア盤情報に焦点を当てて解説します。CDやサブスクリプションで聴くのとは一味違う、レコードならではの楽しみ方を理解し、コレクションの幅を広げる手助けになれば幸いです。

The Small Facesとは?バンドの背景と特徴

The Small Facesは1965年に結成されたブリティッシュロックバンドで、スティーブ・マリオット(Vo, G)、ロニー・レーン(Ba, Vo)、ケニー・ジョーンズ(Dr)、イアン・マクレガン(Key)によって構成されました。モッズ・カルチャーと結びついた彼らの音楽は、R&B、サイケデリックロック、ポップスが融合し、後のハードロックやパンクロックに影響を与えました。

代表曲は「All or Nothing」「Itchycoo Park」「Lazy Sunday」などが挙げられます。彼らの音楽性は幅広く、ソウルフルなリズムとメロディアスで洗練されたサイケデリックな要素が織り交ぜられています。この多様性が、レコードのジャケットや盤面のデザインにも表れているのが特徴です。

レコードの魅力:The Small Facesをアナログで聴く理由

  • 音質の奥深さとウォーム感
    アナログレコードならではの温かみのある音質は、デジタル音源にはないアナログ特有の微細な音のニュアンスを感じさせます。The Small Facesの楽曲に内包される細かなギターリフやボーカルの微妙なトーン、当時の録音環境による音の空気感が一層引き立ちます。
  • ジャケットアートの魅力
    60年代のロックバンドはジャケットアートにも力を入れていました。The Small Facesのレコードジャケットは、時代背景やバンドの個性が色濃く反映されており、アート作品としての価値も非常に高いです。オリジナル盤のスリーブデザインを手に取ることで、彼らが活動していた当時の空気感を感じ取ることができます。
  • 歴史的価値とコレクション性
    オリジナル盤には限定プレスや初回特典が多く存在し、それらをコレクションすることで音楽史に直に触れる楽しみもあります。市場でのプレミア価値も高く、投資対象としての注目度も増しています。

The Small Facesのおすすめレコード一覧

以下に、特に人気が高く、レコード収集家に評価されているThe Small Facesのレコードを挙げます。プレイヤーの所有や再生環境に合わせて参考にしてください。

1.『Small Faces』(1966年ファーストアルバム、Deccaレーベル)

  • 概要:1966年にリリースされたデビューアルバム。彼らの初期R&Bスタイルとブルースの影響が色濃く残っている作品。
  • 特徴:CDでのリリースも多いが、特にDeccaオリジナルプレスは音がクリアでエネルギッシュ。ジャケットもデザイン的に非常に見ごたえがある。
  • ポイント:オリジナルのUK盤は入手困難だが、状態の良いものは非常に高価で取引される。

2.『Small Faces』(1967年セカンドアルバム、Immediateレーベル)

  • 概要:バンドがDeccaからImmediateに移籍して最初にリリースしたアルバム。よりサイケデリックで実験的なサウンドに進化。
  • 特徴:細かな音のディテールが豊富で、モッズカルチャーの名盤としても評価が高い。ジャケットはサイケ調のアートワークで、60年代らしいビジュアル。
  • ポイント:Immediateオリジナルは非常に貴重。音の繊細さを活かすターンテーブル環境の整備が重要。

3. シングル盤「Itchycoo Park / I Feel Much Better」(1967年)

  • 概要:BBCのラジオでも頻繁に流れたモッズの代表曲。「Itchycoo Park」はバンド最大のヒットとなった曲。
  • 特徴:シングル盤にもかかわらず非常に優れた録音状態で、アナログで聴くと独特の空気感が味わえる。
  • ポイント:UK盤、US盤ともにプレス数は少ないため、状態の良いオリジナルシングルはコレクション価値も高い。

4.『There Are But Four Small Faces』(アメリカ編集盤、1968年)

  • 概要:アメリカ市場向けにThe Small Facesの楽曲を編集収録したLP。日本やUKのオリジナルアルバムにはない収録曲構成が特徴。
  • 特徴:北米のモッズ人気の証としての価値も高く、アナログ盤はジャケットの色彩感も鮮やかで人気。
  • ポイント:輸入盤としての価値があり、アメリカのプレス品質の高さを体感できる。

The Small Facesレコードの選び方のポイント

The Small Facesのレコードを購入する際には、いくつか注意すべきポイントがあります。特にオリジナル盤の価値は、盤質・スリーブの状態、プレス年、流通ルートによって大きく変動します。

  • オリジナル盤 vs 再発盤:オリジナル盤は一般的に希少性が高く、音質もオリジナルマスターに近いものが多いですが、再発盤は盤の傷やノイズが少なくリスニングに適している場合もあります。レコードに記載されているレーベルやカタログ番号をチェックしましょう。
  • 盤の状態(グレーディング):中古市場では盤の状態が品質を大きく左右します。VG+(良好)以上の状態を目安に選ぶと良いでしょう。傷やスクラッチはノイズの原因になります。
  • プレスの国と年:初版プレスは音質・プレミア性が高い場合が多いです。英国オリジナルのほか、米国、オーストラリア、ドイツ盤も存在しますが、それぞれ音質やジャケットのデザインに差があります。
  • ジャケットの仕様:ゲートフォールド(見開きジャケット)か通常ジャケットか、インナースリーブの有無も注目ポイントです。特にImmediateレーベルのアートワークはコレクターが重視する傾向にあります。

おすすめの保管方法とプレイヤー設定

せっかくのThe Small Facesのヴィンテージレコードを長期間楽しむためには、保管や再生環境の管理が重要です。以下の点を参考にしてください。

  • 保管環境:直射日光の当たらない湿度や温度が一定の場所を選び、盤面にホコリや汚れが付かないようにしましょう。帯電防止の内袋(インナースリーブ)に入れておくことをおすすめします。
  • プレイヤーの調整:針圧やカートリッジの種類を適切にセットし、レコード盤へのダメージを防ぎながら良い音質を引き出すことが重要です。トーンアームのバランス調整も忘れずに。
  • クリーニング:専用のブラシやクリーニング液を使って盤面のダストや汚れを定期的に除去しましょう。ノイズ低減と盤面劣化防止に効果的です。

まとめ:The Small Facesのレコードでモッズ時代の音楽と文化を体感しよう

The Small Facesのレコードは、単なる音源以上に1960年代の英国モッズ文化やロック精神を体感できる貴重なアイテムです。オリジナル盤の価値を理解し、盤質やジャケットの状態にこだわって選ぶことで、音楽的にも歴史的にも満足度の高いコレクションが実現できます。

現在では再発盤やCD、サブスクでも簡単に彼らの音楽を楽しめますが、アナログレコードで聴くことで、当時の音場感や演奏のエネルギーをよりリアルに感じられます。The Small Facesの魅力を深めるためにも、ぜひレコードでのリスニングと収集を検討してみてください。

今後の音楽収集の充実に役立つように、彼らの名盤を中心に高品質なアナログレコードの探索を楽しんでいただければ幸いです。