Bring Me The Horizon名盤をアナログで聴く完全ガイド — プレス別の選び方・購入と保存のポイント

イントロダクション — Bring Me The Horizon とレコード文化

Bring Me The Horizon(以下BMTH)は2000年代中盤のメタルコア世代を代表するバンドとしてデビューし、その後エクスペリメンタルからポップ、エレクトロニカまで幅広い音楽性を取り入れて大衆的な評価を獲得してきました。本稿は「名盤」と評される主要作品群を、レコード(アナログ)フォーマットに焦点を当てて深掘りします。CDやサブスク上のマスタリングとの差、プレスバリエーション、コレクターズアイテムとしての価値、そして実際にレコードで聴くときの音質的・感覚的な魅力を中心に解説します。

総論:BMTHの音楽がレコードで持つ意味

BMTHの初期〜中期のアルバムはエネルギッシュなギター、タイトなドラム、強烈なボーカルを主体とするため、アナログの暖かさとダイナミクスが非常にマッチします。一方でSempiternal以降に顕著なシンセや多重コーラス、サンプル類はミックスの密度が高く、良好なプレスと適切なマスタリングがないとレコード再生時に曖昧に聴こえることがあります。したがって、BMTHをレコードで楽しむ際は「どのプレスか」「マスターはオリジナルかリマスターか」「カッティング(刻み)の質」が重要になります。

Count Your Blessings(2006) — デビュー作の生々しさ

概要:カウント・ユア・ブレッシングスはBMTHのデビューアルバムで、UKのインディーレーベル(Visible Noise 等)が中心となってリリースされました。レコード盤としての初期プレスは、ファンの間で人気が高く、初回盤のスリーブやインナースリーブ、帯(日本盤)といった仕様の違いがコレクション価値を左右します。

  • 音質的特徴:若さゆえのラフな演奏と荒削りなミックスは、アナログの温度感と相性が良く、ロー〜ミッドの力強さが強調されます。
  • プレスの見分け方:初回プレスはジャケットのテクスチャ、インサートの有無、レーベルのカタログ番号で判別できます。限られたプレス枚数のカラービニールは高値になりがちです。
  • コレクター向け注意点:初期ショートランのためスクラッチや回転ムラが入りやすく、良好な状態のものを選ぶ必要があります。

Suicide Season(2008)および「Cut Up」系(リミックス含む)

概要:Suicide Seasonは初期のヘヴィな方向性を継承しつつ、よりメロディと構築性を獲得した作品です。このアルバムは複数のカラーバリエーションや限定盤が存在し、さらにリミックス集「Suicide Season: Cut Up」など派生アイテムもレコード化されてきました。

  • ヴィニールのバリエーション:スプラッター、クリア、限定カラーなどがリリースされ、特定カラーは投機的に取引されます。
  • サウンドの特徴:アグレッシブなギターと低域が多いサウンドは、スピーカーやプレーヤーの能力が問われます。使用するカートリッジと針圧を最適化することで歪みやスレッショルドを抑え、トランジェントを生かせます。
  • リミックス盤の評価:リミックスは原曲のテクスチャを別角度から楽しめますが、音質面でオリジナルよりも密度が増していることがあるため、優れたカッティングがされている盤を選びましょう。

There Is a Hell Believe Me I've Seen It. There Is a Heaven Let's Keep It a Secret.(2010)

概要:このアルバムはバンドの作家性が強まり、オーケストレーション的な要素や壮大な構築が増えた作品です。LPでは複数枚組(ダブルLP)で展開されることが多く、曲間のダイナミクスをレコードで体感しやすい構成になっています。

  • 盤構成と収録方法:ダブルLP化によりカッティング時間が短くなり、各面あたりの溝幅が広く取れるため音質的に有利です。
  • アートワーク:豪華な内袋や折り畳みジャケットがあるプレスは所有感が高く、状態が良好なものはプレミアムが付きます。
  • 聴きどころ:クライマックスのボーカル層やコーラスは、針飛びや歪みが無い高品質プレスでこそ真価を発揮します。

Sempiternal(2013) — 転換点とアナログでの再現性

概要:Sempiternalはバンドの音楽性が大きく変化したアルバムで、エレクトロニックな要素とアンセミックなメロディが融合しています。ここからBMTHは大手レーベルとの関係が強まり、リリース規模が拡大しました。アナログフォーマットでは多彩なカラーバリエーション、180gの重量盤リリース、限定盤のサイン入りなどが展開されました。

  • マスタリングの差:Sempiternal以降はスタジオの多人数編成やエレクトロニクスの扱いが増えるため、アナログ化の際のマスタリング(アナログ・カッティング)が重要です。オリジナルのアナログカットが良ければ広がりと奥行きが得られますが、粗悪なカッティングだと高域の刺さりや低域の濁りが目立ちます。
  • おすすめプレス:初回プレス(オリジナルカッティング)や信頼できるレーベルの180gプレスは安心感があります。日本盤のHQプレス(帯・解説付き)もチェックすべきです。
  • コレクティブル:限定カラービニール、ツアー会場限定、特典のポスターやダウンロードコードの有無で価値が分かれます。

That’s the Spirit(2015)〜AMO(2019) — ポップ化とヴィニール事情

概要:この期間はBMTHがポップ寄りのプロダクションへと移行した時期で、ラジオフレンドリーな音作りとなりました。商業的な成功に伴い、盤の流通量も増え、限定色やピクチャーディスクを含む多彩なバリエーションが公式にリリースされています。

  • ピクチャーディスクの扱い:ビジュアル性は高いものの、音質は一般的に通常のバイニールより劣ることが多く、音質重視であれば避けたほうが良いです。
  • 再発とリマスター:大手の再発盤はマスターがリマスターされている場合があり、音像やダイナミクスが変わります。購入前にプレス情報(マスター/カッティングの作者)を確認しましょう。
  • ツアー限定やレコードストアデイ盤:限定プレスはコレクション性が高く、状態が保たれていれば将来的な資産価値も期待できますが、音質面では通常盤の方が安定するケースもあります。

シングルやEP、7インチの魅力

概要:BMTHはシングルやEPを7インチでリリースすることがあり、特に初期のシングルは流通数が少なく希少価値が高いです。7インチの魅力はジャケットやスリーブの小さなアートワーク、限定カラーの存在、そして盤そのもののコレクタビリティにあります。

  • 音質注意点:7インチは短時間収録向けのため溝が広く取りやすく音質は良好なことが多いですが、プレス枚数が少ないと品質保証が難しい場合があります。
  • チェックポイント:センターホールのズレ、ウェイト(薄い盤は反りや歪みが出やすい)を確認してください。

レコード購入時の実務的アドバイス(BMTH購入ガイド)

  • プレス情報の確認:レーベル、カタログ番号、初回/再発の別、重量(180g等)、カッティング担当の名前が重要です。ディスコグ(Discogs)などで照合してから購入しましょう。
  • 盤の状態(VG+〜M)とジャケットの状態を必ず確認:コレクター価格は状態で大きく変わります。
  • 音質重視なら通常のブラックビニールの初回プレス、または評価の高い再プレスを狙う:限定のカラービニールやピクチャーディスクは見た目と資産価値は高いが音質は劣る場合あり。
  • 日本盤の注目点:帯(OBI)や解説、時に別マスターが使われることがあり、コレクターならチェックする価値があります。
  • プレイヤーのセッティング:BMTHは低域が重要なので針圧、カートリッジ、ターンテーブルのグラウンドやアンプの相性に注意。高品質なカートリッジは曖昧になりがちな中高域の情報を取り戻してくれます。

保存とメンテナンスのポイント

アナログレコードを長く良い状態で楽しむための基本事項を押さえましょう。直射日光を避けた立てた保管、帯電防止のインナースリーブ、再生前のダストブラシ、定期的な湿式クリーニングなどが有効です。BMTHのようなダイナミックな音源は針先の状態が音に直結しますので、針の摩耗にも注意してください。

まとめ:どのプレスを狙うべきか

BMTHをレコードで楽しみたいなら、まず「どのアルバムのどの音像を最重要視するか」を明確にしてください。初期の荒々しさを楽しみたいならCount Your BlessingsやSuicide Seasonの初回プレス、音の広がりやプロダクションを味わいたいならSempiternal以降の良好な180g初回プレスや日本盤HQプレスがおすすめです。限定色やピクチャーディスクはコレクション性が高く視覚的満足が得られますが、音質重視なら通常盤の優良プレスを選びましょう。

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