ラナ・デル・レイのおすすめレコード完全ガイド|アナログで聴くべき代表盤と選び方
Lana Del Rey — おすすめレコード深掘りコラム
Lana Del Rey(ラナ・デル・レイ)は、米国のシンガーソングライターとして「古き良きアメリカの郷愁」「映画的な世界観」「メランコリックな歌詞」で知られます。アナログレコードで彼女の音楽を聴くと、その空間性やダイナミクス、ボーカルのニュアンスがより際立ちます。本コラムでは「どのLPを買うべきか」「それぞれの作品の魅力と聴きどころ」「レコードで聴くことに向いているポイント」を中心に、代表作とおすすめ盤を深掘りして紹介します(再生・保管・メンテナンスの技術的な解説は含みません)。
選び方の視点:まず押さえるべきポイント
- 世界観を重視するなら:映画的でドラマティックな編曲が魅力の作品を。
- 歌詞と声の表現を楽しむなら:ボーカルが前面に出たアレンジの盤を。
- 制作陣やプロデューサーの色を聴き分けたいなら:プロデューサーごとの作風変化を見る。
- レア盤や限定カラーに惹かれるなら:初回限定盤・海外プレスのバリエーションを探す。
必携盤(入門〜定番)
Born to Die(2012)
ラナを世界的に知らしめたメジャー・デビュー作。オーケストレーションとヒップホップ風トラックの融合、悲哀を帯びたメロディが特徴です。シングル「Video Games」「Born to Die」「Blue Jeans」「Summertime Sadness」など、ラナの代表曲がまとまっているため、入門盤として最適です。
- 聴きどころ:壮大なストリングスと、低めの歌声が織りなすドラマ感。フックの効いたコーラス。
- レコードで聴く魅力:ドラマティックなアレンジがより空間的に感じられる。
- おすすめエディション:初回プレスやパラダイス・エディション(ボーナストラック収録)をチェックすると収録曲の幅が広がります。
Ultraviolence(2014)
Dan Auerbach(ザ・ブラック・キーズ)をプロデューサーに迎えた、よりロック/サイケ寄りのサウンド。ギターの生っぽさとリバーブの効いたトーン、抑えたテンポが印象的で、ラナの憂いのある歌声がより生々しく聴こえます。
- 聴きどころ:「West Coast」の変拍子的なグルーヴや「Shades of Cool」のドラマ性。
- レコードで聴く魅力:ギターやアンビエンスの質感が強調され、アナログらしい深みが出ます。
- おすすめエディション:オリジナル・アナログ盤や限定カラーヴァイナルはコレクターズアイテムとして人気。
Norman F***ing Rockwell!(2019)
批評的にも彼のキャリアのハイライトと評される一枚。ジャック・アントノフをはじめとする協力で、よりゆったりとしたピアノとアコースティックに寄った編曲が多く、歌詞の内省性が際立ちます。成熟したソングライティングを感じたいリスナーに強く薦めます。
- 聴きどころ:「Mariners Apartment Complex」「Venice Bitch」「Hope Is A Dangerous Thing for a Woman Like Me to Have — but I Have It」の渋い色合い。
- レコードで聴く魅力:繊細なアコースティック楽器とボーカルの表情が近く感じられる。
- おすすめエディション:評論家受けが良いアルバムなので、通常盤のアナログでも満足度が高いです。限定盤はコレクション向け。
深掘りしたい人向けのおすすめ盤
Honeymoon(2015)
スローでムーディーな曲が多く、ジャジーなピアノやアンビエンスの強いアレンジが連なる作品。映画の一編のような流れが持ち味で、夜間ドライブや静かな時間に向くアルバムです。
- 聴きどころ:「Music To Watch Boys To」「High By The Beach」などの異なるテンポ感。
- レコードで聴く魅力:ダイナミックの幅が狭く落ち着いた音像のため、アナログで聴くと曲ごとの空間表現がよく伝わります。
Lust for Life(2017)
ゲストコラボ(The Weekndほか)が加わり、ポップ寄りの音像も出てくる作品。80s〜90s的なエッセンスや、ラナ本来の退廃的な世界観がブレンドされています。
- 聴きどころ:「Love」「Lust for Life(feat. The Weeknd)」など、ポップな手触りの曲と内省的な曲のバランス。
- レコードで聴く魅力:ポップ感のあるトラックはアナログでもパンチが出やすく、アルバムの幅を体感しやすい。
Chemtrails over the Country Club(2021) / Blue Banisters(2021)
2021年は2作続けてリリースされ、どちらもラナのパーソナルで静謐な側面を押し出した作品。フォークやアメリカーナ寄りのテイストが強く、歌詞の語り口が前に出ます。深めに聴きたい人向け。
- 聴きどころ:静かなギターやハーモニー、物語性の強い歌詞。
- レコードで聴く魅力:細やかな弦楽器や声のディテールが楽しめます。
最新作(注目盤)
Did You Know That There's a Tunnel Under Ocean Blvd(2023)
近年の成熟の到達点として批評的に注目された作品。長尺曲や実験的なアレンジもあり、ラナの作家性を強く感じられます。アナログでじっくり聴くとアルバムの物語性が一層深まります。
コレクションの楽しみ方:エディション選びのコツ
- 初回プレスや海外盤:マスタリングやカッティングが異なる場合があるため、音質やミックスの好みで選ぶのも楽しみです。
- 限定カラーヴァイナル:ビジュアル面の満足度が高く、コレクション性を重視するなら狙い目。ただし価格変動が大きいので相場をチェック。
- ボーナストラックやデラックス盤:未発表曲やデモが収録されることがあり、コアファンには嬉しい選択肢。
- 中古市場での探し方:状態表記(盤質/ジャケット)を確認し、信頼できるショップや出品者から購入するのが安心です。
まとめ:まず何を買うべきか
初心者には「Born to Die」、ラナのロック寄り・生音の濃さを味わいたいなら「Ultraviolence」、ソングライティングの深さを堪能したいなら「Norman F***ing Rockwell!」が特におすすめです。コレクター的には限定カラーや初回プレスを探す楽しみもありますが、まずは作品そのものの世界観をアナログで味わってみてください。
参考文献
- Lana Del Rey — Wikipedia
- Lana Del Rey — 公式サイト
- Lana Del Rey — AllMusic(ディスコグラフィ)
- Pitchfork review: Born to Die
- Pitchfork review: Ultraviolence
- Rolling Stone — Ultraviolence review
- The Guardian — Norman F***ing Rockwell! review
- Lana Del Rey — Discogs(プレス情報)
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