Strawberry Alarm Clock(ストロベリー・アラーム・クロック)入門|おすすめLP・再発・オリジナル盤の選び方と聴きどころ
イントロダクション:花とサイケデリアの香り——Strawberry Alarm Clockとは
Strawberry Alarm Clock(ストロベリー・アラーム・クロック)は、1960年代後半のアメリカ西海岸で活躍したサイケデリック・ポップ/ロック・バンドです。彼らはポップでキャッチーなメロディと多層的なコーラス、鍵盤やサイケなアレンジを融合させ、代表曲「Incense and Peppermints」で一躍全米チャートの上位に入るなど、サイケ時代の象徴的な存在となりました。本コラムでは、バンド入門者からコレクターまで楽しめるおすすめレコード(オリジナル・スタジオ盤と再発/編集盤)を、音楽的特徴と聴きどころを中心に深掘りして紹介します。
おすすめ1:「Incense and Peppermints」(1967)
なによりまず聴くべきデビュー作。タイトル曲「Incense and Peppermints」は、サイケ・ポップの代表曲として知られ、ドリーミーなコーラスと独特の鍵盤/ギターのフレーズが印象的です。このアルバムは当時のサイケデリック・シーンのポップ寄りサイドを提示しており、明るくキャッチーな曲調が多いのが特徴。
- 聴きどころ:タイトル曲のフック、ハーモニーの重なり、鍵盤のサウンド。ラジオでも映えるポップ性とサイケの併存を味わえる。
- おすすめの聞き方:まずはA面通して。シングル曲だけでなくアルバム曲の間にも小さな実験的アレンジが散らばっているのが分かる。
- コレクター情報(概観):オリジナルの米盤(1967年、Uni Recordsプレス)は人気が高く、状態次第で価格が上がることがある。音質やアートワークの再現性を重視するなら、信頼できる再発(Sundazedなどのリマスター再発)も良い選択。
おすすめ2:「Wake Up...It's Tomorrow」(1968)
デビュー作の成功後に出されたアルバムで、バンドの作曲スキルや編曲センスがより幅広く、深く出ている作品です。ポップな要素は保ちつつ、より実験的なサウンドや幻想的なアレンジが散りばめられており、サイケ的な色彩が濃くなっています。
- 聴きどころ:バンドの化学反応(複数のメンバーによる作曲)、より多彩な楽器編成とサウンド・デザイン。タイトル曲やアルバム曲群が織りなす統一感と起伏。
- おすすめの聞き方:通して聴いてアルバム構成の巧みさを味わうのがおすすめ。シングルの延長ではないバンドの表現力を堪能できる。
- コレクター情報(概観):デビュー同様オリジナル盤は注目されるが、中古市場では再発で音質が改善されたものも多い。オリジナルのジャケットやインサート類の有無で価値が変わる。
おすすめ3:編集盤・アンソロジー(入門/深掘り向け)
初めて聴く人、もしくはシングル曲以外のレア曲やアウトテイクをまとめて聴きたい人には編集盤やアンソロジーが便利です。代表曲を網羅した「ベスト盤」により全体像をつかみつつ、CDや公式再発では入手しにくいB面や未発表音源に触れられることがあります。
- 聴きどころ:代表曲以外の隠れた名曲、シングルB面、デモ/未発表トラック。バンドの変遷やメンバーチェンジの影響を俯瞰できる。
- おすすめの聞き方:まず編集盤で代表的な音像を把握してから、気に入った時期のオリジナルアルバムにさらに踏み込むのが効率的。
聴く際に注目したいポイント(楽曲・アレンジ面)
- コーラスワーク:シンプルながら耳に残るハーモニーが多用され、曲のフックになっている。
- 鍵盤とギターの対話:オルガンやクラビネット系の鍵盤が曲の色付けをしており、ギターと絶妙に絡む部分が聴きどころ。
- ポップと実験のバランス:キャッチーなメロディと、時折覗くサイケデリックなサウンド処理(エフェクト、アレンジの遊び)が混在している点。
- 楽曲の短さ:当時のポップ指向を残しつつ、アルバム全体での統一感や曲間の空気が楽しめる。
どの盤を買うべきか(初心者向けからコレクター向けまで)
- 初心者:代表曲をまとめた編集盤か、信頼できる再発(Sundazedなどのレーベルのリマスター盤)をまずは。一枚でバンド像を掴めます。
- 中級者:オリジナルのスタジオアルバム(初期2作など)で楽曲の流れと時代性を味わう。ジャケットやライナーノーツも楽しむ。
- コレクター:初版のヴィンテージ・プレス、オリジナルのインサートやスリーブの有無、盤のマトリクス番号などを確認。状態評価で価値が大きく変わります(専門店や信頼できる出品者から購入することを推奨)。
まとめ:Strawberry Alarm Clockを楽しむために
Strawberry Alarm Clockは、サイケデリック時代の「ポップで明るい側面」を体現したバンドです。まずは「Incense and Peppermints」であの時代のフックを味わい、続けて「Wake Up...It's Tomorrow」でより深い表現に触れる──という順序がおすすめです。編集盤や良質な再発を活用すれば、手軽に全体像を掴めますし、オリジナル盤を探す楽しみはコレクターならではの醍醐味です。ぜひ音像の細部(コーラス、鍵盤、アレンジの遊び)に耳を傾けて、60年代サイケの別の表情を発見してみてください。
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