Little Feat入門:初心者必聴の名盤7選+代表曲と聴きどころ完全ガイド
はじめに — Little Featとは何者か
Little Feat(リトル・フィート)は1969年にローウェル・ジョージ(Lowell George)を中心に結成されたアメリカのロック/ルーツ系バンドです。ブルース、カントリー、ニューオーリンズ・ファンク、ジャズなどを自由に横断するサウンドと、スライド奏法や独特の歌心を持つソングライティングで知られます。ローウェルの在籍した1970年代前半から後半の一連の作品は「アメリカン・ルーツの名盤」として高く評価されており、バンドの解散と再結成を経てもなお多くのファンに愛されています。
おすすめレコード(入門〜必携盤)
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Little Feat (1971)
バンドのデビュー作。ローウェル・ジョージのソングライティングとスライド・ギターの持ち味が色濃く出た一枚で、のちの「Willin'」などの原型がここにあります。荒削りながらも個性が強く、初期フェーズの魅力を知るにはうってつけです。
聴きどころ:デビュー期特有のブルース/カントリー寄りのサウンドとローウェルの声。
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Sailin' Shoes (1972)
デビューの延長線上にありつつ、より楽曲の幅が広がった作品。ストレートなロック曲からスワンプ調のナンバーまで、アンサンブルの深みが増しています。バンドとしての方向性が固まり始めた重要作です。
聴きどころ:アンサンブルの音作り、ローウェル以外のメンバーによる色付け。
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Dixie Chicken (1973)
Little Featを代表する転機のアルバム。ニューオーリンズのファンクやルーツ・ミュージックを強く取り入れ、独特のグルーヴと地元感覚を持った名作です。この路線が「Little Featらしさ」を決定づけ、多くのファンを獲得しました。
聴きどころ:ニューオーリンズ風のリズム感と、リード・ギター/キーボードの掛け合い。
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Feats Don't Fail Me Now (1974)
バンドの演奏能力とアレンジ力がさらに昇華した作品。ファンク寄りのナンバーから陽気なロック、スロウなブルースまでバランスよく収録されており、聴き応えのある一枚です。スタジオ盤としての完成度が高く、名曲も多く含まれます。
聴きどころ:リズム隊のタイトさ、ホーンやキーボードの効いたアレンジ。
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Waiting for Columbus (1978)
ライブ盤の金字塔。1977年のツアーからの音源をまとめた二枚組ライブで、スタジオ盤以上にバンドのダイナミズムやインプロヴィゼーション、観客との一体感が伝わってきます。音楽ジャンルを横断する彼らの「ライブの強さ」を知るうえで必聴の名盤です。
聴きどころ:ライブならではの長尺アレンジ、メンバー間の呼吸、名曲群の迫力ある演奏。
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Let It Roll (1988)
ローウェル・ジョージ亡き後に再結成された時期の代表作。70年代とは異なる時代背景の中で、新しいメンバーを加えつつもリトル・フィートの伝統を受け継いだ作品群が聴けます。クラシック期の延長線上にある現代的な解釈を好む人におすすめです。
聴きどころ:再結成後のアンサンブル感とモダンなサウンドの融合。
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Hoy-Hoy!(編集/レア音源集)
スタジオ未発表曲やライブ音源、レアなトラックを集めた編集盤。コアなファンやディープリスナーには嬉しい資料的価値の高い一枚です。作品の全体像を掘り下げたい人向け。
聴きどころ:ビハインド・ザ・シーン的な珍しい演奏や別テイク。
代表曲ガイド(まずはこれを押さえる)
- Willin' — ローウェルの代表作。ロード感と郷愁を帯びた歌詞が胸に残る名曲。
- Dixie Chicken — バンドの代名詞的ナンバー。ニューオーリンズ風の土着的グルーヴ。
- Fat Man in the Bathtub / Spanish Moon(ライブで聴くと一層映える曲) — ファンク/スワンプ寄りのリズムが強烈。
- Feats Don't Fail Me Now(曲) — ポップでありつつ演奏の巧みさを示す楽曲。
どの1枚から聴くべきか(シチュエーション別)
- 初めて:Dixie Chicken または Waiting for Columbus。バンドの「らしさ」が直感的に分かる。
- ライブ中心に楽しみたい:Waiting for Columbus。ライブの熱量と演奏力が圧巻です。
- オリジナルのルーツを知りたい:Little Feat(デビュー作)やSailin' Shoesを。
- ディープに掘りたい:Hoy-Hoy!など編集盤やレアトラック集を。
聴きどころのポイント(音楽的観点から)
- グルーヴとスウィング:ニューオーリンズやスワンプの影響で、独特の「間」とグルーヴが多用されます。リズム隊の動きをよく聴いてみてください。
- アレンジの妙:キーボードとスライド・ギターの絡み、ホーンやハーモニーの使い方が曲の「色」を決めています。
- ソングライティングの幅:ローウェルの物憂げな歌詞から、楽曲自体のユーモアや掘り下げまで、感情表現の幅が広いです。
- ライブでの拡張性:スタジオ盤では短いフレーズが、ライブでは長く展開され別の魅力を見せることが多いです。
ディスク購入のヒント(どのエディションを選ぶか)
- クラシック期(1971–1978)のオリジナル盤は音色や空気感が魅力ですが、リマスター盤はノイズや帯域のバランスが改善されていることが多いです。好みで選んでください。
- ライブ盤は初出と拡張版(再発盤)で収録曲や編集が異なる場合があるため、ブックレットやトラックリストを確認すると満足度が上がります。
まとめ
Little Featはジャンルの境界をゆるやかに越えながら独自のグルーヴを築いたバンドで、スタジオ盤とライブ盤の双方に魅力があります。まずは「Dixie Chicken」と「Waiting for Columbus」を押さえ、そこからデビュー作や編集盤でディープに掘っていく流れがおすすめです。どの作品も演奏の妙やアンサンブルの魅力が際立っているので、アルバムごとに異なる顔が楽しめます。
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