John Hiatt入門:レコードで聴きたいおすすめアルバム6選と聴きどころ

はじめに — John Hiattとは何者か

John Hiatt(ジョン・ハイアット)はアメリカのシンガーソングライターで、1970年代後半から活動を続けるルーツ/アメリカーナ系の大ベテランです。ソングライティングの巧みさ、心情に寄り添う歌詞、ロック、カントリー、ブルースを横断する柔軟なサウンドが特徴で、多くのアーティストに楽曲がカバーされてきました。本稿では「レコードで聴きたい」おすすめアルバムをピックアップし、それぞれの魅力を深掘りします。

おすすめアルバム 1:Bring the Family(1987)

復活作と評される重要作。長く低迷していたキャリアの中で評価を取り戻すきっかけとなったアルバムで、シンプルかつエモーショナルな楽曲が並びます。

  • 代表曲:Have a Little Faith in Me / Thing Called Love / Memphis in the Meantime
  • 魅力ポイント:力強いメロディと普遍的な歌詞がダイレクトに届く。バックの演奏も渋く、歌を立てる作り。
  • 聴きどころ:ピアノ主導のバラード"Have a Little Faith in Me"はHiattの代表曲の一つ。ロックなナンバーとバラードの対比も効いている。

おすすめアルバム 2:Slow Turning(1988)

前作の流れを受けつつ、バンド・アンサンブルが際立つ作品。ロック寄りの曲から深い叙情を持つ曲まで幅広く収録されています。

  • 代表曲:Slow Turning(タイトル曲)など
  • 魅力ポイント:メロディの強さ、そして意外性のあるコード進行やフックで聴かせる曲が多い。ツアーでの定番曲が増えた時期でもある。
  • 聴きどころ:ライヴでの高揚感をそのままアルバムに落とし込んだようなダイナミズム。

おすすめアルバム 3:Perfectly Good Guitar(1993)

よりロック色が強く出た作品で、エッジの効いたギター・サウンドとポップなメロディが同居します。タイトル曲はシングル的な魅力もあります。

  • 代表曲:Perfectly Good Guitar(タイトル曲)ほか
  • 魅力ポイント:ギター・ロック好きにも刺さる力強いアレンジとストレートな歌詞表現。
  • 聴きどころ:Hiattの「直球」を味わえる一枚。シンプルに歌とロックが楽しめる。

おすすめアルバム 4:Crossing Muddy Waters(2000)

極めてアコースティック寄りの作品で、ブルーグラスやフォークに接近した静謐なアルバムです。感情の深さが研ぎ澄まされ、歌そのものの重みが増しています。

  • 代表曲・傾向:アコースティック・ギター/フィドル中心のアレンジで、内省的な歌が並ぶ
  • 魅力ポイント:余分な装飾を削ぎ落としたサウンドで、歌詞の一行一行が胸に染みる。大人のリスナーにおすすめ。
  • 聴きどころ:派手さはないが、聴いた後にじんわりと残る余韻がある。

おすすめアルバム 5:Master of Disaster(2005)

この時期の作品はバンド感が強く、ソングライティングの円熟味が感じられます。ロック・ブルース系の曲から、温度感のあるバラードまでバランス良く配置。

  • 代表曲・傾向:力強いロック曲と抒情的なバラードの両方を持つ
  • 魅力ポイント:キャリアを重ねた人ならではの「幅」と「説得力」。演奏も落ち着いていて聴きやすい。

おすすめアルバム 6:The Tiki Bar Is Open(2018)

近年作の一枚。バンド色がありつつも軽妙で親しみやすい楽曲が多く、ライブでの盛り上がりを想起させる楽曲群が並びます。

  • 代表曲・傾向:テンポ感の良いロックチューンと、日常を切り取るような歌詞
  • 魅力ポイント:最新作に近い感覚でHiattの現在地を知るのに適した一枚。肩の力が抜けた良曲が揃う。

選び方のコツ — どのアルバムから聴くべきか

初めてHiattを聴くなら、まずは感情の深さとポップなメロディが両立している「Bring the Family」から入るのが王道です。ロック寄りを楽しみたいなら「Perfectly Good Guitar」、アコースティックでしんみり聴きたいなら「Crossing Muddy Waters」を。近年のライヴ・バンド感を味わいたければ「Slow Turning」や「The Tiki Bar Is Open」もおすすめです。

ソングライティングの魅力を感じるポイント

  • 言葉の選び方:日常の風景や人間の弱さをさらりと描く技術が秀逸です。
  • メロディの強さ:シンプルだが忘れがたいフックが多く、カバーされやすい楽曲が多数あります。
  • ジャンルの横断性:ロック、カントリー、フォーク、ブルースが自然に混ざり合い、幅広いリスナーに訴求します。

最後に

John Hiattは「シンガーソングライター」という枠を超えて、言葉とメロディで確かな物語を紡ぐアーティストです。上に挙げたアルバムはどれも違った顔を持っているので、気分やシチュエーションに合わせて聴き比べてみてください。レコードでの音質的な違いやジャケットの魅力も楽しみつつ、彼の楽曲世界に浸っていただければと思います。

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