ラウドネス徹底解説:日本発メタルの80年代名盤と国際展開を読み解く聴き方ガイド
ラウドネス(LOUDNESS)とは:短いイントロダクション
ラウドネスは1981年に結成された日本のヘヴィメタル・バンドで、アキラ・タカサキ(ギター)を中心に、70〜80年代のメタル/ハードロック・シーンに強い存在感を放ちました。国内シーンでの成功を経て1980年代中盤には海外(特に米国)でも注目を集め、英語詞での国際展開や大規模ツアーを行ったことでも知られます。ギターワークの鋭さ、メロディアスな展開、ライヴでの圧倒的な熱量が持ち味です。
おすすめレコード(アルバム)とその深掘り
以下はラウドネスの“聴いておきたい”代表作を、アルバムごとの聴きどころや背景・リイシュー事情などを交えて紹介します。年代順に並べ、バンドの変化を追いやすくしています。
The Birthday Eve(1981)
デビュー作。初期の荒々しさとネオクラシカルな要素が混ざった、まだ”原石”の段階を楽しめる一枚です。アキラ・タカサキのリフ・フレーズと疾走感がストレートに出ており、ラウドネスの起点として重要。
おすすめポイント:バンドの原点や日本語詞でのエネルギーをまず体感したい人に最適。オリジナル盤は初期ファンにはコレクターズアイテムでもあります。
Devil Soldier(1982)/The Law of Devil's Land(1983)
どちらも初期の傑作群で、ヘヴィさとメロディのバランスが洗練されてきた時期。楽曲構成や曲ごとの完成度が高まり、“日本産メタル”としての存在感を確立しました。
おすすめポイント:初期から中期にかけての進化を感じたい、ベーシックで分厚いサウンドを好むリスナー向け。ライヴでの定番曲も多い時期です。
Disillusion(1984)
多くのファン/評論家がバンドの名盤として挙げる作品。ドラマティックで構築性の高いアレンジ、重厚なサウンドスケープが特徴で、テクニカルな側面と叙情性が共存します。日本語歌詞の曲も含め、バンドの表現力が最も高まった一枚と評価されることが多いです。
おすすめポイント:ラウドネスの“芸術性”やアルバムとしての統一感を味わいたい人に。アルバム全体を通して聴くことでバンドの表現幅を深く理解できます。
Thunder in the East(1985)
ラウドネスの国際的ブレイク作。英語詞でのワールドワイドな展開を狙った作品で、アメリカでのプロモーションも行われました。代表曲「Crazy Night(クレイジー・ナイト)」を含み、キャッチーなコーラスとアリーナ向けのサウンドが印象的です。
おすすめポイント:ラウドネスを“世界レベル”のロックとして知りたい人に。英語歌詞版と日本語歌詞版の違いを比べるのも面白い聴き方です。
Lightning Strikes(1986)/Hurricane Eyes(1987)
80年代中盤〜後半の成熟期。プロダクションがより洗練され、AOR的なメロディー志向やポップな面が強調された曲もあります。一方でギターの技巧やアンサンブルの完成度は高く、80年代メタルの「産業的な」良さが出た時期でもあります。
おすすめポイント:大作志向やプロダクションの違いを楽しみたい人向け。海外市場を強く意識した音作りがなされているので、当時の国際的なメタルサウンドを知るうえでも重要です。
ライヴ作品(例:Live-Loud-Alive 1983 等)
ラウドネスはライヴ・バンドとしての評価が非常に高いです。スタジオ盤とは違う瞬発力、アキラのギター・ソロの伸び、観客との一体感を収めたライヴ盤は、バンドの“本領”を体感するのに欠かせません。
おすすめポイント:パワーと臨場感を重視したいならライヴ盤から入るのも有効。アルバム曲の別アレンジや迫力ある演奏が楽しめます。
近年作・リユニオン期の作品
70〜80年代の黄金期以降も、メンバー交代や復帰を経て活動を続ける中で、往年の要素と現代的な解釈を組み合わせた作品が発表されています。古参ファンには懐かしさと新鮮さが同居する作品群として受け取られることが多いです。
おすすめポイント:バンドの現在形を追いたい人、昔の曲と新作を比較したい人に向きます。
どの版(盤)を選ぶか:聴き比べとコレクションの指針
- 日本語版と英語版の違い:1980年代中盤以降、海外マーケット向けに英語歌詞で録音されたバージョンが存在します。歌詞のニュアンス、ボーカルの感触、ミックスの違いを比較すると興味深い発見があります。
- オリジナル初回盤の魅力:初期プレスは音作りやミックスが当時のまま残ることが多く、歴史的価値があります。コレクション重視なら押さえておきたいアイテムです。
- リマスター/紙ジャケ復刻盤:近年のリマスターや紙ジャケット復刻は音質改善やボーナストラック追加がされていることが多く、聴きやすさとコストパフォーマンスの面で有利です。
- 海外盤(US/欧州盤):海外向けのミックスやボーナストラック、別ジャケットが楽しめます。国際展開期の「別顔のラウドネス」を知る上で価値があります。
聴き方の提案(入門〜深掘り)
- まずは「Thunder in the East」→「Disillusion」:国際的な代表曲と、バンドの表現力が高い国内名盤の対比で魅力を掴む。
- 初期(The Birthday Eve / Devil Soldier)を聴いてルーツを理解する:荒々しい勢いや初期の姿勢を確認。
- ライヴ盤で“現場感”を体感:スタジオ録音で得られない熱量や演奏の破壊力を知る。
- 英語/日本語バージョンを聴き比べる:歌詞、表現、ミックスの違いを楽しむ。音楽的な解釈の変化が見えてきます。
コレクター向けの注目点(購入時の目安)
- 初回プレス特有のステッカーやインサートの有無を確認すると価値が変わる場合があります。
- ジャケット違いやプロモ盤、輸入盤特有の仕様(カラー盤や特殊ジャケット)はコレクションの面白みになります。
- リマスター盤は音質が改善される一方、オリジナルの空気感が失われると感じる向きもいるため、両方を持っておくと聴き比べが楽しめます。
ラウドネスを深く知るための聴取ポイント
- アキラ・タカサキのギターフレーズとソロワークに注目する(曲の柱となるリフやギターアレンジの妙)。
- 初期と中期でのプロダクションの変化を比較する(生々しさ vs. ポリッシュされたアメリカン・サウンド)。
- ライヴ音源でヴォーカルやリズム隊の表現力を確認する。スタジオ録音とは違う解釈が多くあります。
まとめ
ラウドネスは「日本発の国際的ヘヴィメタル」として、時代ごとの音楽的チャレンジと安定した演奏力を示してきました。入門者は「Thunder in the East」と「Disillusion」を押さえ、さらに初期やライヴ盤、英語版と日本語版を聴き比べることでバンドの全体像が見えてきます。コレクションはオリジナル盤と近年のリマスターを併せ持つと、音楽的発展と歴史的価値の双方を楽しめます。
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