ブレント・メイソンの歌心あるギターを徹底解説—セッションの名手が聴くべきおすすめレコードと聴きどころ
イントロダクション — ブレント・メイソンとは何者か
Brent Mason(ブレント・メイソン)は、ナッシュヴィルのトップ・セッション・ギタリストとして知られる存在です。カントリーを中心に膨大な数のレコーディングに参加しており、その“歌心のあるフレーズ”、精密なピッキング、いわゆるテレキャスターらしい“ツイング”と柔軟なジャズ要素のブレンドで、楽曲の雰囲気を一瞬で作り変えてしまうことで高く評価されています。本コラムでは、レコード収集家/音楽ファンの視点から「聴くべきおすすめレコード」を深掘りし、彼のプレイを見つけ、楽しむための注目ポイントを解説します。
Brent Mason を深く知るための聴きどころガイド
- 音色(トーン)の特徴:明瞭でアタック感のあるテレキャスター系の音色が多い一方、ミドルを抑えた暖かい音や、ジャズ的なクリーントーンも多用します。
- ピッキング/奏法:フィンガーピッキングとピックを組み合わせたハイブリッド奏法や、ダブルストップ(和音的な2音同時奏)を使ったフレーズが多く、歌メロをなぞるように入る“歌うギター”が特徴です。
- フレージングの美学:速弾きで目立つタイプではなく、歌の間に落とす“味”や小さな装飾(グリス、ベンド、スライド)で楽曲を引き締めるアプローチが目立ちます。
- ジャンル感の幅:カントリーの枠を基盤にしつつ、ロック、ブルース、ジャズ的和声を柔らかく取り入れているため、聴きどころが多様です。
おすすめレコード・ピック(聴き比べ&収集の指針)
ここでは “Brent Mason の個性がよくわかるレコード” をカテゴリ別に紹介します。クレジットでの確認や詳細は最後の参考文献を参照してください。
1) ソロ作(ギタリストとしての個性を味わう)
- Brent Mason のソロアルバム(インスト中心の作品) — ソロ作は彼のフレージング、トーン選択、アレンジ感覚を純粋に楽しめます。特にインスト曲では彼の“歌心”とテクニックがダイレクトに伝わります。
2) 代表的なセッション参加作(歌ものでの名プレイを聴く)
- アラン・ジャクソン(Alan Jackson)など、1990年代〜2000年代の主要カントリー作品群 — ポップ/トラディショナル寄りの名曲群で、ブレントの“支えるギター”がよく馴染んでいます。
- ジョージ・ストレイト(George Strait)等の大物アーティストの作品 — 歌の間を埋める絶妙なフレーズが多く、聴きどころが分かりやすいです。
- ブルックス&ダン(Brooks & Dunn)やマルティナ・マクブライド(Martina McBride)等、バラエティのあるプロダクション作品 — ロック寄りのアレンジでも柔軟にハマる彼の適応力が確認できます。
3) ギター好きが集めるべき“プレイ指標”盤
- 「ソロ・インスト」→ 技術やトーンを細かく聴けるアルバム
- 「名シンガーのアルバム(クレジット要確認)」→ 楽曲内での抑制された名プレイを発見できる盤
- 「コンピレーション/セッション集」→ 複数年代の演奏を比較して“変化”や“流儀”を追える
レコード(音源)を聴くときの具体的なチェックポイント
- イントロ直後のギターの立ち上がり:ピックのニュアンス、アタック感で彼のトーンが判別しやすいです。
- 間奏のフレーズ:ボーカルを補完する短いフレーズ(“答え”)が彼らしい。無駄なく歌を引き立てる傾向があります。
- ダブルストップやスライドの使い方:和音的に入る瞬間や、サスティンの処理方法に特徴があり、個人の個性が出ます。
- パンニング/ミックス上の位置:レコーディングの時代やプロデューサーによって左右どちらに振られているかが違います。ブレントのフレーズは比較的中央〜やや右に置かれることが多いですが、盤によるので“聴き比べ”が有効です。
収集・発掘のコツ
- ライナー・ノーツやクレジット(作曲・演奏クレジット)を重視する。CDやリイシュー盤に詳しいクレジットが載っていることが多いです。
- AllMusic、Discogs、公式サイトのセッション履歴をクロスチェックして、狙った参加作をリスト化する。
- 同じ楽曲の別ミックス(シングル・アルバム・リマスター)を聴き比べると、ミックスでのギターの扱い方の違いが楽しめます。
- ソロ作は中古市場に流通していることも多いので、ジャケや盤の状態を確認してコレクションすると良いでしょう。
音楽的な学び — 聴いて真似したくなるポイント
- 「歌をなぞる」感覚:歌メロをよく聴いて、その“隙間”に最小限のフレーズを置く手法は、プレイヤーの学びになりやすいです。
- ハイブリッド奏法でのダイナミクス:ピッキング強弱を活かしたフレーズ作りは、ギターの音楽性を高めます。
- モチーフの発展:短いリフを繰り返しながら小さく変化させるアレンジ感覚は、セッション・プレイヤーの醍醐味です。
まとめ
Brent Mason の魅力は「目立つ華やかさ」よりも「曲を歌わせる力」にあります。レコードを通して彼のプレイを追うと、単にすごいテクニックを見るだけではなく、“どうやって曲を支え、より良く見せるか”という職人技を見ることができます。まずはソロ作品でトーンとフレージングを把握し、その後に名歌手のアルバムで“実戦での使われ方”を確かめる、という順で聴き進めることをおすすめします。
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参考文献
- Brent Mason — Wikipedia
- Brent Mason — AllMusic(ディスコグラフィ・クレジット参照)
- Guitar Player:Brent Mason 関連記事
- Brent Mason 公式サイト(アーティスト情報・リリース情報)


