Mandrillとは何者か?ブルックリン発ファンクの名門が描く多文化サウンドとおすすめ名盤ガイド
Mandrillとは — 多文化が交差するファンクの名門
Mandrillは、アメリカ・ブルックリン発のファンク/ソウル・グループで、ファンクを基盤にラテン、ジャズ、ロック、アフロ系のリズムやコーラスワークを大胆に融合させた音楽性で知られます。1970年代のアメリカン・ファンク/ソウル・シーンにおいて、単なるダンス・ミュージックに留まらない実験的で多層的なサウンドを提示したバンドのひとつです。
Mandrillの音楽的特徴
ジャンルの混成性:ファンクを軸に、ラテン・パーカッション、ジャズ的ハーモニーやロックのエッジを取り入れ、1曲の中で様々な要素が切り替わることが多いです。
ホーンとアンサンブルの存在感:トランペット、トロンボーン、サックスなどのホーン・セクションが曲の屋台骨となり、複雑なリフや呼応するフレーズで迫力を出します。
リズムの多層性:ラテン由来のパーカッションやポリリズム的なビートを取り入れ、ドラムとパーカッションが同居するグルーヴを作ります。
コーラス&ヴォーカル・アレンジ:兄弟を中心としたメンバー構成ゆえのタイトなハーモニーや、時に語りかけるようなボーカル表現も特徴です。
長尺のジャム/インプロヴィゼーション:アルバムでは短いポップ・ソングだけでなく、長尺のインストや展開の大きな組曲的な曲も収録されています。
おすすめレコード(名盤セレクション)
Mandrill(デビュー作)
理由:バンドの基礎が詰まった入門盤で、ファンクのグルーヴ感とラテン/アフロのエッセンスが初期段階から現れています。初期の作品を聴けば、その後の実験的な展開やアンサンブルのセンスが理解しやすいです。入門盤としての価値が高く、Mandrillの「核」を知りたい人に最適。Composite Truth
理由:バンドの代表作のひとつで、ストレートなファンク曲から長尺のジャム、ラテン色の強いトラックまで幅広く収録された傑作。特にシングル的に注目される曲があり、Mandrillの持つダイナミズムとポップ性、実験性がバランス良く出ています。ファンク愛好家のみならず、ジャズやラテン系のリスナーにも刺さる一枚です。Just Outside of Town
理由:より洗練されたアレンジと広がりのあるサウンド・デザインが印象的なアルバム。複数ジャンルが滑らかに混ざり合う構成で、アルバム通しての流れを楽しめます。ホーン・アレンジやコーラスの工夫が光るため、楽曲のディテールに注目して聴くと新たな発見が多いです。Mandrilland(または中期以降の作品)
理由:バンドがより実験的・構築的になっていく過程を示す作品群。曲ごとのムード転換や長尺トラックのアレンジ力、サウンド・プロダクションの変化を追うことで、Mandrillの成長と多面性を深く味わえます。コアなファンや探究的に聴きたい人におすすめです。
各アルバムで聴きどころにするポイント
イントロのリフとホーン・フレーズ:多くの曲で一発で耳を掴むリフがあり、その後の展開でどのように変形・発展させるかを追うと面白いです。
パーカッションのレイヤー:打楽器群が曲の奥行きを作るため、ドラムとパーカッションのやり取りを意識して聴くと、リズム設計の巧さがわかります。
曲間のつながり:アルバムは単曲×Nではなく、並びや配置で物語を作っていることが多いので、アルバム通して聴くことをおすすめします。
インストとヴォーカルのバランス:歌ものとインストが交互に出てくる構成が多く、インストの語りかけるような部分も聴きどころです。
代表曲(入門トラック)
Fencewalk — Mandrillの代表的な1曲で、キャッチーなホーン・リフと強力なグルーヴを備えたトラック。まずはこれを一曲でバンドの魅力をつかむのがおすすめです。
(アルバムを通して聴くことを推奨) — Mandrillはシングルだけでなくアルバム全体での流れに価値があるため、短い代表曲の後は気になるアルバムを通して聴いてみてください。
初めて買うなら/買い方のヒント
入門者は代表作やコンピレーション(ベスト盤)で全体像を掴んでからアルバムに掘り下げるのが効率的です。
オリジナル盤(初期70年代のプレス)はコレクターズアイテムになりやすいですが、再発や公式リマスターも音質や入手性の面で魅力的です。再発時にはボーナストラックやリマスタリングの有無をチェックしてください。
曲の発掘やサンプリング元を追うには、ディスコグラフィ情報の整ったサイト(後述参照)を参照すると便利です。
聴き方の提案(プレイリストの作り方)
代表曲を核に、ラテン色の強い曲、長尺インスト、ダンサブルなファンクといったカテゴリ別に並べると、Mandrillの多面性がわかりやすくなります。
同時代のファンク/ジャズ・ロックと組み合わせる:Sly & The Family Stone、War、Fela Kuti、Herbie Hancockなどと並べることで、時代背景と影響関係が見えてきます。
まとめ
Mandrillは「ファンク」という言葉に収まりきらない幅と深みを持つバンドです。まずは代表的な一枚、代表曲を押さえた後で、アルバム単位でのドラマやアレンジの巧みさを楽しむと良いでしょう。ホーンの迫力、ラテン/アフロのリズム、ジャズ的な展開──これらが混ざり合ったサウンドは、繰り返し聴くほど新たな発見を与えてくれます。
エバープレイの中古レコード通販ショップ
エバープレイでは中古レコードのオンライン販売を行っております。
是非一度ご覧ください。

また、レコードの宅配買取も行っております。
ダンボールにレコードを詰めて宅配業者を待つだけで簡単にレコードが売れちゃいます。
是非ご利用ください。
https://everplay.jp/delivery


