La Bionda(ラ・ビオンダ):イタロ・ディスコのパイオニアが紡ぐ音楽史と代表曲ガイド
プロフィール — La Biondaとは
La Bionda(ラ・ビオンダ)は、イタリア出身の兄弟デュオ、カルメロ(Carmelo La Bionda)とミケランジェロ(Michelangelo La Bionda)によるプロジェクト名です。1970年代後半から1980年代初頭にかけてユーロ・ディスコ/イタロ・ディスコの先駆者として活躍し、自身の名義でのシングルやアルバムのリリースに加え、別名義プロジェクト(例:D.D. Sound)や他アーティストへの楽曲提供・プロデュースでも知られます。
来歴の概略
- イタリア出身の兄弟が中心となり、1970年代に音楽活動を開始。
- 1970年代後半にディスコ志向の楽曲で国際的に注目を集め、以後イタロ・ディスコの形成に寄与。
- スタジオ・プロデューサー/ソングライターとしても活動し、複数の名義でリリースやプロデュースを行った。
音楽的特徴とサウンドの魅力
La Biondaのサウンドは「ダンサブルでありつつポップの良さを失わない」点が大きな特徴です。以下の要素が彼らの音楽の魅力を作り上げています。
- グルーヴ重視のリズム:ファンクやディスコに根ざしたタイトなベースラインとビートで、クラブでもポップチャートでも有効なテンションを作る。
- メロディ重視のソングライティング:短いフックやコーラスで聴き手に残るメロディを構築。英語詞を多用したことで国際市場でも受け入れられやすかった。
- アコースティックと電子の融合:ストリングスやギターなどの生楽器的温かみと、当時のシンセ/エフェクトを組み合わせた多層的なアレンジ。
- プロダクションの丁寧さ:ミックスやサウンドデザインにおける細やかな仕事が、クラブ・ラジオ双方での聴きやすさにつながった。
代表曲・名盤(入門ガイド)
まずは以下の楽曲・アルバムから聴くと、La Biondaの核となる魅力を掴みやすいです。
- 代表曲:
- 「One for You, One for Me」 — 彼らを広く知らしめたヒット曲の一つ。キャッチーなサビとダンサブルなリズムが特徴。
- プロジェクト/別名義の注目作:
- D.D. Sound名義でのシングル群 — よりダンスフロア向けに振ったトラックが揃うため、クラブ寄りの側面を知るのに適している。
- アルバム:
- セルフタイトルや1970年代後期のアルバム群 — 当時のレイドバックしたディスコ・ポップ/ユーロ・サウンドを感じられる。
クリエイティブな強み(深掘り)
単に「よい曲」を作るだけでなく、La Biondaが長く評価される理由は以下の点によります。
- 曲作りの構造化:イントロ/ビルド/サビの設計が非常に明快で、ダンスフロアでもラジオでも効率よく機能する。
- アレンジの工夫:限られた楽器構成でも音の重なりや抜き差しでドラマを作る技術に長けており、繰り返し聴いても飽きさせない。
- 多言語でのアプローチ:英語詞の楽曲を多数作ったことで、イタリア内外での受容性を高めた。
- プロデューサーとしての幅:自作だけでなく他アーティストの作品で培ったノウハウを自分たちの楽曲に還元している。
影響と後世への波及
La Biondaのサウンドはイタロ・ディスコ、ユーロ・ディスコの潮流に影響を与え、後のシンセポップやダンスミュージックの制作手法にもつながりました。近年はレコード収集家やエレクトロニック・ミュージックのプロデューサーによる再発掘やサンプリング、DJプレイで再評価されるケースが増えています。
聴きどころのコツ
- メロディとリズムの掛け合いに注目:サビ前後の“抜き”や“戻し”が彼らの小技です。
- アレンジの細部をヘッドフォンで確認:ストリングスやコーラスの層、間奏での音色変化に職人的な仕事を見ることができます。
- プロジェクト名義の違いを楽しむ:La Bionda名義はポップ寄り、D.D. Soundなどはクラブ寄り、という聞き分けをしてみると面白いです。
現在(および近年)の評価と活動状況
長年にわたりディスコ/イタロの重要人物として認識されており、オリジナル音源の再発やコンピレーション収録、DJセットでの使用により新しい聴衆に届いています。音楽史的な文脈での評価も確立されており、コレクターズアイテムとしての価値も見直されています。
聴き始めにおすすめの順序(初心者向け)
- 代表曲(まずは1曲で印象を掴む)→ フルアルバム(当時の流れを通して味わう)→ 別名義のシングル群(クラブ寄りの側面を堪能)
- リミックスやコンピ収録もチェック:当時のリエディットや現代のリミックスで別の顔を楽しめる。
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