Andreas Kisserの必聴レコードガイド:代表作と深掘り解説

Andreas Kisserというギタリストを聴く意味

ブラジル出身のギタリスト、Andreas KisserはSepulturaを中心に、90年代以降のヘヴィ・ミュージックにおいて重要な役割を果たしてきました。単に速弾きや技術を見せるだけでなく、民族的要素やリズム感を大胆に取り入れたアレンジ力、曲全体を見渡すソングライティング力が彼の最大の強みです。本コラムでは、初めて彼の音楽に触れる人にも深く楽しめるよう、代表的なレコードを厳選して解説します。

おすすめレコード(厳選6作)

  • Beneath the Remains (1989)

    Sepulturaが国際的に注目されるきっかけとなったアルバム。Kisserがバンドに加わって以降の初期名盤の一つで、スラッシュ/デスのエネルギーと緻密なリフワークが炸裂します。

    • 代表曲: "Inner Self", "Mass Hypnosis"
    • 聴きどころ: 速烈なリフと緻密なユニゾン、Kisserのソロワークが曲の緊張感を高める点。若さゆえの荒々しさとテクニシャンぶりが同居しています。
  • Arise (1991)

    Sepulturaの音楽性がより洗練され、世界ツアーでの評価を確立した作品。ブラジル色はまだ表層的ですが、作曲面での成長が顕著で、Kisserのリード/リズムの両面での存在感が強く押し出されています。

    • 代表曲: "Arise", "Dead Embryonic Cells"
    • 聴きどころ: 強烈なヘビーリフに加え、ダイナミクスの付け方やメロディックな展開で曲ごとのキャラクターを出している点。Kisserのコードワークとハーモニックなソロに注目。
  • Chaos A.D. (1993)

    スラッシュからより重厚なグルーヴ/ニューメタル的要素へと進化した重要作。社会的メッセージを強めた歌詞とともに、リズムの間(ま)を活かしたアンサンブルが増え、Kisserの作編曲面での貢献が際立ちます。

    • 代表曲: "Refuse/Resist", "Territory"
    • 聴きどころ: 単純な速さ以外での圧力の出し方(ミュート、シンコペーション、ポリリズムとの対話)。Kisserはリフで空間を作り、ソロは曲のムードを否応なく引き上げます。
  • Roots (1996)

    Sepulturaがブラジル音楽の要素を本格導入し、世界的に強い反響を呼んだトライアル的名盤。民族楽器や伝統的リズムとの融合を試み、Kisserはギターでその架け橋を担いました。

    • 代表曲: "Roots Bloody Roots", "Attitude"
    • 聴きどころ: ダウンチューニングされた重厚なトーン、パーカッシブなリフの構築、そして民族的なフレーズとメタル的表現の共存。Kisserのアレンジ眼が最も色濃く出た一枚です。
  • Hubris I (2009) — Andreas Kisser ソロ

    ソロ名義での作品は彼のルーツや影響を素直に反映する場で、Sepulturaで見せた一面とはまた違う作風が楽しめます。ゲストミュージシャンとの共演や、よりパーソナルな表現が特徴。

    • 代表曲: アルバム内の多彩な楽曲群(曲名はアルバムごとに把握すると良い)
    • 聴きどころ: 歌もののアプローチ、メロディックな側面、そしてギター以外の曲作りにおける彼の感性を知ることができます。Sepulturaファンは意外な一面に出会えるはずです。
  • De La Tierra — De La Tierra (2014)

    Luis Díaz(A.N.I.M.A.L.)、Sr. Flavio(Los Fabulosos Cadillacs)らと結成したラテン系スーパーグループ。Kisserはここでラテンロック/ヘヴィのクロスオーバーを推し進め、ボーカルとの掛け合いで新たな表現を示しました。

    • 代表曲: バンドのセルフタイトル作からの曲群
    • 聴きどころ: ラテン的グルーヴとヘヴィネスの同居。Kisserが多彩なギタートーンで曲の色合いを変える手腕に注目。

聴きどころ(ギター・技術面の視点)

Andreas Kisserの演奏を深く味わうためのチェックポイントを挙げます。

  • リフ構築力: 単一フレーズの強度よりも、リフの組み合わせで曲全体の重心を作るタイプ。リズムとリズムのあいだに空間を作る技術に注目。
  • ダイナミクスのコントロール: 音量やピッキングの強弱で場面転換を作るのが巧み。速い部分だけが持ち味ではない。
  • 民族性の導入: Roots以降、ブラジルのリズムやメロディをロック/メタルに溶かし込む手法が顕著。ギターはその媒介役。
  • アンサンブル志向: ソロが前面に出る瞬間もありますが、総じてバンドのサウンドを最優先に考えたプレイが多い。

聴く順・アルバム選びのアドバイス

初めて彼に触れるなら、年代順に聴くのが理解しやすいです。まずは「Beneath the Remains」→「Arise」→「Chaos A.D.」→「Roots」を辿れば、Kisserの成長とSepulturaの変化がはっきり把握できます。その上でソロ作やDe La Tierraを聴くと、より個人的な側面やラテン的アプローチが楽しめます。

コアな聞きどころを深掘りするための聞き方

  • リフの構造を追う: 同じ曲をリフごとに切り出して比較することで、Kisserの配分感覚が見えてきます。
  • 歌とギターの役割分担に注目: コーラスやブリッジでギターがどのように曲を支えているかを聴き分けると、新たな発見があります。
  • 影響源をたどる: ブラジルの伝統音楽や初期ヘヴィメタルの影響を意識すると、アレンジの意味がより理解できます。

付記 — 現代のリスナーへ

Andreas Kisserは単なる“速弾きの名手”ではなく、文化的要素を積極的に取り込み曲作りを行うアーティストです。アルバム単位で聴くことで、ギターの技術以上に彼の作曲家/アレンジャーとしての手腕を評価できるでしょう。

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参考文献