時代を彩る名作:NHK『みんなのうた 大全集 I』LP徹底解説

本作『NHK みんなのうた 大全集 I』は、1982年にCANYON(現・ポニーキャニオン)からリリースされた2枚組のアナログLPコンピレーション盤です。
番組開始から約20年以内に放送された楽曲の中から厳選された全40曲を収録しており、NHK音楽番組の歴史を俯瞰できる一大コレクションとして企画されました。
帯付きのゲートフォールド仕様ジャケットは、開くたびに異なるアートワークが楽しめる豪華な作りとなっており、オリジナル放送マスターから復刻されたモノラル録音は、温かみのある音質で当時の空気感をダイレクトに伝えます。
現在では比較的手頃な価格で入手可能ですが、帯やジャケットの保存状態によってはプレミアムが付くこともあります。
リリース背景と制作経緯
『みんなのうた』は1961年4月3日にNHKで放送が始まった短編音楽番組で、子供向けの童謡から大人も楽しめるポップスまで幅広い楽曲を映像とともに紹介してきました。
番組開始から20年余りを迎えた1982年、当時の人気曲やレアトラックを網羅する初の公式大全集として『大全集 I』の企画が立ち上がりました。
リリースはC18G0157の日本プレス仕様で、バーコードが付かない当時らしい仕様もコレクターの注目を集めています。
収録曲と注目トラック
LPは2枚組、各面5曲ずつ計8面構成で全40曲を収録しています。
- 初期の定番ヒットとしては「山口さんちのツトム君」や「赤鬼と青鬼のタンゴ」がA面に並び、番組序盤から多くのファンに愛されてきた名曲を楽しめます。
- レア・トラックとして特に人気の高い「はじめての僕デス」は、後のエレファントカシマシ宮本浩次氏が幼少期に歌った音源で、本作でしか聴くことができない貴重な一曲です。
- そのほか「アップルパップルプリンセス」や「大安吉日」といった、マニアックながらも番組の魅力を象徴するナンバーが随所に散りばめられています。
パッケージデザインと音質
ジャケットは厚手の紙を用いたゲートフォールド仕様で、表裏に異なるイラストが施されています。
帯には松葉色のグラデーションを基調としたデザインが用いられ、1980年代初頭のレトロモダンな雰囲気が漂います。
12インチ33⅓回転の盤は、針先に伝わるシャリっとした手応えが特徴で、モノラル録音ながらもダイナミックレンジをしっかりと活かしたカッティングが施されています。その結果、当時の放送音源特有の温かみや切れ味が程よく保たれています。
コレクターズアイテムとしての価値
帯や見開きジャケットの保存状態が良い個体は希少価値が高く、コレクターの間では数千円のプレミアムが付くこともあります。未使用に近い新品同様のコンディションのものはさらに高額で取引される傾向にあります。
まとめ
NHK『みんなのうた』の歴史を凝縮した『大全集 I』は、放送開始から20年以上にわたる珠玉の楽曲を余すところなく収録し、当時の空気感を色濃く伝える名作コンピレーションです。
豪華な帯付きゲートフォールド仕様と、モノラル録音の温もりを残した音質は、レコード愛好家のコレクションにおいて欠かせない一枚といえるでしょう。
比較的入手しやすい価格帯で流通している今こそ、状態の良い帯付き完品をぜひ手に入れて、その魅力を味わっていただきたいと思います。
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