初めてでも大丈夫!レコードカートリッジ交換の完全手順
レコードカートリッジ交換は、音質維持とレコード保護のために欠かせないメンテナンス作業です。本ガイドでは、工具の準備から古いカートリッジの取り外し、新しいカートリッジの取り付け、スタイラスアライメント、針圧・アンチスケート調整、アジマス・VTAの微調整、さらにはテスト再生までの全工程を丁寧に解説します。これを実践すれば、初心者の方でも安心して最高のアナログサウンドを長く楽しめます。
必要な工具と事前準備
- 精密ドライバー(#0〜#1サイズ推奨)または2mmアレンキー
- ラジオペンチ型ピンセット(リード線の抜き差し用)
- 針圧計(フォースゲージ)またはデジタル針圧計
- オーバーハングゲージ/プロトラクター(2点式・円弧式いずれでも可)
- 静電気防止マットや綿手袋(静電気および汚れ対策)
作業は振動や埃の少ない平らな場所で、明るい照明の下にて行うと安全です。
カートリッジの種類と交換時期
カートリッジには主に「ムービングマグネット(MM)」と「ムービングコイル(MC)」の2種類があります。
- MMタイプ:スタイラス(針)単体での交換が可能。
- MCタイプ:カートリッジ本体を丸ごと交換するのが一般的。
スタイラスの交換目安は使用環境にもよりますが、一般的に800~1,000時間再生ごとに交換するとレコードも針も長持ちします。
古いカートリッジの取り外し
- ヘッドシェルの取り外し
多くのターンテーブルでは、ロックリングを反時計回りに回すだけでヘッドシェルが外れます。 - カートリッジの固定ネジを外す
精密ドライバーでネジを慎重に緩め、カートリッジ本体をまっすぐ引き抜きます。 - リード線の取り外し
リード線先端の透明スリーブをピンセットでつまみ、無理なくコネクターから外します。ケーブルを引き抜かないようご注意ください。
新しいカートリッジの取り付けとアライメント
- 仮固定
新しいカートリッジをヘッドシェルに載せ、ネジを軽く締めて仮止めします。 - オーバーハング調整
2点式または円弧式プロトラクターを使用し、スタイラス先端が指定の位置に来るよう微調整。 - アジマス(水平角度)調整
水平面から見た針先の傾きを調整し、左右チャンネルの分離を最適化します。 - VTA(垂直追従角)調整
レコード面と針先が平行になるようにセットし、高域の再現性を向上させます。
リード線の接続
カートリッジのリード線は色分けされています:
- 赤:右チャンネル(ホット)
- 緑:右チャンネル(グランド)
- 白:左チャンネル(ホット)
- 青:左チャンネル(グランド)
透明スリーブをつまみ、各端子にしっかり差し込みます。
針圧とアンチスケートの調整
- 針圧調整
針圧計を使い、カートリッジのマニュアル指定値に合わせます。 - アンチスケート調整
針圧と同じ数値に設定し、片側への引っ張りを防止します。
テスト再生とメンテナンス後の確認
- 無音盤での動作確認
スタティックホワイトノイズ盤などでアンチスケートの動作を確認します。 - 音楽盤での最終テスト
音飛び、左右バランス、歪みの有無をチェックし、問題なければ全ネジと配線を最終確認して完了です。
スタイラスの交換目安とケア
- 交換目安:800~1,000時間再生ごとに交換すると安心です。
- 日常ケア:カーボンブラシや専用クリーナーで針先を定期的に清掃し、ほこりや汚れを除去します。
- 音質の変化:使用時間が増えると高域が痩せてきたりノイズが増えたりするため、耳でチェックしながら交換時期を見極めましょう。
以上の手順を順守することで、初心者の方でも安全かつ確実にレコードカートリッジを交換でき、クリアで豊かなアナログサウンドを長く楽しめます。
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