Guns N’ Roses「November Rain」の深化と壮大なる世界

「November Rain」は1992年2月にシングルとしてリリースされ、全米Billboard Hot 100で最高3位を記録した代表的なパワー・バラードです。発表当時、チャート入りした最長曲(8分57秒)としてギネス記録にも認定され、ポルトガルで2位、英国で4位を含む世界各国で上位を獲得しました。

背景と制作

起源と初期デモ

1986年、バンドはNazarethのギタリストManny Charltonとのセッションで18分に及ぶデモを録音しました。当初はバラード志向への賛否が分かれていましたが、アクセル・ローズがメンバーを説得し、完成へと導きました。2018年にはボックスセット収録の10分間におよぶピアノ・デモが公開され、楽曲の骨格が明らかになりました。

作曲とアレンジ

「November Rain」はガンズ・アンド・ローゼズの楽曲の中でも3番目に長く、ハードロックとプログレッシブロックを融合した壮大な構成を持ちます。冒頭のシンフォニックなストリングス・オーバーチュアには、エルトン・ジョンの「Funeral for a Friend/Love Lies Bleeding」の影響が色濃く表れています。アクセル自身のピアノ演奏を基軸に展開し、中盤以降はスラッシュの即興を基にしたギターソロがドラマチックなクライマックスを演出します。

ミュージックビデオ

監督アンディ・モラハンによる映像は、Del Jamesの短編「Without You」を原作にしています。教会セットをロサンゼルスからニューメキシコに移送して冬の撮影を避けるなど、細部にまでこだわった制作が行われました。婚礼のシーンと、その後の悲劇的な葬儀が交錯する映像美は大きな話題を呼び、公開から数十年を経た現在も高い評価を受けています。2018年にはYouTubeで10億再生を突破し、1990年代リリースの動画として初めての快挙となりました。

チャートと認知

シングルは全米Billboard Hot 100で2週間にわたり3位を維持し、トップ10内に10週間留まりました。オーストラリアやニュージーランドなどでも年末チャート入りを果たし、長期間にわたって人々の心に残るヒットとなりました。

ライブパフォーマンスと影響

1992年のMTV Video Music Awardsでは、アクセル・ローズとエルトン・ジョンが共演し、約9分にわたる壮大なパフォーマンスを披露しました。さらに近年もリサ・マリー・プレスリー追悼式などで取り上げられ、楽曲の象徴性が再認識されています。2006年の「Rock 1000」では第1位に選出されるなど、多くのリスナー投票で高評価を獲得してきました。

リリースから30年以上を経ても色あせない構成美と映像表現、そして数々の名演で、「November Rain」はGuns N’ Rosesを代表する不朽の名曲として、今なお多くのファンを魅了し続けています。


参考文献

エバープレイの中古レコード通販ショップ

エバープレイでは中古レコードのオンライン販売を行っておりますので是非一度ご覧ください。
https://everplay.base.shop/

また、レコードの宅配買取も行っております。
ダンボールにレコードを詰めて宅配業者を待つだけで簡単にレコードが売れちゃいます。
是非ご利用ください。
https://everplay.jp/delivery