JSON形式とは?初心者にもわかるデータ交換の基本
はじめに
Web開発やプログラミングの世界でよく聞く「JSON(ジェイソン)」という言葉。
APIのレスポンスや設定ファイルなどで目にしたことがある人も多いでしょう。
しかし、「JSONって結局何?」「どう使うの?」という疑問を持つ人も少なくありません。
この記事では、JSON形式の基本的な仕組みや特徴、活用例を初心者にもわかりやすく解説します。
1. JSON形式とは?
JSON(JavaScript Object Notation)とは、データをやり取りするための軽量なテキスト形式です。
プログラミング言語に依存せず、人間にも読みやすい構造でデータを表現できます。
つまり、「データを整理して送るための共通ルール(フォーマット)」のようなものです。
もともとはJavaScriptで使われていた表記法ですが、現在ではPythonやPHP、Javaなどほぼすべての言語で利用可能です。
2. JSONの基本構造
JSONは、**「キーと値のペア」**でデータを表します。
その基本形は次のようになります。
{
"name": "山田太郎",
"age": 30,
"email": "taro@example.com"
}
{}(波かっこ)は「オブジェクト」を意味します。"キー"の後に:で値を指定します。- 各項目はカンマ(
,)で区切ります。
上の例では、name・age・emailが「キー」、それぞれの値が「値」となっています。
3. JSONで使えるデータの種類
JSONでは、以下のデータ型を扱えます。
| データ型 | 例 | 説明 |
|---|---|---|
| 文字列(String) | "Hello" | ダブルクォーテーションで囲む |
| 数値(Number) | 100 | クォーテーション不要 |
| 真偽値(Boolean) | true / false | 論理値 |
| 配列(Array) | ["りんご", "バナナ", "みかん"] | 複数の値を[]でまとめる |
| オブジェクト(Object) | {"key": "value"} | キーと値の組み合わせ |
| null | null | 値が存在しないことを示す |
たとえば、複雑なデータ構造も次のように表現できます。
{
"user": {
"name": "田中花子",
"age": 25
},
"hobbies": ["読書", "料理", "ジョギング"],
"isActive": true
}
4. JSONの特徴
① 人間にも読みやすい
シンプルで直感的な構文のため、初心者でもすぐに理解できます。
② 軽量で通信に適している
余分な情報を含まないため、Webサービス間のデータ通信(APIなど)でよく使われます。
③ 言語間で互換性が高い
どのプログラミング言語でも扱えるため、異なるシステム間でデータ交換が容易です。
④ XMLよりも簡潔
以前はXML(タグ形式)が主流でしたが、JSONはより短く書け、解析もしやすいため人気です。
5. JSONの活用シーン
● Web APIのデータ交換
たとえば天気情報やSNSの投稿データを取得するとき、APIはJSON形式でデータを返すのが一般的です。
{
"city": "Tokyo",
"temperature": 22.5,
"condition": "Cloudy"
}
● 設定ファイル
アプリケーションの設定を保存するためにも使われます(例:config.json)。
{
"theme": "dark",
"language": "ja"
}
● データの保存・管理
データベースやログファイルにJSON形式で記録することで、他のシステムと共有しやすくなります。
6. JSONを扱うプログラミング例(Python)
import json
# Pythonの辞書をJSONに変換
data = {"name": "Taro", "age": 26}
json_data = json.dumps(data, ensure_ascii=False)
print(json_data)
# 出力:{"name": "Taro", "age": 26}
# JSONをPythonの辞書に変換
decoded = json.loads(json_data)
print(decoded["name"])
# 出力:Taro
このように、jsonモジュールを使えば簡単に変換できます。
7. JSONを扱う際の注意点
- キーや文字列は必ずダブルクォーテーション(")で囲む
- 末尾のカンマを付けない(最後の要素の後に
,があるとエラー) - 文字コードはUTF-8が基本
フォーマットのルールを守らないと、読み込み時にエラーが発生するため注意が必要です。
まとめ
JSON形式とは、データをシンプルかつ効率的にやり取りするためのテキスト形式です。
人にも機械にも読みやすく、Webサービスやアプリ開発のあらゆる場面で利用されています。
今や、APIやクラウドサービス、IoTなどの基礎技術として欠かせない存在です。
プログラミングを学ぶ際には、ぜひ最初に理解しておきたい重要なフォーマットといえるでしょう。
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