Blank & Jonesのヴァイナル徹底解説:おすすめレコードとコレクションの極意

Blank & Jones — おすすめレコード深掘りコラム

ドイツ出身のユニット、Blank & Jones(ピート・ブランク/ヤスパ・ジョーンズ)は、クラブ志向のトランス〜ハウス作品から、バレアリック/チルアウト系の名作コンピレーションまで幅広くリリースしてきました。本コラムでは「レコード(=ヴァイナル)」として手元に置いておきたいおすすめタイトルをピックアップし、それぞれの聴きどころやコレクション上のポイントを深掘りして紹介します。作品ごとの制作的特徴や楽曲の魅力、どの盤を狙うべきかといった実践的な観点に重きを置きます(レコードの再生・保管・メンテナンス自体の解説は含みません)。

Blank & Jones を理解するための短い導入

Blank & Jonesはキャリア初期にトランス/クラブ系のトラックで評価を獲得しつつ、中盤以降は「Relax」シリーズに代表されるようなダウントーン、チルアウト/ラウンジ志向のサウンドでも広く知られるようになりました。2人のプロダクションは、メロディの作り込み、アンビエントなパッドワーク、バランスの良いアレンジが特徴で、クラブ向けの強靭なビートと、ラウンジ向けの空間表現の両面を行き来します。ヴォーカル曲やカバー、リミックスワークにも定評があります。

おすすめレコード・セレクション

  • Relax(シリーズ) — チルアウト/ラウンジ路線の核心

    概要:Blank & Jonesの代表的シリーズ。クラブ寄りの過去作とは異なり、夜のラウンジやホームリスニングに適したリラクシングな選曲・プロダクションが中心です。オリジナル曲に加え、しばしば名曲のカバーやリミックス・バリエーションが収録され、シリーズを追うごとに編曲の幅が広がっていきます。

    聴きどころ:ボーカル曲でのヴォーカル・プロダクションの質感、アコースティック楽器とエレクトロニクスの融合、トラック間の流れ(DJ的な流れというよりコンセプトアルバム的な構成)。

    ヴァイナル探しのポイント:シリーズは複数のエディションが存在するため、オリジナルのプレス、リイシュー(リマスター)盤、限定カラーヴァイナルなどバリエーションがあります。チルアウト用途での帯域バランスを重視するなら正式リマスター盤や盤質の良いオリジナルを狙いましょう。

  • 初期クラブ/トランス期のシングル&12インチ(クラブ向けリリース)

    概要:Blank & Jonesの初期はトランスやハードめのクラブ・トラックが中心。オリジナル12インチやリミックス12インチには、ダンスフロア志向のエディットや長尺トランス・ミックスが収録されています。

    聴きどころ:リズムの強度、シンセ・リードのキャッチーさ、クラブ用に作られたビルドアップ/ブレイクの構成。DJプレイでの即戦力となる曲が多いのも特徴です。

    ヴァイナル探しのポイント:オリジナルのプロモ盤や12インチは数が少ないものもあり、コレクターズアイテム化していることがあります。複数のリミックスが同梱されている盤を選ぶと、作品の多面性を楽しめます。

  • ベスト/コンピレーション盤(The Singles/Best Of 的な編集盤)

    概要:活動の中でシングル曲や人気トラックをまとめた編集盤は、初めてBlank & Jonesを聴く人にとって入門盤として最適です。オリジナル曲だけでなく、リミックスや別テイクがまとめられていることもあります。

    聴きどころ:ユニットのキャリア全体を俯瞰できる点。トランスからチルアウトまでの幅広いサウンドスケープをコンパクトに体験できます。

    ヴァイナル探しのポイント:ベスト盤は編集方針が盤ごとに違うため、収録曲リストをよく確認して好みの時期や楽曲が含まれているものを選ぶと良いです。

  • コラボレーション/ボーカル曲を集めた盤

    概要:Blank & Jonesは外部ヴォーカリストやソングライターと組むことが多く、ゲストの声質や歌詞表現によって楽曲の色が大きく変わります。ボーカル中心のアルバムやシングル集は、エモーショナルな側面が強調されます。

    聴きどころ:歌ものとしてのメロディの強さ、ヴォーカルの扱い方(前に出すか空間的に置くか)やバックのアレンジとの相性。

    ヴァイナル探しのポイント:ボーカル曲はリミックス違いが複数存在することが多いので、オリジナル・ヴァージョンを重視するか、クラブ寄りのリミックスを楽しみたいかで盤を選びましょう。

  • リミックス集・リイマジン盤

    概要:自身や他者によるリミックスをまとめたリリースは、原曲の別顔を楽しめる貴重な資料です。Blank & Jonesは他アーティストの楽曲リミックスも多数手がけており、そのリミックス感覚をまとめて聴ける盤は学びが多いです。

    聴きどころ:プロダクションのリファイン(どの音を残し、どの要素を再構築するか)、リミックスの創意工夫、同じ楽曲の多様性。

    ヴァイナル探しのポイント:12インチ単体で出たリミックスや、後の編集盤に収録されたものなど形態がさまざま。リミックス作者(ゲストリミキサー)にも注目するとコレクションの幅が広がります。

各作品をより深く楽しむためのポイント

  • 時代背景とプロダクションの変化を聴き比べる
    Blank & Jonesは活動期間が長く、トランス黄金期のクラブ寄りサウンドから、ダウントーン/ラウンジ寄りのアプローチへと音作りが変化しています。初期のシングル/12インチと「Relax」シリーズを並べて聴くことで、アレンジやミックスの変遷がよく分かります。

  • ヴォーカル曲とインスト曲の配置を把握する
    アルバムの流れ作り(トラックリストの組み方)は、Blank & Jonesの魅力の一つです。ヴォーカルが入る曲でテンションを作り、インストやダウントラックで余韻を残す構成が多く、LPで聴くとその流れが映えます。

  • リミックス違いの聴き比べでプロダクション技術を学ぶ
    同曲の複数ヴァージョン(ラジオエディット、クラブミックス、アンプラグド風リミックス等)を比較すると、ミックスの意図や楽器の抜き差し、EQ処理の違いが分かりやすいです。コレクター的な楽しみでもあります。

レコード探しの実践的アドバイス(盤選定の観点)

  • プレス情報を確認する
    同タイトルでもオリジナルプレス、再発、限定カラーなどが存在します。カタログナンバー/バーコード/盤面刻印をチェックして盤の出自を確認しましょう。

  • 盤質と付属品の有無を確認する
    ジャケットの状態、インサートや歌詞カード、ポスターなど付属品の有無で価値が変わります。アウターやスリーブの有無も確認ポイントです。

  • リリース形態(LP・12インチ・EP)で用途を選ぶ
    フロア向けの長尺ミックスを求めるなら12インチ、アルバムとしてじっくり聴きたいならLP、稀少なリミックスを探すならEP(限定12インチ)という選び方が一般的です。

おすすめ入門プレイリスト(ヴァイナルで揃えたい10曲の例)

ここでは代表的なタイプを網羅する形で、レコードでぜひ手元に揃えたい10トラック相当をイメージして挙げます(実際の盤はシングルやアルバムに分かれています)。

  • クラブ向けのエナジーを感じるトラック(12インチ向け)
  • メロウなダウントラック(Relax系の代表曲)
  • イヴニング・ラウンジに合うヴォーカル曲
  • アンビエント寄りのインスト曲
  • 他アーティストのリミックス(Blank & Jones作リミックス)
  • 自身の楽曲のリミックスバージョン
  • ライブ感のある長尺ミックス
  • カバー/リイマジン曲
  • ベスト/編集盤に収められた代表曲
  • レアなプロモ盤や限定盤(コレクターズアイテム)

現行のリイシューや再発事情(押さえておきたい点)

近年、チルアウトや90s〜00sクラブ系作品のリイシュー需要が高まり、Blank & Jonesの人気タイトルも再発やストア限定プレスがでることがあります。公式の再発は音質(リマスタリング)や盤質の信頼性が高い反面、限定プレスは価格が上下しやすいので、狙うならリリース情報をこまめにチェックすると良いでしょう。

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参考文献