デイヴ・クラーク・ファイヴ徹底ガイド:おすすめアルバムと聴き方のポイントでブリティッシュ・インヴェイジョンを楽しむ
はじめに — デイヴ・クラーク・ファイヴとは
デイヴ・クラーク・ファイヴ(The Dave Clark Five、以下DCF)は、1960年代のイギリス・インヴェイジョンを代表するグループの一つです。ドラムのデイヴ・クラークを中心に、エネルギッシュなリズムとキャッチーなコーラスを武器に短期間で多くのヒットを放ちました。ビート感の強い“前のめり”なサウンド、力強いスネアとハーモニーは、当時のロック/ポップの潮流に大きな影響を与えています。
選考基準について
以下の「おすすめレコード」は、(1)代表曲を含む作品、(2)バンドのサウンドや魅力がよく出ているアルバム/コンピレーション、(3)コレクションとして価値や聴きどころが高いもの、という観点で選びました。オリジナルLP、国内盤、リマスター/編集盤など版による音の違いはありますが、まずは楽曲の魅力に注目して紹介します。
おすすめ盤 1 — Glad All Over(アルバム/代表曲集)
なによりもまずこの曲と同名の作品。タイトル曲「Glad All Over」はDCFを一躍トップに押し上げた代表曲で、バンドのエネルギーと“掛け合い”コーラスが凝縮されています。アルバム版やシングル集で聴くと当時の勢いがよく伝わります。
- 聴きどころ:力強いスネアのアクセント、コーラスの掛け合い、イントロのフック。
- 代表曲:Glad All Over、Bits and Pieces、Can't You See That She's Mine(収録は版による)
- おすすめポイント:デビュー期の勢いと「ブリティッシュ・インヴェイジョン」の空気感をそのまま楽しめる。
おすすめ盤 2 — Catch Us If You Can / Having a Wild Weekend(サウンドトラック系)
映画『Catch Us If You Can』(日本題「華麗なる狂騒」など邦題あり)関連のサウンドトラックや同名アルバムは、バンドのTV/映画進出や舞台映像と結びついた楽曲群を集めています。タイトル曲「Catch Us If You Can」はシングルとしても有名で、ライブ映像や映画のシーンと合わせて聴くとより楽しめます。
- 聴きどころ:映画的なアレンジ、ポップさとロック的な勢いの融合。
- 代表曲:Catch Us If You Can(=Having a Wild Weekendの収録曲としても認知)
- おすすめポイント:バンドのビジュアル/ステージ・パフォーマンスと音楽を結びつけた時代の記録として価値が高い。
おすすめ盤 3 — ベスト/コンピレーション(入門に最適)
アルバム単体より“ヒット曲を一気に”楽しみたい場合は、編集盤(ベスト)やシングル集が最も効率的です。時代ごとのヒットを網羅した良質なコンピレーションは、初めてDCFを聴く人に特におすすめします。
- 聴きどころ:代表シングル群を通して聴くと、バンドの音楽的変化や成熟が見えてくる。
- おすすめのタイプ:オールタイム・ベスト、シングル・コレクション(1964–1969など)
- おすすめポイント:短期間でのハイライトを把握でき、コアな曲から隠れた佳曲まで発見しやすい。
おすすめ盤 4 — 後期作/深掘り向けアルバム(例:Everybody Knows など)
活動後期のアルバムには、初期のハイテンポ路線から少し落ち着いた楽曲や実験的要素が見られます。ファンやコレクターが“バンドの幅”を知るために聴く価値があります。
- 聴きどころ:成熟したメロディ、コーラスのアプローチの変化、編曲の工夫。
- おすすめポイント:メジャー・ヒットだけでない、曲作りの側面やアレンジ力を評価できる。
聴き方のポイント(曲やアルバムごとに注目したい要素)
- リズム:デイヴ・クラークのドラムはサウンドの“顔”になっています。スネアの強調や小刻みなリズムが楽曲のドライブ感を作っている点に注目してください。
- ボーカルとコーラス:リードのマイク・スミスのハスキーで通る声と、コーラスの掛け合いが楽曲をドラマティックにします。
- 編曲の潔さ:短く分かりやすい構成、イントロのキャッチーさ、サビの反復など“ポップ性”の高い作りが多いです。
- シングル志向の楽曲:当時のヒット曲はシングル志向でテンポやフックが際立ちます。アルバムを通して聴くと“シングル曲⇔アルバム曲”の対比が面白いです。
コレクション視点でのアドバイス(選び方の指針)
- 入門者はまず最新の正規リマスターや良質なベスト盤で楽曲を把握するのが手早い。
- オリジナル盤を狙う場合は、レーベル(英国盤ならColumbia/EMI、米国盤は版によりEpicなど)や盤面・ジャケットの状態をチェックすると良い。盤質やジャケットの保存状態で評価が分かれます。
- 編集盤は版ごとに収録曲が異なることが多いので、欲しい曲が収録されているか事前にトラックリストを確認すること。
まとめ — どこから聴くべきか
まずは「Glad All Over(シングル/ベスト)」と「Catch Us If You Can(映画関連曲)」でDCFの代表的な魅力を掴み、その後に編集盤でディープカットやアルバム曲を探る、という流れが最も満足度が高いはずです。短くパンチのある楽曲群は、ビートルズとはまた違った“荒々しさ”と即効性を持っています。音楽史上のブリティッシュ・インヴェイジョンを理解する上でも、重要な存在です。
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参考文献
- The Dave Clark Five — Wikipedia
- The Dave Clark Five — AllMusic
- The Dave Clark Five — Discogs
- Rock & Roll Hall of Fame: Dave Clark Five


