Steps Ahead入門ガイド:初心者からコレクターまで楽しむ名盤・聴き方・アナログ盤選びのコツ
イントロダクション:Steps Aheadとは何か
Steps Ahead(ステップス・アヘッド)は、1970年代後半から活動を続けるジャズ/フュージョン系のインストゥルメンタル・グループです。リーダー格のマイク・マイネリ(ヴィブラフォン)を中心に、マイケル・ブレッカー(テナー・サックス)やエレイン・エリアス(ピアノ/ヴォーカル、ピアノ担当で参加した時期あり)、ピーター・アースキン(ドラムス)、マーク・イーガン(ベース)ら、個性豊かなソロイストが頻繁に入れ替わりながら高密度のアンサンブルを作り上げてきました。
彼らの音楽は「ジャズ的な即興」と「フュージョン的なサウンドプロダクション」のバランスが特徴で、緻密なアレンジとソロの熱量が同居するため、レコードで聴くとスタジオ演奏の緊張感や空気感がよく伝わってきます。ここでは“はじめてSteps Aheadに触れる人”から“コレクター的にもう一枚欲しい人”までを想定して、おすすめレコードをピックアップし、各盤の聴きどころや選び方のポイントを解説します。
おすすめレコード 1 — 「Steps Ahead(セルフタイトル)」
概要
- バンドの顔となった時期の代表作で、アンサンブルの完成度とメンバーのソロの質が両立した一枚。
- メインの聴きどころはヴィブラフォンを核にした透明感のあるアンサンブルと、時にロック寄りのグルーヴで高揚する瞬間。
聴きどころ・ポイント
- マイク・マイネリのアレンジ感覚:ヴィブラフォンをリードに据えつつ、サックスやピアノが対話する編成美。
- ソロの質:メンバー各自のテクニックの高さが存分に出る場面が多く、フュージョンのなかでも「ジャズ的な即興」を強く感じられる。
おすすめレコード 2 — 「Modern Times」
概要
- よりコンテンポラリーで聴きやすさが強化された作品。メロディのフックとアンサンブルの洗練度が高い。
- 楽曲の構造が明快で、メンバーのアンサンブル/ハーモニー志向が前面に出ている。
聴きどころ・ポイント
- 曲ごとの色の違いが明確で、リスナーとしても飽きずに最後まで聴ける構成。
- 録音クオリティが良好な盤が多く、アコースティック楽器のニュアンスがよく出る。
おすすめレコード 3 — 「Magnetic(または同時期のアルバム)」
概要
- エレクトリックな要素とアコースティックな要素の融合が進んだ時期の録音。よりダイナミックで色彩豊かなサウンドが特徴。
- ソロのアグレッシブさと、緻密なリズムチームのグルーヴが両立する。
聴きどころ・ポイント
- リズム隊(ベース/ドラム)の存在感が増し、フュージョンとしてのドライブ感が強い楽曲が目立つ。
- エレクトリックなテクスチャーが加わることで、現代的な制作感が好みのリスナーに刺さる。
おすすめレコード 4 — ライブ盤/来日録音(ライブの空気を味わう)
概要
- スタジオ盤とは別の緊張感と即興性を楽しめるのがライブ録音の魅力。特に来日公演や日本でリリースされたライブ盤は好音質のものが多い。
- 曲の展開が長くなるぶん、メンバーの化学反応やフレーズの応酬が楽しめる。
聴きどころ・ポイント
- ソロパートでの自由度が高く、録音ごとに異なる“瞬間芸”を楽しめる。
- ライブ独特のインタープレイ(合図や即興の掛け合い)に注目するとバンドの真骨頂がわかる。
メンバーと時代ごとの特徴(聴き分けのコツ)
Steps Aheadは固定メンバーが少なく、参加ミュージシャンによって音色や方向性が大きく変わります。以下は聴き分けの参考です。
- マイク・マイネリ(ヴィブラフォン):アレンジやハーモニー面での中心。ヴィブラフォンが前に出る盤は楽曲の“色”が柔らかく繊細。
- マイケル・ブレッカー(サックス):参加期の盤はサックスのソロが強烈で、ジャズ的な瞬発力が増す。
- エレイン・エリアス(ピアノ):モダンでリリカルなピアノ play が特徴。ピアニストが目立つ盤はメロディ重視の美しさが印象的。
- マーク・イーガン、エディ・ゴメスなどのベース/ピーター・アースキン等のドラム:リズム面での個性が盤の“グルーヴ感”を決定する。
アナログ(レコード)を選ぶ際の実用的なポイント
(※レコードの再生・保管・メンテナンス自体の細かい解説は省きます)
- オリジナル盤 vs 再発盤:オリジナル・プレスは音像の密度やマスタリングの傾向が好まれることが多いですが、再発でマスター音源を丁寧に扱った良盤もあります。盤ごとの違いはディスクユニオンやDiscogsのセラーコメントで確認すると良いです。
- 日本盤の評価:日本で発売されたLPやCDは一般に音質チェックが厳しいため良盤率が高いと評価されることが多いです。ジャケットの解説(帯)やライナーノーツも日本盤は充実している場合があります。
- 録音年代による音作りの違い:80年代前半はアナログ/デジタル混在のサウンドが多く、機材由来の音色(シンセやエフェクト)が強い盤と、比較的ナチュラルな録音の盤があります。好みに合わせて選ぶと良いです。
- 試聴のすすめ:購入前にストリーミングやCDで一度音を確認すると、ヴィブラフォンの響きやサックスの質感がアナログでどう活きるかイメージしやすくなります。
初心者に向けた入門シークエンス
Steps Aheadに初めて触れる場合の聴き方の順序例です:
- まずは代表的なスタジオ盤(セルフタイトルや「Modern Times」等)でサウンドの輪郭を掴む。
- 次にライブ盤で即興の緊張感やメンバー間の会話を体感する。
- 気に入った時代やメンバー(例:ブレッカー期、エリアス期)を掘っていく。個々のソロワークを追うと新たな発見がある。
まとめ
Steps Aheadは「メンバーの実力」と「編曲の巧みさ」が両立したバンドで、スタジオ録音の緻密さとライブの即興性のどちらも魅力です。どのアルバムを手にしても演奏のクオリティが高く、ヴィブラフォンを中心とした独特のサウンドは一度聴くと印象に残ります。まずは代表的なスタジオ盤でバンドの音像を掴み、ライブ盤で瞬間の熱量を味わうという流れがおすすめです。
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