Ronnie Laws 入門ガイド:ジャズファンクからスムーズジャズまでの魅力と名盤解説
Ronnie Laws — 概要と魅力
Ronnie Laws(ロニー・ローズ)はアメリカのサクソフォン奏者/作曲家で、ジャズ・ファンク/ソウルジャズからスムーズジャズへと横断するサウンドで知られます。ヒューバート・ローズ(Hubert Laws)を兄弟に持ち、1970年代から80年代にかけてのクロスオーバー・ジャズの代表格の一人です。リリースごとにリズム感やメロディの作り方が変化しており、レコード収集の観点からも「時代ごとの音楽的変遷」を手元で楽しめるアーティストです。
聴きどころのポイント
- サックスの温かいトーンと歌心:メロディを前面に出すプレイが特徴で、インストゥルメンタルながらポップ性が高い。
- ジャズ・ファンクのグルーヴ:バックのリズム隊やエレクトリック・キーボードの使い方が時代をよく反映している。
- ヴォーカル曲とインスト曲のバランス:アルバムによってはシンガーをフィーチャーしたR&B寄りの曲もあり、幅広いリスナーに訴求する。
- 収集の面白さ:オリジナル・プレス、プロモ盤、国内プレス(日本盤帯付き)や近年のリマスター/再発盤で音質・マスタリングに違いが出るため、比較が楽しい。
おすすめレコード(名盤・入門盤)
Pressure Sensitive(1975)
理由:ローンズのソロ・デビュー作にあたるアルバムで、ジャズとファンクのバランスが非常に良く、彼のプレイ・スタイルが明確に打ち出された作品です。インスト中心のトラック構成は、サックスのフレーズとバックのグルーヴを純粋に味わえます。
- 聴きどころ:タイトなリズムに乗るメロディックなサックスソロ、楽曲ごとの雰囲気の振れ幅。
- レコード探しのポイント:オリジナル・アナログ盤はコアなコレクターの人気が高い。再発盤はマスタリングやリマスタリングで音の質感が変わるので、求めるサウンド(温かさ重視か解像度重視か)で選ぶと良い。
Fever(1976)
理由:よりソウル/R&B寄りの色彩が強まり、ヴォーカルを含む曲も登場するなどバラエティが増した一枚。ダンサブルなナンバーからスローなナンバーまで揃い、ライヴ演奏でのアレンジも想像しやすい。
- 聴きどころ:ポップ寄りの楽曲構成と、インストの見せ場がバランス良く配置されている点。
- レコード探しのポイント:USオリジナル盤のコンディションで音のパンチが大きく変わる。国内流通の帯付き盤はコレクション価値が上がる場合あり。
Friends & Strangers(1977)
理由:ローンズの代表作のひとつで、メロウなナンバーとグルーヴィーなインストが同居するアルバム。R&Bチャートにも影響を与えた楽曲を含み、クロスオーバー期の魅力が凝縮されています。
- 聴きどころ:歌心のあるサックス・フレーズ、アンサンブルの洗練度。ヒット感のあるメロディラインが多く、入門盤としても最適。
- レコード探しのポイント:ジャケットの状態や盤面のスレに注意。プロモ盤やステレオ/モノの違いがコレクター間で話題になることがある。
Every Generation(1980)
理由:80年代に入ってエレクトロニクスの導入が進んだ時期の作品で、スムーズジャズやAOR的な要素が強くなっています。都会的で洗練されたサウンドを好む人におすすめです。
- 聴きどころ:シンセやエレクトリック・ピアノを前面に据えたアレンジ、コンテンポラリーなサウンドプロダクション。
- レコード探しのポイント:この時期のアナログはプレスやマスタリングの差が顕著。オリジナル・アナログと後年のデジタル・リマスターで音質感が変わるので、聴き比べも面白い。
ベスト盤・コンピレーション
理由:各レーベルから編集盤が多数出ており、「代表曲を手早く聴きたい」「幅広い時期の音を一枚で味わいたい」場合に便利です。編集のセンスによってはアルバム単位で聴くのとは別の楽しみ方ができます。
- 聴きどころ:選曲者の視点で並べられた楽曲群。知らなかった隠れ名曲に出会える可能性がある。
- 選ぶときの注意点:企画盤によっては音源の出所がまちまち(モノラル→ステレオ変換やライブ録音の差し替えなど)なので、ライナーノーツと音源クレジットを確認するのが良い。
選盤・購入時の具体的アドバイス(保管・再生の話題は除く)
- オリジナル・プレスを狙うか、リマスター/再発を狙うかは音質嗜好次第。オリジナルは「当時の空気感」が強く、リマスターは「クリアで均衡の取れた再現」をする傾向がある。
- 日本盤(帯付き)や初回特典付きの盤はコレクション価値が高い。輸入盤と比べて流通量が少ないケースもあるので、気に入ったアルバムは早めにチェックするのがおすすめ。
- 盤の状態(VG+/NMなど)とジャケットの保存状態で評価が大きく変わる。視聴可能であればノイズやスクラッチを事前に確認すると安心。
- 同じアルバムでもレーベル違いや国別プレス(US/UK/Japan)で音質やジャケット印刷が異なることがある。収集要素として楽しむのも良い。
聴き方の提案(プレイリスト例)
- 入門 → Friends & Strangers → Pressure Sensitive → Fever:代表的な流れで彼の音楽性の核心に触れる順序。
- メロウ路線を堪能 → Every Generation やベスト盤:夜のドライヴやリラックス時に合う選曲。
- ファンク寄りを楽しむ → デビュー〜中期のインスト中心アルバムを連続再生:バンドのグルーヴが際立つ。
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参考文献
- Ronnie Laws — Wikipedia
- Ronnie Laws — AllMusic
- Ronnie Laws — Discogs(ディスコグラフィ)
- Ronnie Laws — Blue Note(アーティストページ・リリース情報)


