Johnny Moore's Three Blazers徹底ガイド:おすすめレコードと聴きどころで始める西海岸ブルース入門

Johnny Moore's Three Blazers — おすすめレコードと聴きどころ

Johnny Moore's Three Blazers(以下「Three Blazers」)は、戦後の西海岸ブルース/初期R&Bを代表するトリオのひとつです。ギターのジョニー・ムーアを中心に、チャールズ・ブラウンのしなやかなピアノとヴォーカルが加わったサウンドは、都会的でスムース、ジャズ的な和声感を取り入れた“夜のブルース”として多くのリスナーに愛されました。本稿では、入門〜コレクター向けにおすすめのレコード(シングル/コンピレーション)を挙げ、各作品の聴きどころや選び方のポイントを丁寧に解説します。

Three Blazers の音楽的特徴(簡潔に)

  • ピアノ主体のメロウな演奏と、細やかなギターの伴奏が融合した都会的なブルース。ジャズのコードワークやスウィング感が随所に見られます。

  • チャールズ・ブラウンの柔らかく洒脱なヴォーカルが曲のムードを決定づけ、バラードやスロー・ブルースで特に力を発揮します。

  • 編成はギター+ピアノ+ベース(時にパーカッションやサックスを加える編成も)。余白を活かした“間”の使い方が非常に魅力的です。

必聴シングル(代表曲)

  • Driftin' Blues

    Three Blazers を代表する大名曲。スローなテンポで繰り広げられるメランコリックなメロディと、チャールズ・ブラウンの表情豊かな歌唱が心に残ります。ブルースの王道と都会的アレンジが融合した作品で、彼らのスタイルを知る上での出発点に最適です。

  • Merry Christmas Baby

    季節ものとしても広くカバーされるナンバー。ホリデー感を含みつつも、Three Blazers 流の落ち着いたR&Bに仕上がっており、ブルース/R&Bの中での彼らの位置付けをよく示しています。

  • Trouble Blues

    チャールズ・ブラウンのヴォーカルが際立つスロー・ブルース。表情を抑えた歌い回しとピアノの和音、ギターの控えめなアクセントが情緒を作り出します。シンプルな編成ながら説得力のある名演です。

おすすめLP/コンピレーション(入門〜深掘り向け)

  • ベスト/"Greatest Hits"系のコンピレーション

    まずは代表曲をまとめて聴けるベスト盤で入門するのが手堅いです。音質がリマスターされている再発盤や、解説(ライナー)が充実した盤を選ぶと、背景や演奏の聴きどころが理解しやすくなります。

  • 時代別/Complete集(1940s〜1950sのシングル集)

    より深く掘るなら、78回転や初期シングルを年代順にまとめたコンプリート集を。音源の前後関係やアレンジの変遷、伴奏者の違いなどが追いやすく、Three Blazers の発展を体系的にたどれます。

  • ライナーが充実したリイシュー(Bear Family・Ace等)

    リイシューレーベルのボックスやCDセットは、詳細な注釈や未発表曲、フォト資料が付くことが多く研究・コレクション用途に向きます。音質や資料性を重視するならこうした盤が最適です。

レコード(盤)選びのコツ — 何を基準に買うか

  • 音質(オリジナル盤 vs リイシュー)

    オリジナルの78/45は雰囲気がある一方でノイズが多い場合があります。快適に聴きたいなら良好なリマスター/リイシュー盤を選ぶと良いでしょう。

  • ライナーと解説

    演奏者や録音時期などの情報が詳しい盤は、音楽理解を助けます。歴史的背景やクレジットの違いに興味がある人はライナーノーツの充実度を確認してください。

  • 収録曲の重複と網羅性

    複数のベスト盤を比較して、重複が多いか、重要曲が網羅されているかをチェック。コンプリート集は網羅性が高い分、余計な重複も少なく深掘り向けです。

聴き方のヒント — 各曲で注目したいポイント

  • ヴォーカル表現

    チャールズ・ブラウンの歌は抑制的で語るようなスタイル。フレージングの“間”や息づかいに感情が乗るので、歌詞と声のニュアンスに耳を傾けてください。

  • ピアノとギターの絡み

    ピアノがメロディと和音の中核を担い、ギターはリズムとアクセントで支えることが多いです。両者の音量バランスやコンピングの工夫を意識すると、編成の美しさがわかります。

  • アレンジの変化

    同じ曲でも別テイクやリイシューでアレンジやテンポが異なることがあります。気に入った曲は複数の版を聴き比べると新たな発見があります。

どのレコードから買うか(シチュエーション別の提案)

  • 初めて聴く人:代表曲を集めたベスト盤(リマスター済)で雰囲気を掴む。

  • じっくり調べたい人:年代順のシングル集やコンプリート盤。ライナーが充実したリイシューを選ぶと資料性が高い。

  • コレクター:オリジナルの78/45や希少プレスを探すのも面白い。流通量は限られるため、信頼できる出品者・販売店で状態を確認して購入してください。

まとめ

Johnny Moore's Three Blazers は、チャールズ・ブラウンのヴォーカルとピアノを軸にした“抑制の美学”が魅力のグループです。まずは「Driftin' Blues」「Merry Christmas Baby」「Trouble Blues」といった代表曲を押さえ、そこからベスト盤→年代別コンプリートへと掘り下げていくのが自然な導入法です。リイシュー盤のライナーや音質も購入判断の大きな材料になりますので、目的(鑑賞用・資料用・コレクション用)をはっきりさせて選んでください。

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参考文献