HelloweenのLP入門ガイド:黄金期から最新作まで必聴アルバムと聴き方を徹底解説

Helloween — 知っておくべきバンド像と本コラムの趣旨

ドイツ発のパワーメタル先駆者、Helloween(ヘロウィン)は1980年代半ばから現在に至るまで、メロディとスピード、キャッチーさを併せ持つ楽曲で多くのファンを獲得してきました。本コラムでは「レコード(LP)で聴く価値のあるおすすめアルバム」を中心に、各作の魅力、時代背景、入門順の提案、盤として探すときのポイントなどを解説します。なお、レコードの再生・保管・メンテナンスに関する具体的な手法は扱いません。

入門者におすすめの聴き方・順序(LPを買う際の指針)

  • まずは代表作でバンドの“黄金期”を体験:『Keeper of the Seven Keys』シリーズ(Part I & II)
  • バンドの原点を知る:初期の鋭さが残る『Walls of Jericho』
  • 1990年代以降の変化を味わう:メンバーチェンジ後の『Master of the Rings』や『The Time of the Oath』
  • 近年の復活作を押さえる:2010年代以降、特に再結集後の2021年セルフタイトル作『Helloween』
  • レア盤や初回プレス、国内盤(帯付き)はコレクターズアイテムとしての価値が高いので、コレクション目的なら注目

おすすめレコード解説:必携の名盤とポイント

Walls of Jericho(1985)

デビュー作。まだ完成された“パワーメタル”像の前段階にあるが、スピード感と攻撃性が際立つ一枚。バンドのルーツとエネルギーを直に感じられるため、初期Helloweenを知りたいリスナーに最適です。

  • なぜおすすめか:若さと荒削りな躍動感が魅力。後の叙情性とは対照的な“生々しさ”を収録。
  • LPを選ぶときのポイント:初回プレスやノイズ期(Noise Records)オリジナルはコレクター価値が高い。

Keeper of the Seven Keys Part I(1987)

Helloweenを国際的に知らしめた転換点の一枚。メロディアスなボーカルとストーリーテリング的要素が強化され、パワーメタルの基準となるサウンドを確立しました。

  • なぜおすすめか:叙情的なメロディ、壮大な楽曲構成で“名盤”の呼び声が高い。
  • LPを選ぶときのポイント:リマスターや再発とオリジナルではマスタリング感が異なる場合あり。オリジナル盤は音質・コレクター性どちらも魅力。

Keeper of the Seven Keys Part II(1988)

Part Iから続く完成形。代表曲が集中し、バンドの代表作として広く評価されている作品です。シンフォニックさとスピードの両立が魅力。

  • なぜおすすめか:Helloweenの“金字塔”。多くのファンがこの一作でバンドを知った。
  • LPを選ぶときのポイント:後年のリマスター盤は音圧感や低域の出方が異なるため、試聴が可能なら比較して選ぶと良い。

Pink Bubbles Go Ape(1991) — 賛否の分かれる実験作

ポップな要素を強めた実験的な時期の作品。従来のファンからは賛否が分かれますが、バンドの別側面を知る上では重要な一枚です。

  • なぜおすすめか:多様な表現を試みるHelloweenの姿勢が見える。好みが分かれるが興味深い。
  • LPを選ぶときのポイント:当時のアートワークやインサート類の保存状態もチェックするとコレクション的に価値が出ます。

Master of the Rings(1994)〜The Time of the Oath(1996) — 再出発と成熟期

1990年代中盤、ラインナップが変化した後の再出発アルバム群。よりモダンで厚みのあるプロダクションになり、メロディと技巧が高レベルで融合します。

  • なぜおすすめか:90年代以降のHelloweenを理解するための要所。バンドが新たな方向性を確立した時期。
  • LPを選ぶときのポイント:CD時代の制作だが、アナログ再発も多い。プレスの重量(180g等)や再発のマスター元を確認すると良い。

Keeper of the Seven Keys: The Legacy(2005)

オリジナルのKeeperシリーズと精神的につながる作品。過去へのオマージュと現代的なアレンジが混在し、ファンにとって話題性の高いアルバムです。

  • なぜおすすめか:伝統と現代性が融合した野心作。長尺曲や叙事詩的な構成を好むリスナーにおすすめ。
  • LPを選ぶときのポイント:2000年代以降のアナログ再発を狙うと良質なプレスに出会える可能性が高い。

Helloween(2021) — 再結集と現在形の到達点

オリジナルメンバーの一部復帰を伴う“Pumpkins United”以降の録音群の集大成的なセルフタイトル作。過去の要素を統合しつつ新しい活力を感じさせる作品です。

  • なぜおすすめか:復活を祝う意味で象徴的。過去作のファンも新規リスナーもそれぞれ楽しめる作り。
  • LPを選ぶときのポイント:カラービニールなどの限定プレスが多数出ているため、好みやコレクション性に応じて選ぶと良い。

ライブ盤・ベスト盤のおすすめ

ライヴでの迫力やセットリストの凝縮感を求めるなら、近年の再結集ツアーを収めたライヴ盤(例:United Aliveなど)やベスト盤も価値があります。スタジオ盤では出ない楽曲のアレンジ違いやライブならではの瞬発力が楽しめます。

LPをコレクションする際の注意点(再生・メンテナンス以外)

  • 盤の版(オリジナル・初回プレス vs 再発)による音質/価値の差を理解する。オリジナルは希少価値が高いが、リマスター再発はサウンドが洗練されている場合あり。
  • 限定カラー盤やボックスセットはコレクターズアイテムとして早めに完売することが多い。
  • 国内盤(帯・歌詞対訳等)が付くとコレクション価値が上がることがある。
  • 購入前に信頼できる出品者やショップで盤の状態(VG+/NM等)と付属品の有無を確認する。

初心者向けおすすめの“買い”リスト(LPで揃える優先順位)

  • 必携(初めに買うべき):
    • Keeper of the Seven Keys Part I(またはPart II)
    • Keeper of the Seven Keys Part II(またはPart I)
  • 歴史理解(バンドの全体像を掴む):
    • Walls of Jericho
    • Master of the Rings
    • Helloween(2021)
  • コレクション向け(興味があれば):
    • 初回プレスや帯付き国内盤、限定カラー盤、ライブCD/LPボックスセット

最後に:Helloweenの魅力をLPで味わう理由

Helloweenはメロディの強さ、劇的な構成、美しいコーラスワークが特徴で、アルバム単位で聴くことでその物語性や流れがより深く味わえます。LPというフォーマットはジャケットやブックレットの存在感も含めて、バンドの世界観を丸ごと体験できる手段です。入門はKeepersから、興味が広がれば初期から最新作まで手を伸ばしてみてください。

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参考文献