Melt-Banana レコード完全ガイド:入門からコレクター向け厳選アルバムと購入ポイント
Melt-Bananaとは:短く激しく、しかし緻密なノイズ/パンクの旗手
メルトバナナ(Melt-Banana)は1990年代初頭に結成された日本のノイズ・パンク/ノイズロックバンド。ヤスコ(Yako/Vo)による高速で切れ味鋭いボーカルと、市郎(Agata/G)による独特のピッチ操作・エフェクト多用のギター(+電子ノイズ)が特徴です。1曲が短く畳みかけるように展開するスタイルで、ライヴは圧倒的な熱量を誇ります。レコードで聴くとそのダイナミズムや音像の密度がより実感できるため、コレクションとしても人気があります。
おすすめレコード(入門〜コレクター向け)
Scratch or Stitch(1995)
初期のエネルギーが詰まった代表作の一つ。短い曲が連続するカオティックなアプローチが前面に出ており、バンドの基礎フォーマットが確立されたアルバムです。
- 発売年(目安):1995年
- おすすめポイント:初期衝動を余すところなく収めた“入門にも最適”な一枚。ノイジーでスピーディーな楽曲群を通じて、Melt‑Bananaの原点がわかります。
- 聴きどころ:曲間の切り替えのテンポ感、ヴォーカルの即時性、ギターのエフェクト処理。
- プレスの選び方:初回プレス(オリジナルLP)はコレクターズアイテムになりやすい反面、リプレスの方が入手・再生とも扱いやすい場合があります。盤面の状態とジャケットの保存状態を重視して選ぶと良いでしょう。
Charlie(1998)
中期のターニングポイント。より構成的な曲作りと音のバランス感覚が出てきて、聴きやすさと先鋭性が共存する作品です。
- 発売年(目安):1998年
- おすすめポイント:初期の爆発力を残しつつ、アレンジの幅や録音クオリティが向上。バンドの“幅”を知るのに向いています。
- 聴きどころ:短尺曲の強度を保ちながらも、フックのある展開や音像の細かな配置が楽しめる点。
- プレスの選び方:国内盤や海外盤でジャケットや収録順が異なる場合があるため、収録曲目を確認して購入するのがおすすめです。
Teeny Shiny(2000)
音色により大きなバリエーションが取り入れられた作品。電子音やサンプルが効果的に使われ、ノイズ/ポップの境界を行き来するアルバムです。
- 発売年(目安):2000年
- おすすめポイント:リズムの取り方やサウンドデザインに新機軸が見られ、Melt‑Bananaの進化が感じられる1枚。音の“遊び”が目立ちます。
- 聴きどころ:打ち込み的な要素と生の演奏の混在、ギターのエフェクトワーク。
- プレスの選び方:音像が細かいため、針飛びのリスクを避けるために盤質の良いプレスを選ぶと聴取体験が向上します。
Cell-Scape(2003)
メロディックな要素や構築的な曲作りがさらに成熟した時期の作品。ポップなフックとノイズの併存が巧みに表現されています。
- 発売年(目安):2003年
- おすすめポイント:従来のスピード感を保ちつつ、メロディアスな面が強調されており、新しい聴き方ができるアルバム。
- 聴きどころ:曲ごとの表情の幅、ヴォーカルの表現のバリエーション。
- プレスの選び方:欧米のプレスや日本盤の帯付きなど、コレクション的魅力もあるので好みに合わせて選んでください。
Bambi's Dilemma(2007)
時期的に安定感のある作風で、制作の成熟度が高い作品。より多彩な楽器やサウンドの実験が垣間見えます。
- 発売年(目安):2007年
- おすすめポイント:バンドの表現領域が広がったことを実感できる盤。ライブでの再現性やアレンジの変化も興味深いです。
- 聴きどころ:音響面の工夫とバンドアンサンブルのバランス。
Fetch(2013)
近年のフルアルバムの代表作。従来のスタイルを踏襲しつつ、現代的なプロダクション感が加わり、バンドの“今”を示した一枚です。
- 発売年(目安):2013年
- おすすめポイント:最新期の音像を知るのに適した作品。過去作のファンにも入口として薦めやすい。
- 聴きどころ:モダンなミキシング、ギターとノイズのレイヤリング。
コレクター向け・レア盤の注目点
Melt‑Bananaはシングルや限定カラー盤、海外のレーベルからの少量プレスなど、コレクター心をくすぐるリリースが多く存在します。チェックポイントは以下の通りです。
- オリジナル初回プレスかリプレスか:オリジナルは価格が高騰しやすいが、必ずしも再生上優れているとは限らない。
- 限定カラー/特殊ジャケット:見た目のコレクション価値は高いが、実用的には一般プレスで十分楽しめることが多い。
- 帯・インサートの有無(日本盤):日本盤独自の解説や帯はコレクション的価値を高める。
- 盤質と盤起こしの状態:音が重要であれば、盤面のグレードや歪みの有無を販売時に確認すること。
どのレコードから聴くべきか(入門ガイド)
初めてMelt‑Bananaをレコードで聴くなら:
- まずは「Scratch or Stitch」や初期コンピレーション的な作品でバンドの原点の激しさを体感。
- 次に「Teeny Shiny」「Cell‑Scape」を聴いて、サウンドの幅やアレンジ性を確認。
- コレクション目的なら限定プレスや日本盤の帯付き初回盤を探すのが面白い。
購入時の実務的なアドバイス(※レコードそのものの取り扱いではなくリリース選択の観点)
- 販売情報は販売ページの写真(盤面の写真、ジャケット裏、インサート)をよく確認する。
- 収録曲がエディションごとに異なる場合があるため、欲しい曲が入っているか事前に確認する。
- 限定盤やカラー盤は再発されることもあるので、欲しい場合は最新のリイシュー情報をフォローする。
- 中古で買う場合は、出品者の評価や返金ポリシーもチェックしてトラブルを避ける。
補足:Melt‑Bananaのライブとレコード体験の違い
ライヴは圧倒的な音圧とスピードが魅力ですが、レコードでは各楽器やエフェクトの細部、曲間の音像の作り込みをじっくり味わえます。スタジオ/アルバム制作の“設計”を知ることで、より深く楽曲を楽しめます。
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参考文献
- Melt-Banana - Wikipedia
- Melt‑Banana — Bandcamp(公式音源やリリース情報の参照)
- Melt‑Banana — Discogs(リリース履歴・盤情報の検索)
- Melt‑Banana — AllMusic(レビュー・ディスコグラフィ参照)


