Sentencedのおすすめレコードを徹底解説—アルバム別聴きどころと盤・プレス情報ガイド
Sentenced(センテンスド) — おすすめレコード深掘りコラム
フィンランド出身のロック/メタル・バンド「Sentenced」は、90年代初頭のデス/ドゥーム要素を起点に、徐々にメロディックで憂いのあるサウンドへと変化し、2000年代初頭には独自のメランコリックなヘヴィ・ロック/ゴシック感を確立しました。本コラムでは、Sentencedを深く味わうための“レコード(LP/12インチ)”として特におすすめの作品を、サウンドの特徴・聴きどころ・購入時に注目したい版(プレス)情報の観点から解説します。なお、レコードの再生や保管・メンテナンスに関する一般的なコツについては扱いません。
Sentencedを知る上で押さえておきたいポイント
- サウンドの変遷:初期はデス/ドゥーム寄りの激しさと陰鬱さがあり、中期以降はメロディと悲哀が前面に出る方向へ。声質やアレンジの変化により、作品ごとに「色」がかなり違います。
- 歌詞とテーマ:死や喪失、孤独、諦観といった暗いモチーフを持ちながらも、時に皮肉や人間性への洞察がにじむ歌詞が特徴です。楽曲はメロディックで聴きやすく、ヘヴィ・リスナー以外にも刺さる要素があります。
- アルバム単位での完成度:Sentencedはシングル曲も良いのですが、アルバム通して聞くことで統一されたムードや物語性が見えてきます。レコードでの1枚通しのリスニングが特におすすめです。
おすすめレコード(アルバム別 解説)
Shadows of the Past(初期の衝動を知る一枚)
概要:Sentencedの初期フルアルバム。デス/ドゥーム寄りの暗さと荒々しさが色濃い作品で、バンドのルーツとポテンシャルを示す重要作です。
聴きどころ:生々しい演奏感、ヘヴィなギター・トーン、初期特有の冷たく陰鬱な空気感。後年のメロディック方向を知る上で対比として聴くと理解が深まります。
レコード選びのポイント:オリジナル・プレス(初期EU盤)は流通量が少なくコレクター価値があります。リイシューではジャケットやインナースリーヴの違いがあるため、帯やライナーノーツの有無を確認すると良いでしょう。
North from Here(技術性と暗鬱さが高いレベルで融合)
概要:テクニカルなリフワークと暗いムードが同居する、初期の代表作の一つ。スピード感と重厚感のバランスが秀逸です。
聴きどころ:リフの変化や曲構成の緻密さ、陰影のつけ方。初期ファンには特に人気が高いアルバムで、バンドの“技術的側面”を堪能できます。
レコード選びのポイント:当時の海外プレスや後のリマスター盤で音質が異なるため、音の厚みや分離感を重視するなら再発のプレス情報をチェック。限定カラー盤が出ていることもあります。
Amok(転機となるメロディ化の端緒)
概要:よりメロディックな表現を取り入れ始めた作品。デス/ドゥームからの脱却を試みた重要な過渡期アルバムです。
聴きどころ:メロディラインの強化、アレンジの多様化。以降のサウンドに繋がる要素が多数見られ、Sentencedの“変化”を体感するには最適です。
レコード選びのポイント:当該期の欧州プレスは入手しにくいことがあるため、国内流通の正規再発や輸入盤の在庫をチェック。ボーナストラックの有無でバージョン差があります。
Crimson(メロディと憂愁が結実した傑作)
概要:バンドがメロディックな色彩を深め、シニカルで悲哀に満ちた世界観を確立した時期の代表作。リスナーの裾野を広げた作品でもあります。
聴きどころ:キャッチーながら陰鬱なメロディ、アンサンブルのまとまり、歌心の強さ。アルバムとしての起伏がしっかりしており、LPでじっくり聴くと曲間の流れが一層際立ちます。
レコード選びのポイント:初回プレスや特別パッケージ(限定カラーやナンバリング)があればコレクション価値が高まります。国内流通版は帯や日本語解説の有無で見分けられることも。
The Cold White Light(叙情性とメロディの到達点)
概要:透明感と冷たさを併せ持つサウンドで、叙情性が際立つアルバム。Sentencedの音楽性が成熟した一枚として知られます。
聴きどころ:メランコリックなメロディ、印象的な曲構成、感情を抑えた表現方法。暗さと美しさが同居するため、感情表現に重きを置くリスナーに特におすすめです。
レコード選びのポイント:アナログの音圧感を重視するならオリジナルプレスや高品質リマスター盤を。輸入限定の特殊ヴァイナル(カラーや特殊ジャケット)が存在する場合があり、コレクターに人気です。
The Funeral Album(最終作としての重み)
概要:バンド解散前の最終作。総括的な色合いと、集大成としての重厚さが感じられるアルバムです。
聴きどころ:これまでの要素の集約、感情的な深み、アルバムとして閉じる際のドラマ性。Sentencedのキャリアを総括する意味でも重要です。
レコード選びのポイント:最終作ゆえにファンの需要が高く、初回限定盤や特別仕様があれば市場価値が上がりやすいです。盤面の状態よりパッケージの完全性(インサート、ポスター、ナンバリングなど)を重視すると良いでしょう。
買うときに注目したい“盤・ジャケット”のポイント(購入ガイド)
- レーベル表記:Century Mediaなどの正規レーベル表記を確認。海外盤は複数レーベルで流通していることがあります。
- 初回 vs 再発:初回プレスは希少価値が高い一方、再発(リマスター)で音質が改善されている場合もあります。音質を重視するかコレクション性を重視するかで選び分けましょう。
- 限定仕様:カラー盤、ナンバリング、特典インサートやポスターなどの有無は将来的な価値に影響します。出品情報をよく確認してください。
- インサート類:歌詞カードやライナーノーツの有無は作品理解を深めます。海外盤の英語表記、日本盤の解説(帯)などもチェックポイントです。
盤ごとの楽しみ方(リスニング/コレクションの観点)
- 初期作品は「荒々しいエネルギー」を、ミドル期以降は「メロディと叙情」を味わうと変化が実感できます。
- アルバム単位での通し再生を強く推奨。曲順や曲間のムード作りが巧みで、LPのA面/B面の流れで楽しむとより深く刺さります。
- 複数プレスを比較して音の違いを楽しむのもコレクションの醍醐味。音像の近さ・定位感・低域の厚みなど、プレスごとの個性が出ます。
まとめ(どのレコードから入るべきか)
- まず「Crimson」や「The Cold White Light」などのメロディック期のアルバムを聴いて、Sentencedの“メロディと憂愁”を味わうのが取りつきやすいです。
- 初期の激しさを体験したければ「Shadows of the Past」「North from Here」を。バンドの全体像を掴むには、初期→中期→最終作の順で聴くのがおすすめです。
- レコード購入では、音質(プレス情報)と付属品(インサート、帯、限定要素)を天秤にかけて選んでください。
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参考文献
- 日本語ウィキペディア — Sentenced
- AllMusic — Sentenced
- Discogs — Sentenced(ディスコグラフィー)
- Encyclopaedia Metallum — Sentenced
- Century Media Records(レーベル)


