Bad Brains徹底ガイド:代表曲と必聴アルバム、聴きどころと買い方

Bad Brainsとは

Bad Brainsは1970年代末にワシントンD.C.で結成されたUSハードコア/レゲエの伝説的バンドです。ラミスティックな速射的ハードコアと、突如挿入されるルーツ・レゲエ/ダブ的な展開を同居させたサウンドで、ハードコアの表現幅を大きく広げました。ボーカルのH.R.(Paul Hudson)、ギターのDr. Know、ベースのDarryl Jenifer、ドラムのEarl Hudsonという編成は、技巧的かつ極端なテンポの振れ幅が特徴です。

代表曲(押さえておきたいキラー・トラック)

  • Pay to Cum — 初期ハードコアの象徴的な短尺ナンバー。衝動的で圧縮感のある攻撃性が詰まっています。
  • Banned in D.C. — シーンとの葛藤や怒りをストレートに表現したアンセム的楽曲。
  • Sailin' On — メロディックでありつつ強烈な推進力を持つ曲。レゲエ的な間合いも見せることがあります。
  • Attitude — ハードコアの美学を体現する短く鋭いナンバー。
  • I Against I — タイトル曲はバンドの幅を象徴する曲で、ヘヴィなリフとレゲエ的な間を併せ持つ傑作です。
  • Right Brigade — 組曲的な勢いとメロディのバランスが優れた曲(アルバムでの代表曲のひとつ)。

おすすめレコード(アルバム別 深掘り)

Bad Brains(いわゆる“Yellow Tape”/セルフタイトル)

概要:1982年にカセットで自主リリースされ、のちに様々なフォーマットで流通した初期音源集。彼らのハードコアとレゲエを混ぜ合わせた骨格が最もストレートに聴ける音源群です。

おすすめポイント:若さと瞬発力、シーンに対するピュアな衝動が凝縮されています。初期のショートチューン群はハードコアの衝動を知る上で必聴。

Rock for Light(1983)

概要:初期のスタジオ作品の代表格。プロデュース面や録音面での実験も見られ、速度と精度を同時に追求した作風が特徴です。

おすすめポイント:ハードコアとしての鋭さを残しつつ、アレンジの巧みさやギターのテクニカルさが際立つ作品。エネルギー重視で聴きたい人に最適です。

I Against I(1986)

概要:Bad Brainsの“名盤”として広く評価される一枚。ヘヴィなギター、ダブ/レゲエ要素の深化、メロディの拡張が顕著です。

おすすめポイント:バンドがハードコアの枠を越えて表現領域を広げた象徴的作品。ヘヴィで重心の低い音像と内省的な歌詞が融合した、聴き応えのあるアルバムです。

Quickness(1989)

概要:80年代末のリリース。メタル/ファンク的なアプローチやよりプロダクションにこだわったサウンドが見られます。

おすすめポイント:ハードコアのスピード感に加えて、ロック/ヘヴィネスの重量感を求めるリスナーに響く作品。バンド音楽としての厚みを体感できます。

Black Dots(初期セッション集、発掘音源)

概要:1979年ごろのセッションをまとめた発掘的リリース。初期の荒削りな熱量と未成熟ゆえの爆発力が味わえます。

おすすめポイント:バンドの“原点”を知りたい人、コアなファンにとっては発見が多い一枚。歴史的価値も高く、初期衝動をダイレクトに楽しめます。

The Youth Are Getting Restless(ライヴ盤)

概要:ステージでの瞬発力と観衆との一体感を捉えたライブ作品。彼らがスタジオ以上にライブで魅力を発揮するバンドであることを再認識させます。

おすすめポイント:ライブ特有のテンションの高さ、即興的なアプローチ、MCやセット構成を含めたバンドの表情が楽しめます。ライヴ好きにはマストです。

選び方のコツ(買う前に意識しておきたいこと)

  • どの時代のバンド像に惹かれるかを考える:初期の衝動(Yellow Tape/Black Dots)か、プロダクションが整った中期(I Against I)かで選ぶ盤が変わります。
  • オリジナル盤かリイシューか:コレクション性を重視するならオリジナル、音質や入手性を重視するなら評価の高いリマスター/公式リイシューを探すと良いでしょう。
  • 歌詞や解説で背景を補完する:Bad Brainsは宗教観や精神世界、シーンへの視点などが歌詞に込められていることが多いので、歌詞やライナーノーツを併せて読むと理解が深まります。

聴きどころ/音楽的ポイント(再生時に注目すると面白い点)

  • テンポの振れ幅:一曲の中で極端に速くなったりスローなレゲエパートに転じたりする展開に注目すると、バンドの構成力が見えてきます。
  • リズム隊の緊張感:ドラムとベースのロック/レゲエ両面での切り替えがダイナミクスを作っています。
  • ボーカル表現の幅:H.R.はシャウトからメロウな歌唱、レゲエ唱法まで自在に使い分けるため、パフォーマンスの多様性を味わってください。
  • ギターの語り:単なるコード運びではなく、リフやフレーズで曲のカラーを決定づける場面が多いです。

まとめ

Bad Brainsは短い楽曲に爆発的エネルギーを込める初期作から、表現領域を広げた中期以降の作品まで、多様な魅力を持つバンドです。まずは「Yellow Tape(セルフタイトル)」「Rock for Light」「I Against I」を抑え、その後で発掘音源やライブ盤を掘ると、バンドの全体像と変遷がよく見えます。

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参考文献