青春の煌めきを刻むサードアルバム:フジファブリック『TEENAGER』
本稿では、フジファブリックの3枚目のオリジナルアルバム『TEENAGER』を、リリースから制作背景、楽曲解説、プロモーション、再発に至るまで多角的に掘り下げ、その魅力を余すところなく紹介します。
アルバム概要
『TEENAGER』はフジファブリックの3枚目のオリジナルアルバムで、2008年1月23日にEMIミュージック・ジャパン(後のユニバーサル ミュージック合同会社)からリリースされました。前作『FAB FOX』から約2年2ヶ月ぶりのメジャーアルバムであり、通算6枚目のオリジナル作品にあたります。収録曲は全13曲で、「Surfer King」「パッション・フルーツ」「若者のすべて」といったシングルナンバーや、Roger Joseph Manning Jr.との共作曲「Chocolate Panic」など、多彩な楽曲が並びます。アルバム全体の演奏時間は約56分半です。
制作背景
レコーディングには志村正彦が自宅に設けたボーカルブースを活用し、エンジニアの高山徹やサポートドラマー城戸紘志を迎えて断続的にセッションを重ねました。メンバー各自が新たな楽器を購入し、自宅スタジオでの試行錯誤を繰り返すことで、多彩なサウンドアプローチが実を結んでいます。
音楽性と楽曲解説
本作では従来のJ-POP的要素に加え、オルタナティブロックやパワーポップのエッジが際立っています。
- Surfer King:2007年6月6日に8thシングルとして先行リリース。東京スカパラダイスオーケストラのメンバーを迎えたコラボレーションで、エネルギッシュなロックサウンドを展開しています。
- 記念写真:山内総一郎作曲によるアコースティックナンバーで、爽やかなメロディが胸に響きます。
- 星降る夜になったら:金澤ダイスケとの共作で、夜空を思わせる叙情的なアレンジが特徴です。
- TEENAGER(タイトル曲):思春期の高揚感と不安をストレートに描いたリリックとキャッチーなサビが聴きどころです。
歌詞とテーマ
志村正彦は本作を通して「若者の葛藤」「青春の刹那」を深く掘り下げています。特に「若者のすべて」では、夏の終わりの儚さを花火のイメージとともに描き、多くのリスナーに強い印象を残しました。
パッケージとアートワーク
初回限定盤には、凹凸加工とホログラムが施された豪華デコジャケットと、折りたたみ式ジャバラブックレットが付属し、視覚面でもインパクトを与えました。
リリースとプロモーション
リリース前にはEMI/Capitol公式サイトで、毎週発表される4文字を集めることでアルバムのフル試聴が可能になる先行試聴企画が実施され、ファンの注目を集めました。
発売後はオリコン週間アルバムチャートで最高11位を記録し、10週にわたりトップ300にランクインしました。
海外ではAllMusicで3.5/5の評価を獲得し、その音楽性が高く評価されています。
再発とコレクターズアイテム
- 2016年8月28日:初の紙ジャケット&SHM-CD仕様で再発売。
- 2021年1月27日:生産限定LP盤がアンコールプレスされ、コレクターアイテムとして人気を博しました。
ライブ展開
「TEENAGER FANCLUB TOUR」では、本作の楽曲が多くセットリストに組み込まれ、ファンから大きな支持を受けました。
まとめ
『TEENAGER』はフジファブリックの音楽的成長と志村正彦の叙情性が結実した意欲作です。シングル曲からアルバム曲まで一貫したクオリティを保ち、リリース当初から再発に至るまで長く愛され続ける代表作と言えます。
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