デューク・エイセスの名曲五選:その魅力を紐解く
日本を代表するコーラスグループ「デューク・エイセス」が残した人気曲の中から、それぞれの制作背景や歌詞に込められた情景描写、リリース時のエピソード、その後の影響までを詳しく解説します。長いキャリアを通じて多彩な表現を見せた彼らの魅力を、昭和から平成までの社会状況とともにお楽しみください。
デューク・エイセス概要
デューク・エイセスは1955年に結成され、2017年まで62年間にわたり活動した日本の男性コーラスグループです。黒人霊歌をルーツとするジャズコーラスから、ご当地ソング「にほんのうた」シリーズ、CMソングやテレビ主題歌まで幅広いレパートリーで幅広い世代に親しまれました。
人気曲ランキング
- 女ひとり
- おさななじみ
- かに道楽
- フェニックス・ハネムーン
- モクセイの花
人気曲徹底解説
女ひとり
1965年に永六輔(作詞)、いずみたく(作曲)によって制作され、「にほんのうた」シリーズの一曲として京都を舞台に発表されました。東芝レコードから「ぼた山」(福岡)との両A面シングルでリリースされ、歌詞には三千院や高山寺、大覚寺など京都の名刹が登場。失恋した女性が一人旅をする切ない心情が情景描写豊かに綴られています。地元・京都放送の番組BGMや京都バスの車内チャイムに採用されるなど、地域に深く根付いた知名度を誇りました。
おさななじみ
1963年6月、NHKのバラエティ番組『夢であいましょう』の「今月の歌」として中村八大(作曲)、永六輔(作詞)によって初披露されました。幼なじみとの淡い思い出をレモンの味に例えた叙情的な歌詞が印象的で、当時の結婚式でも歌われるほど広く浸透。全10番まである長尺の構成で、子供時代からプロポーズまでユーモラスに描かれました。その後1970年に「続・おさななじみ」、2010年に「おさななじみ~その後~」と続編が制作され、シリーズ化されるほどの人気を博しました。
かに道楽
1968年にかに料理チェーン「かに道楽」のCMソングとして制作され、伊野上のぼる(作詞)、キダ・タロー(作曲)による軽快なメロディが特徴です。“獲れ獲れぴちぴち かに料理”というキャッチーなフレーズと、多声コーラスによるハーモニーが耳に残ります。作曲者のキダ・タロー氏は数千曲を手がける中でも、最も短時間で完成させた曲と語っており、全国展開するCMとともに浸透しました。
フェニックス・ハネムーン
1967年発表の「にほんのうた」シリーズの一曲で、宮崎県を舞台に永六輔(作詞)、いずみたく(作曲)、小笠原寛(編曲)によって制作されました。TP-1411として秋田県をテーマにした「紺がすり」との両A面シングルでリリースされ、南国らしい温かなメロディと新婚旅行を連想させる歌詞が多くのリスナーに支持されました。近年では宮崎駅の接近メロディーなど、地域のシンボルソングとしても再評価されています。
モクセイの花
1969年に日本生命のCMソングとして制作され、小林亜星(作曲)、横内理員(作詞)が手がけました。秋の風物詩である金木犀が咲く頃に故郷を思い出すノスタルジックな歌詞と、優しいコーラスワークが心に残る一曲です。CMとともに広く知られ、現在も懐メロ番組やCMソング集で取り上げられています。
これら5曲はいずれも、デューク・エイセスが築き上げたコーラス表現力と、永六輔やいずみたく、小林亜星といった名匠ソングライターのコラボレーションによって誕生した名曲です。歌詞の一節一節に耳を澄ませ、昭和の風情と彼らが紡いだ物語を改めて味わってみてください。
参考文献
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