80年代カナダ・ニューウェーブを駆け抜けたプラチナム・ブロンド:代表曲徹底解剖
プラチナム・ブロンドは1979年にトロントで結成され、1983年の自主制作EP『Platinum Blonde』を皮切りにカナダ国内で大きな注目を浴びた。翌1984年にリリースされたデビューアルバム『Standing in the Dark』はトリプルプラチナを獲得し、そのタイトル曲や複数のミュージックビデオがJuno賞にノミネートされるなど、ヴィジュアルとサウンドの両面でシーンを席巻した。本稿では、「Doesn’t Really Matter」「Standing in the Dark」「Not in Love」「Crying Over You」「Situation Critical」「Somebody Somewhere」の制作背景、チャート成績、映像作品や後のカバーまでを詳細に解説する。
バンドの結成と初期
結成
マーク・ホームズ(Vo/Ba)らにより1979年にトロントで結成。当初はパンク/ニューウェーブ色の強い3人編成だった。
自主制作EP『Platinum Blonde』(1983)
CBSカナダから発売された自主制作EPは、カナダのRPMチャートで最高65位を記録し、同レーベル史上最速のデビュー販売を達成した。EP収録の「Doesn’t Really Matter」はラジオで急速に支持され、RPMシングルチャートで31位を記録した。
フルアルバム『Standing in the Dark』(1984)
1984年1月にリリースされたデビューアルバムは、EPから4曲を拡充した全10曲構成。カナダ国内でトリプルプラチナ認定を獲得し、RPMアルバムチャートで15位を4週間維持、合計43週間チャートインを果たした。
代表的なヒット曲詳細
1. Doesn’t Really Matter
- リリース:1983年秋、EPのリードシングルとして発売。
- チャート:RPMシングルチャート最高31位。
- 映像:Rob Quartly監督によるミュージックビデオはJuno賞ビデオ・オブ・ザ・イヤーにノミネート。
2. Standing in the Dark
- リリース:1984年1月、同名タイトル曲としてシングルカット。
- チャート:RPMアルバムチャートで15位を4週間維持。
- 映像:ミュージックビデオもJuno賞ノミネートを獲得。
3. Not in Love
- リリース:1984年10月、自己タイトルEP収録曲を再録してシングル化。
- チャート:RPMシングルチャート最高44位。
- カバー:2010年にCrystal CastlesがThe CureのRobert Smithをフィーチャーしてカバーをリリース。
4. Crying Over You
- リリース:1985年7月、2ndアルバム『Alien Shores』からの先行シングル。
- チャート:同年9月7日付のRPMシングルチャートで1位を獲得。
- ゲスト:RushのAlex Lifesonがギターソロで参加。
5. Situation Critical
- リリース:1985年、『Alien Shores』からの2ndシングル。
- チャート:RPMチャートで8位を記録し、2作目のトップ10ヒットとなる。
6. Somebody Somewhere
- リリース:1986年、『Alien Shores』からの3rdシングル。
- チャート:カナダ国内で最高23位、米Billboard Hot 100では82位を記録。
影響とレガシー
1984年のMuchMusic開局に伴い多くのMVがオンエアされ、バンドの独自のヴィジュアルイメージが若者文化に大きな影響を与えた。また、クリスタルキャッスルズによる「Not in Love」のカバーは原曲のキャッチーさを現代エレクトロに昇華し、ニューウェーブの普遍性を再提示した。
まとめ
プラチナム・ブロンドは、ニューウェーブとポップロックを融合させた楽曲群と革新的な映像表現で、80年代カナダ音楽シーンを代表する存在となった。各ヒット曲は今なおリスナーを魅了し、映像美やゲスト参加アーティストとのコラボレーションによって音楽的幅広さが評価され続けている。
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