AC/DCのおすすめレコード徹底ガイド:必聴名盤6選と盤の選び方・聴きどころ解説
AC/DCのおすすめレコードを深掘りするコラム
オーストラリア出身のロック・バンド、AC/DCはシンプルかつ強烈なリフ、絶妙なグルーヴ、ステージを支える圧倒的なエネルギーで世界中のロックファンを魅了してきました。本コラムでは、彼らの代表作・名盤をピックアップして、それぞれのアルバムが持つ音楽的特徴、聴きどころ、リリース背景やおすすめの盤の選び方を詳しく解説します。なお、レコードの再生や保管・メンテナンスに関する実用的な解説は含めません。
選び方の基本方針
- 時代で分けて聴く:ボン・スコット期(1974–1980)とブライアン・ジョンソン期(1980〜)で色合いが変わります。まずは時代ごとに代表作を押さえるのが良いでしょう。
- オリジナル感を味わうか、音質重視の現代リマスターを選ぶか検討する:初期の荒削りなサウンドが好きならオリジナル盤、まとまった帯域と音像の明瞭さを求めるなら公式リマスターや再発(180g等)が向きます。
- ライブ盤も必聴:スタジオ音源とは別次元のエネルギーを体感できます。バンドの真骨頂を知る上で必須です。
必聴盤1:High Voltage(オリジナル盤/国際盤) — 1976年
ポイント:ボン・スコット期の入門盤。オーストラリアでの初期シングル群とスタジオ録音をまとめた国際盤(1976)は、AC/DCの原点的なパワーとブルース由来のリフ感が色濃く残る作品です。
- 代表曲:「It's a Long Way to the Top (If You Wanna Rock 'n' Roll)」、「T.N.T.」
- 聴きどころ:トラディショナルなロックンロールへのリスペクト、ホーンやバックコーラスを用いた演出(特に"It's a Long Way..."のバグパイプ)といった初期ならではの遊びが見られます。
- おすすめ盤:国際盤(Atlanticからのリリース)で聴くのが入門には最適。オーストラリア初盤はコレクター向け。
必聴盤2:Let There Be Rock — 1977年
ポイント:ライブ感と突進力を強く打ち出した作品。アルバム全体で一気に突き進むようなエネルギーが特長で、ギター・ワークやアンガスのリードが冴え渡ります。
- 代表曲:「Let There Be Rock」、「Whole Lotta Rosie」
- 聴きどころ:長尺の曲でのダイナミクス、曲によってはライブでの一体感を先取りしたような演奏が楽しめます。
- おすすめ盤:オリジナルの雰囲気を残した再発や、公式リマスター盤で音圧や定位の改善を享受するのも手です。
必聴盤3:Powerage — 1978年
ポイント:批評家からも高く評価される隠れた名盤。ギター・ワークの充実、楽曲の幅、リズム隊のグルーヴが際立ちます。商業的目標よりも演奏に焦点を当てたアルバムです。
- 代表曲:「Rock 'n' Roll Damnation」、「Down Payment Blues」
- 聴きどころ:曲構成やアレンジが洗練されてきた過渡期の名作。アンガスとマルコムのギターコンビネーションが光ります。
- おすすめ盤:初期プレスの雰囲気を確かめつつ、音像を改善したリマスター盤も選択肢です。
必聴盤4:Highway to Hell — 1979年
ポイント:プロデューサーにロバート・"マット"・ラング(Mutt Lange)を迎え、ソングライティングとサウンドの洗練が進んだ作品。商業的にもバンド史上の転機となった重要作です。
- 代表曲:「Highway to Hell」、「Girls Got Rhythm」
- 聴きどころ:ポップなフックを持ちながらもハードロックの骨格は保持。ボン・スコットのヴォーカルがより前面に出ています。
- おすすめ盤:オリジナル・アナログのパンチ感を好む向きと、リマスターでの明瞭な中高域を好む向きがあります。どちらも試してみると面白いです。
必聴盤5:Back in Black — 1980年
ポイント:ボン・スコット急逝後、ブライアン・ジョンソンを迎えて制作されたアルバム。世界的なメガヒットとなり、商業的成功とバンドの不屈の精神を象徴します。マット・ラングのプロダクションにより硬質でクリアなロック・サウンドが確立されました。
- 代表曲:「Hells Bells」、「Back in Black」、「You Shook Me All Night Long」
- 聴きどころ:トーンの明瞭さ、リズムのタイトさ、キャッチーなコーラスの融合。アルバム全体の完成度が非常に高く、ロック初心者から玄人まで広くおすすめできます。
- おすすめ盤:世界的に最も販売された作品の一つなので、初回プレス(オリジナルジャケットの質感)を探すコレクターも多い一方、現代リイシューの音質も優秀です。
必聴盤6:For Those About to Rock (We Salute You) — 1981年
ポイント:「Back in Black」の延長線上にありつつも、アンガスのギター・ショー的要素や大仰なアレンジ(礼砲の効果音など)を取り入れた作品。ライブでの盛り上がりを強く意識した楽曲が並びます。
- 代表曲:「For Those About to Rock (We Salute You)」
- 聴きどころ:ライブアンセムとしての構造が際立ち、アリーナ向けのスケール感を持った曲が多いです。
- おすすめ盤:ライブ映えするアレンジが魅力なので、スタジオ盤とライブ盤を併せて聴くのがおすすめです。
必聴ライブ盤:If You Want Blood You've Got It — 1978年
ポイント:バンドのステージングを生々しく捉えた名ライブ盤。スタジオ盤では伝わりづらい肉体性とオーディエンスの反応を味わえます。
- 代表曲(ライブ版):「Whole Lotta Rosie (Live)」、「Highway to Hell (Live)」
- 聴きどころ:ライブでのテンポ感や、アンガスのパフォーマンス、観客の熱気が音盤から直に伝わってきます。
ディープカットとコンピレーション
コアファン向けにはシングルB面曲や未発表テイク、コンピレーション(例:Backtracksボックスセット)も魅力的です。初期のオーストラリア盤にしか収録されていない曲や、シングルのみで出回った曲など、ディープな発掘の楽しみがあります。
アルバムを聴く順序(入門〜掘り下げ)
- 入門:Back in Black → Highway to Hell(ブライアン期とボン期の代表作を比較)
- 必聴の流れ:High Voltage(国際盤)→ Let There Be Rock → Powerage → If You Want Blood → For Those About to Rock
- 深掘り:シングル集、オーストラリア初期盤、各種ライブ盤やボックスセット
盤の選び方(音質・雰囲気・コレクション性)
- オリジナル盤を狙うなら:初期のプレス特有の荒々しさや当時のミックス感を重視するコレクター向け。希少性があるため価格は高めになることが多いです。
- 再発/公式リマスターを選ぶなら:音像の明瞭さや低ノイズを求めるリスナー向け。近年の公式リマスターはダイナミクスや定位が改善されていることが多いです。
- ライブ盤やボックスは:ライヴの雰囲気やレア音源を楽しみたい人に最適。選曲・編集方針が各リリースで異なるため、レビューを確認してから選びましょう。
最後に:なぜAC/DCをレコードで聴く価値があるか
AC/DCは音の「勢い」と「空気感」が重要なバンドです。アナログ盤はその瞬発力やダイナミズム、暖かさを感じやすい面があり、アルバム単位で聴くことで曲間の流れやエネルギーの推移がより実感できます。スタジオの音作り、プロデューサーとの化学反応、ボン〜ブライアンのヴォーカリストの違いをじっくり味わってください。
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