David Gilmourの必聴レコード完全ガイド|Pink Floyd時代とソロ作を網羅する聴き方のコツ
はじめに — David Gilmour とレコードの魅力
David Gilmour はその歌声とギター・トーンで世界的に知られるアーティストです。ソロ作品とPink Floydでの活動を通して、叙情的なメロディ、深みのあるソロ、空間を生かしたプロダクションが特徴となっています。本稿では「聴いてほしいおすすめレコード」を厳選し、それぞれの魅力・聴きどころ・リリース背景を深掘りして紹介します。これからGilmourの世界に入る方も、既にファンの方も参考にしてください。
おすすめの聴き方の指針
- 「ギター表現」を味わいたい:ソロパートと音色の変化に注目して聴く(例:「Comfortably Numb」「Time」)。
- 「歌と詩」を重視する:ポップと叙情が交わるソロ作品で彼の声と歌詞表現を味わう(例:「On an Island」)。
- 「アルバム単位での世界観」を楽しむ:コンセプトや緻密なプロダクションを堪能するならPink Floydのアルバムがおすすめ。
The Dark Side of the Moon (Pink Floyd, 1973)
おすすめ度:必聴(入門と深化の両方に最適)
何故聴くべきか:Gilmourのギターは本アルバム全体の空間と感情を支える重要要素です。サウンドデザインと構成力が極めて高く、アルバムとしての完成度が高いので、レコードで一気に通して聴くと効果的です。
- 代表曲:“Time”, “Money”
- 聴きどころ:ギターの音色変化(クリーン→オーバードライブ)、フレーズの歌心、ステレオ空間の使い方。
- 注目点:アルバム全体の流れが魅力。初めて聴くならLPでA面→B面の流れを体験してほしい。
Wish You Were Here (Pink Floyd, 1975)
おすすめ度:名盤、叙情性とギター表現の深さ
何故聴くべきか:「Shine On You Crazy Diamond」を含む作品群は、Gilmourの長いフレーズと感情表現が最大限に発揮されています。ギターの「歌う」技術とアンビエンス(空気感)が際立つ一枚です。
- 代表曲:“Shine On You Crazy Diamond”, “Wish You Were Here”
- 聴きどころ:各パートの対比(長大な組曲と短い楽曲)、感情の持続と解放。
Animals (Pink Floyd, 1977)
おすすめ度:社会的テーマ性と攻撃的なギター
何故聴くべきか:より攻撃的でダイナミックな演奏が多く、Gilmourのリードだけでなくリズム面での存在感も際立ちます。テーマが統一されたアルバムとしての力強さが魅力です。
- 代表曲:“Dogs”, “Pigs (Three Different Ones)”
- 聴きどころ:長尺トラックでの表現力、怒りや諦念を表すトーンとフレージング。
The Wall (Pink Floyd, 1979)
おすすめ度:コンセプトアルバムの頂点の一つ
何故聴くべきか:ドラマティックな構成と劇性の高い曲が並ぶ中、Gilmourのギターは感情のアクセントとして機能します。物語性を伴う音楽表現を楽しみたい方へ。
- 代表曲:“Comfortably Numb” — 歴史的名ソロ(特に後半のソロは名演)
- 聴きどころ:劇的なアレンジとギター・ソロの瞬間的な開放。
David Gilmour (ソロ, 1978)
おすすめ度:ファンなら押さえておきたい初期ソロ作
何故聴くべきか:Pink Floyd以外での個人的な表現が現れる作品。アコースティック寄りの楽曲やポップ寄りの曲もあり、Gilmourの多面性が見えるアルバムです。
- 代表曲:アルバム版の流れを楽しむことでGilmourのソロとしての基盤が見える。
- 聴きどころ:歌とギターのバランス、ソロ作品ならではのパーソナルな視点。
About Face (ソロ, 1984)
おすすめ度:80年代サウンドの中での挑戦作
何故聴くべきか:プロダクションやアレンジに80年代的要素があり、Gilmourの歌とギターの個性が映えます。ポップ志向の楽曲も多く、異なる側面を知るのに良い一枚。
- 代表曲:シングル曲やメロディの魅力に注目。
- 聴きどころ:時代性と個人性の交差点として楽しむ。
On an Island (ソロ, 2006)
おすすめ度:成熟期の傑作、大人の叙情性
何故聴くべきか:長いキャリアを経た落ち着きが曲全体に表れ、空間的で詩情豊かな楽曲が並びます。ゲストにRichard Wrightなどが参加し、Pink Floyd的な空気感も感じられます。
- 代表曲:タイトル曲“On an Island”、アルバム全体のムード
- 聴きどころ:控えめながら深いギターの表現、歌の佇まい、アレンジの繊細さ。
- 備考:ソロ作の中でもアルバムとしての統一感が高く、LPでじっくり聴く価値あり。
Live in Gdańsk / Live at Pompeii(ライヴ作品)
おすすめ度:演奏の現在性と即興性を味わいたいなら必聴
何故聴くべきか:スタジオ録音とは違う、GilmourのソロとPink Floyd作品がライブでどのように再解釈されるかがわかります。ライヴならではのダイナミクスや長尺ソロも魅力。
- 代表曲:ライブでの“Comfortably Numb”、“Shine On You Crazy Diamond”など
- 聴きどころ:リアルな演奏感、観客の反応、楽曲の再構築。
The Division Bell (Pink Floyd, 1994) / A Momentary Lapse of Reason (Pink Floyd, 1987)
おすすめ度:後期Pink Floyd を知るための重要作
何故聴くべきか:Gilmourが中心的な役割を果たした後期の作品。プロダクションはより現代的で、ギター・メロディの重要性が増しています。特に「The Division Bell」はギターの旋律美が前面に出ています。
- 代表曲:The Division Bellの“High Hopes”など
- 聴きどころ:メロディ優先のギター・ラインと、スタジオでの重層的なアレンジ。
リイシューやエディションの選び方(簡潔に)
どの盤を選ぶかで音質や体験が変わります。以下は考え方の指針です(詳細な再生・保管のコツは省略します)。
- オリジナル・プレス:当時の空気感を重視したい場合に有効。
- 180g/アナログ・リマスター:現代の高音質基準でクリアに聴きたい場合におすすめ。
- ライヴ盤/映像付:演奏とステージ演出を含めて楽しみたい場合に選択。
聴きどころの具体例(ギター観点で)
- “Comfortably Numb”の2つのソロ:感情の高まりと音色の変化、フレージングの違いを比較して聴く。
- “Time”のアドリブ風味あるソロ:構築されたメロディと即興のバランス。
- “Shine On You Crazy Diamond”の長尺フレーズ:持続するフレーズの変奏と空間処理。
購入のヒント(何を基準に選ぶか)
- 目的:アルバム体験を重視するか、ギター・トーンを詳しく聴くかで選ぶ盤が変わります。
- エディション情報:ボーナストラック/リミックス/リマスターの有無をチェック。
- ライヴvsスタジオ:即興や生演奏のダイナミクスを重視するならライヴ盤を。
まとめ
David Gilmourの作品群は「ギターの美しさ」と「叙情性」が大きな魅力です。入門には『The Dark Side of the Moon』『Wish You Were Here』、Gilmour個人の感性を深く味わいたいなら『On an Island』やライヴ盤がおすすめです。アルバムは通して聴くことで作家性や物語が見えてきますから、可能であればLPで最初から最後まで一気に聴いてみてください。
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参考文献
- David Gilmour 公式サイト
- Pink Floyd 公式サイト
- David Gilmour — Wikipedia
- David Gilmour — AllMusic
- Discogs(各リリースやエディションの検索に便利)


