INXS アナログ盤おすすめ大全:Kick から X までの名盤を深掘り解説と中古購入ポイント
INXS おすすめレコード 深掘りコラム
オーストラリア出身のロック/ダンスバンド、INXS(インエックスエス)は1980年代〜90年代にかけて世界的な成功を収めました。マイケル・ハッチェンスのセクシーでソウルフルなボーカル、洗練されたファンク/ニューウェイヴのリズム、キャッチーなメロディが特徴です。本コラムでは「レコード(アナログ盤)で聴くと楽しい」「コレクション価値が高い」ことを基準に、代表的なアルバムをピックアップして深掘りします。各アルバムの成り立ち、注目曲、レコード収集・購入時に注目したいポイントを中心に解説します(レコードの再生・保管・メンテナンス方法については触れません)。
おすすめ1:Kick(1987)
説明:INXSの国際的大ブレイクを決定づけたスーパー・アルバム。シングル「Need You Tonight」「Devil Inside」「New Sensation」「Never Tear Us Apart」など、今もプレイされる名曲が集中しています。ポップさとダンサブルさ、ロック的なエッジが絶妙にブレンドされています。
- 傑出曲:Need You Tonight / Devil Inside / New Sensation / Never Tear Us Apart。
- 聴きどころ:シンプルかつ強烈なリズム・アレンジとハッチェンスの表現力。アルバム全体の流れの良さ。
- レコード的おすすめポイント:
- 初期のオリジナル・プレス(リリース年のファーストプレス)は音作り・マスタリングのオリジナリティが魅力。オーストラリア、英国、米国盤それぞれでプレスやマスタリングに違いがあるため、入手時はカタログ番号やマトリクス表記を確認すると良い。
- アニバーサリー盤やデラックス・リマスターはボーナストラックやリミックスを収録していてコレクション向き。ただしリマスターの方向性(原音に忠実か強調系か)は盤によって差があるため、試聴やレビュー確認がおすすめ。
- シングル盤(12インチの extended mix 等)も当時のクラブ・シーンの文脈が楽しめるため注目。
おすすめ2:Listen Like Thieves(1985)
説明:INXSが「世界レベルのポップ・ロックバンド」として盤石になっていく過程を示す作品。グルーヴィーでメロディアスな曲が並び、「What You Need」などのヒットが生まれました。
- 傑出曲:What You Need / This Time / Kiss the Dirt (Falling Down the Mountain)。
- 聴きどころ:バンドのアンサンブルの完成度が高く、バラエティに富んだ楽曲群。アルバムのダイナミクスが秀逸。
- レコード的おすすめポイント:
- オリジナルのファースト・プレスは、アルバム制作当時のミックスがそのまま楽しめるため価値がある。
- 欧米のプレスで音の色味や低域の出方が異なる場合がある。複数のプレスを聴き比べると好みが分かれるポイントが分かる。
おすすめ3:Shabooh Shoobah(1982)
説明:INXSの国際進出のきっかけとなったサード・アルバム。初期のエネルギーとポップ性が並存しており、バンドのDNAを知るのに最適な作品です。
- 傑出曲:The One Thing(シングルでの成功が大きかった)ほか、初期の力強さが魅力的。
- 聴きどころ:ニューウェイヴ色とロックの融合、若いエネルギーの生々しさ。
- レコード的おすすめポイント:
- 初期作のため、オリジナル・オーストラリア盤や初回輸入盤は希少価値がつくことが多い。スリーブのクレジット表記やインナースリーブの有無などをチェック。
- 初期シングルの12インチやプロモ盤にもレアなミックスが存在するため、コレクターに人気。
おすすめ4:The Swing(1984)
説明:「Original Sin」などでダンス/ファンク的要素を強めたアルバム。ポップでありながらソウルフルな側面を持ち、ステージでの迫力も想像しやすい作品です。
- 傑出曲:Original Sin / I Send a Message など。
- 聴きどころ:バンドのポップ感とダンサブルさの接点。シングル曲は大きな影響力を持ちました。
- レコード的おすすめポイント:
- シングルカット曲の12インチ・リミックスは当時のクラブ文化の一端を伝えるアイテム。見つけたらチェックする価値あり。
- ジャケット違い、プロモ盤のステッカーや帯(日本盤)などバリエーションが多く、コレクター心をくすぐります。
おすすめ5:X(1990)
説明:大人のロックとしての深みが出てきたアルバム。ツアーやライブでの評価も高い楽曲が揃っており、バンドの成熟が感じられます。
- 傑出曲:Suicide Blonde(シングル)、Disappear など。
- 聴きどころ:90年代に向かう前段階の音作り、ダークさとポップさのバランス。
- レコード的おすすめポイント:
- この時期のアルバムは時にCDでのリリースが優勢だったため、オリジナルのアナログ盤は数が限られる。見つけたら実盤の状態を良く確認したい。
- 限定盤やプロモ盤は状態により価格差が大きいので相場確認を。
おすすめ番外:ライヴ盤/コンピレーション/12インチ集
説明:INXSはライブでの評価が高く、ライヴ音源やベスト盤、12インチのリミックス集からもバンドの別側面を楽しめます。特に80年代の12インチはリミックス文化の痕跡が多く残っています。
- ライブ盤:ステージのエネルギーを味わいたいならライヴ盤を。収録曲のアレンジ違いやMCも楽しめる。
- ベスト/編集盤:入門用やシングル曲をコンパクトに聴きたい人には便利。ただしコレクターならオリジナル・アルバムで曲順と流れを楽しむことを推奨。
- 12インチ:長尺のリミックスやダブが当時のクラブ文化を感じさせ、オリジナル盤は人気が高い。
中古で買うときのチェックポイント(レコード本体の「保管/再生」以外)
- プレス表記とカタログ番号:オリジナル・プレスかリイシューかを判別する最短の手がかり。国別プレスで音質傾向に差がでることがある。
- マトリクス/ランアウト(刻印):ファーストプレスを確認する際の重要情報(刻印の違いで初回と再発が判別できる)。
- ジャケットのバリエーション:帯の有無(日本盤)、ステッカー、インナー・ポスター、ライナーノーツの違いは価値に直結する。
- プロモ盤や限定特典の有無:サンプル盤(PRO-MO)、インスト盤、白ラベルなどはコレクター価値が高い。
- リマスター/デラックス盤の内容確認:ボーナストラック、リミックス、リマスタリングの有無は購入判断の重要因子。どのマスターを使用したかの記載を確認する。
- 相場チェック:同じ盤でも状態差で価格が大きく変わるため、オンラインマーケットやDiscogs等で相場を調べるのが安心。
どこから聴き始めるべきか?
まずはKickから:INXSのもっとも知られた代表作であり、キャッチーさとバンドの特徴が凝縮されています。よりバンドの成長過程を辿りたいなら Shabooh Shoobah → The Swing → Listen Like Thieves → Kick の流れで聴けば年代順の変化がわかりやすいです。
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参考文献
- INXS - Wikipedia
- Kick (INXS album) - Wikipedia
- Listen Like Thieves - Wikipedia
- Shabooh Shoobah - Wikipedia
- The Swing - Wikipedia
- X (INXS album) - Wikipedia
- Discogsで見る:INXS Kick 検索結果
- Discogsで見る:Listen Like Thieves 検索結果
- Official INXS Website


