Neil FinnとSplit Enz/Crowded Houseのアナログ盤おすすめガイド|聴きどころと盤の選び方
はじめに
ニュージーランド出身のシンガーソングライター、Neil Finn(ニール・フィン)は、Split Enz、Crowded House、そしてソロやFinn Brothersとしての活動を通じて、ポップ/ロック界に数々の名曲を残してきました。本稿では「レコード(アナログ盤)で聴く価値が高い」おすすめ作品をピックアップし、それぞれの魅力・聴きどころ・選び方のヒントを解説します。再生や保管の技術的なコツは扱わず、音楽的・選盤的観点に絞って深掘りします。
おすすめレコード一覧(プロジェクト別)
Split Enz — True Colours
Neil Finn の名を広く知らしめた1枚。ポップで緻密なメロディーと独特のアレンジが光る作品で、シングル「I Got You」はバンド史上最大のヒットとなりました。Neil のソングライティングの片鱗がここで明確に見えます。
聴きどころ:キャッチーかつ層の厚いメロディ、先鋭的なプロダクション。初期のNeilを理解する上で重要。
Crowded House — Crowded House(セルフタイトル、デビュー作)
Neil が国際的に確固たる評価を得た代表作。名曲「Don't Dream It's Over」はもちろん、「Something So Strong」など、シンプルで胸に響くメロディが多数収録されています。ポップ・ソングライターとしてのNeilの才能が最も分かりやすく出ているアルバムです。
聴きどころ:歌とメロディの純度、アンサンブルのバランス。レコードでの再生は楽曲の温度感が増します。
Crowded House — Woodface
Tim Finn(Neilの兄)との共作曲が多い時期の作品。ハーモニーの豊かさ、ポップセンスと芸術性の融合が際立つ一枚で、「Weather With You」「Four Seasons in One Day」など、ライブでも人気の高い楽曲を多数含みます。
聴きどころ:声の重なり、緻密なコーラスワーク、温かいアコースティック要素とポップなアレンジの融合。
Crowded House — Together Alone
より深みのあるサウンドプロダクションと、内省的な歌詞が特徴のアルバム。Neil のソングライティングが成熟し、多彩な音色とテクスチャーを持つ楽曲群が並びます。代表的なシングルに「Distant Sun」などがあり、アルバム全体を通して聴く価値があります。
聴きどころ:大きなサウンドスケープと繊細なメロディの共存。アルバムとして聴く喜びを感じられる構成です。
Neil Finn(ソロ) — Try Whistling This / One Nil(One Allとしても流通)
ソロ活動初期の作品群は、よりパーソナルで実験的な要素が出ているため、Neil の多面性を味わえます。ポップさを失わずに表現の幅を広げたアルバムが多く、スタジオでの細やかなアレンジや歌のニュアンスが楽しめます。
聴きどころ:ソロ作ならではの内省的な歌詞、プロダクションのこだわり。バンド作品とは違う「個人」の表現が楽しめます。
Finn Brothers — Everyone Is Here
Neil と Tim の兄弟デュオ作。ハーモニーとメロディに焦点を当てた、落ち着いた作品です。兄弟ならではの相性の良さが表れており、Neil のソングライティングが別の側面から味わえます。
聴きどころ:極めてメロディ重視の楽曲群、アコースティックな暖かさ。
Crowded House(近年作) — Dizzy Heights / Dreamers Are Waiting
復活後のCrowded House作品。成熟した作曲力と、現代的なサウンドプロダクションが両立しており、Neil の現在の創作力を知るうえでおすすめです。古典的な名曲群とは異なる次元の魅力があります。
聴きどころ:現代的なアレンジ、安定したソングライティング、ライブでの新定番になり得る楽曲。
各アルバムをどう選ぶか(盤の選び方)
オリジナル・プレスとリマスター盤の違いを意識する:オリジナル盤は当時の音作りやミックスをダイレクトに楽しめます。一方、リマスター盤(リイシュー)はノイズ処理やダイナミクス調整で聴きやすくなっていることが多いです。好みで選びましょう。
日本盤/輸入盤のボーナス曲やジャケット違いをチェック:特に80〜90年代のアルバムは地域差があり、ボーナストラックやインナースリーブの解説の有無がコレクターズポイントになります。
コンピレーション(ベスト盤)も入口として有効:名曲をまとめて聴きたい場合は公式ベスト(例:Crowded Houseのベスト盤)から入るとNeilの代表作が把握しやすいです。ただし深掘りするならオリジナル・アルバムを。
盤の状態(オリジナル性/マトリクス等)を確認:コレクションとして価値を求めるならマトリクスやプレス表記を確認してオリジナル・ステートかどうかを見分けると良いでしょう。
音楽的・歴史的に注目すべきポイント
メロディの普遍性:Neil の曲は複雑さよりも「心に残る良いメロディ」を重視しており、シンプルに歌が胸に刺さることが多いです。最初に聴くべきはやはりCrowded Houseの初期作です。
兄弟との相互作用:Tim Finnとの共作(Woodfaceなど)やFinn Brothersの作品は、メロディとハーモニーの豊かさという点で特に魅力的です。
時代ごとのプロダクションの違い:70s〜80sのSplit Enz時代、90sのCrowded House黄金期、2000s以降のソロ/復活作で音作りが変化しており、Neilの変遷を辿るのも面白い楽しみ方です。
初めての1枚を選ぶなら
迷ったら「Crowded House(デビュー作)」を。代表曲「Don't Dream It's Over」を含むこのアルバムは、Neil Finn のポップセンスを最も分かりやすく伝えてくれる入口です。歴史的背景、メロディの質感、プレイリスト的な魅力のバランスが良く、レコードでの体験価値も高い1枚です。
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参考文献
- Neil Finn - Wikipedia
- Crowded House - Wikipedia
- Split Enz - Wikipedia
- Neil Finn | AllMusic
- Neil Finn | Discogs(ディスコグラフィ)
- Crowded House 公式サイト


