Hazell Dean の80年代ダンス・ポップと Hi‑NRGを徹底解説:コレクションに役立つおすすめレコードガイド
Hazell Dean — 概要
Hazell Dean(ヘイゼル・ディーン)は、1980年代を中心に活躍した英国のダンス/Hi‑NRGシンガーです。クラブ向けの強いビートとキャッチーなメロディを持つ楽曲で国内外のダンスフロアに支持され、プロデューサー陣(Ian Levine、Stock Aitken Waterman ら)との仕事を通じて80年代のブリティッシュ・ダンス・ポップを象徴する存在になりました。本稿では、レコード収集・鑑賞の観点から押さえておきたいおすすめ盤をピックアップし、それぞれの聴きどころやコレクション上のポイントを詳しく解説します。
おすすめレコード(シングル/アルバム別に深掘り)
Searchin' (I Gotta Find a Man) — 12" シングル(1983)
なぜおすすめか:Hazell Dean を象徴する初期クラブ・ヒット。Hi‑NRG のエネルギーとストレートなヴォーカルが強烈に響く楽曲で、欧米のダンスフロアで支持されました。彼女の存在を広く知らしめた「原点」としての価値が高い一枚です。
聴きどころ:イントロからのドラム機械音とシンセの刻み、サビでの伸びやかなメロディ。12"ヴァージョンはクラブ向けにアレンジされており、フロア映えする展開が楽しめます。
コレクション・ポイント:オリジナルUKプレスの12"(初期プレスの見つけやすさ、ジャケットやラベルの状態)が人気。プロモ盤やプロデューサー表記(Ian Levine 等)のクレジットが確認できる盤はコレクター価値が上がることがあります。
Whatever I Do (Wherever I Go) — シングル/アルバム収録(mid-1980s)
なぜおすすめか:Hazell Dean を一躍メジャーの舞台に押し上げた代表曲の1つ。シンセポップとハイエナジーの良いところを兼ね備えた構成で、彼女の歌唱力が際立ちます。
聴きどころ:メロディのキャッチーさとリズムの推進力。アルバム・バージョンや12"のエクステンデッド・ミックスではイントロやブリッジの展開が拡張され、ダンスミックスとしての魅力が増します。
コレクション・ポイント:12"のスペシャル・エクステンデッドが狙い目。複数ヴァージョンが存在するため、収録ミックス表記(Extended, Dub 等)を見比べると面白いです。
Who's Leaving Who — シングル(1988)
なぜおすすめか:Stock Aitken Waterman(SAW)とのタッグで作られた、80年代後半のダンス・ポップの典型的な良曲。商業的にも成功し、よりポップ指向のサウンドが前面に出た一曲です。
聴きどころ:SAWサウンドらしい明るいシンセ、パンチのあるドラム、そしてサビのメロディ。同曲はカバーや他アーティストの展開と比較して聴くのも興味深いです。
コレクション・ポイント:オリジナルの7"、12"、プロモ盤の他、リミックス収録盤を抑えておくと当時のバリエーションを楽しめます。
Turn It Into Love — シングル/アルバム曲(SAW 関連)
なぜおすすめか:SAWの手によるポップな楽曲で、Kylie Minogue らによるカバーや他アーティストとの比較で話題になることが多い楽曲です。Hazell のヴァージョンは当時のダンス・ポップの文脈を理解する上で重要です。
聴きどころ:シンセの層とキャッチーなコーラスワーク。オリジナル・シングルのミックスとアルバム・テイクの違いを聴き比べるのがおすすめです。
コレクション・ポイント:SAW関連の12"やプロモ盤はコレクターの注目対象。リリース国(日本盤など)によってジャケットやボーナスの扱いが異なるので注意して探すと良いでしょう。
Heart First(アルバム、1984頃)および代表的なコンピレーション盤
なぜおすすめか:シングル群をまとめて聴けるアルバムやベスト盤は、入門用として最適。シングルのオリジナル・ミックス、アルバム・バージョン、時には未発表テイクが収録されていることもあります。
聴きどころ:アルバム全体を通して80年代のダンス/ポップ・プロダクションの変遷を追える点。シングル中心の編集盤は当時のヒット曲の流れを一気に把握するのに向きます。
コレクション・ポイント:年代/レーベルによる再発が多く出回っているので、オリジナルLPか信頼できるリイシュー(ライナーノーツやボーナスの有無)かを基準に選ぶと満足度が高いです。
各盤の細かい聴き分けポイント(リミックス/ヴァージョンについて)
12"(エクステンデッド) vs 7"(シングル・カット):12"はイントロや間奏が長く、ダンス用途に最適化されたアレンジが多いので、クラブ寄りのサウンドを楽しみたいなら12"を優先。
オリジナル・ミックスと後年のリミックス:80年代当時のプロダクション感(アナログ感やシンセの音色)はオリジナルの方が色濃く残っていることが多い。一方で90年代以降のリミックスはモダンなキックや音圧を求める時に面白い比較対象になります。
プロデューサー別の特徴:Ian Levine 系は初期ハイエナジーの生々しさ、Stock Aitken Waterman 系はポップで分かりやすいフックが強い。どちらのプロダクションが好みかで狙う盤が変わります。
コレクションの実用的アドバイス(購入時に見るべき点)
プレスやエディション表記:12" / 7" / promo 等の記載、マトリクス(runout groove)刻印がオリジナル判定に役立ちます。
ジャケットとインサート:オリジナルのピクチャー・スリーブやインサートはコレクター価値を高めます。欧州盤・米盤・日本盤で仕様が異なることが多いので比較すると面白いです。
リイシュー/コンピ盤の注意点:便利ですが、オリジナル・ミックスがカットされていたりマスターがリマスターされ音像が変わっている場合もあるため、目的(当時の音で聴きたいのか、利便性重視か)を明確にしましょう。
まとめ:Hazell Dean のレコードを集める楽しみ
Hazell Dean のディスコグラフィーは、80年代ダンス・ポップ/Hi‑NRG の流れを追う上で非常に魅力的です。代表的なシングルのオリジナル12"を軸に集めつつ、プロデューサーやリミックスのバリエーションを比較していくと、単なるヒット曲集以上の発見があります。オリジナル・プレスの音色、プロモ盤のレア感、国ごとの仕様差など、コレクター心をくすぐる要素も豊富です。
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