Omar Hakimの魅力を徹底解説—グルーヴと多ジャンル活躍を味わうおすすめレコードとエディション選び
Omar Hakim — 概要と魅力
Omar Hakim(オマー・ハキム)はアメリカのドラマー/パーカッショニスト。ジャズ、フュージョン、ポップ、ロックからR&Bまで幅広いジャンルで活躍してきたセッション/ツアー・ドラマーで、1980年代以降の名盤に数多く参加しています。テクニックの高さだけでなく「グルーヴを作る力」「曲に応じて色を変える柔軟性」が最大の魅力で、リズム隊として楽曲の輪郭を決定づける働きをするタイプのミュージシャンです。
このコラムの目的
ここではレコード(アナログ盤)で聴くことを前提に、Omar Hakimのプレイが堪能できるおすすめの参加作(=「レコードとして買って聴く価値が高い作品」)を紹介します。各作品について、聴きどころ(彼のドラミングの特徴)や、レコードで手に入れる際のポイント(どのエディションを狙うと良いか等)を解説します。
おすすめレコード(参加作)と聞きどころ
Sting — The Dream of the Blue Turtles (1985)
なによりもまず薦めたい一枚。Omar Hakimはスティングの初期ソロバンドのドラマーとしてアルバム制作・ツアーに参加しました。ジャズ寄りのアプローチをポップ・ソングに落とし込み、曲ごとにスイング感やフィールを巧みに使い分けています。
- 聞きどころ:ポップ/ジャズのクロスオーバー曲でのコンパクトかつ表情豊かなスネアやフィル。曲の「間」を作るフレージング。
- レコード入手のポイント:オリジナル1985年プレスは演奏の力強さとダイナミクスが魅力。リマスター再発は音像が前に出る傾向があるので好みで選ぶと良い。
Weather Report — 1980年代の作品群(例:Sportin' Life / This Is This! 等)
フュージョンの名門Weather Reportにおけるオマーの仕事も必聴です。フュージョンでは高度なポリリズムやシンコペーションが求められますが、彼のタイトさと推進力はバンドの音世界にエッジを与えています。
- 聞きどころ:複雑なリズム・アレンジの中でも楽曲を前に進める「ドライビング感」と、ソロ/ヴァースで見せるダイナミックなタッチ。
- レコード入手のポイント:オリジナルLPは演奏の空気感が良く出ます。作品によって参加メンバーが変わるので、ライナーやクレジットを確認して買うと良いでしょう。
Dire Straits — Brothers in Arms(参加セッションとしての貢献が知られる作品)
ロック/ポップの世界でも多くのセッションワークを行っているオマー。Dire Straitsの代表作「Brothers in Arms」など、当時の大物ロック・プロジェクトでも彼のグルーヴは使われています(トラックごとの参加状況はエディションやクレジットで異なるため、購入前に確認を推奨)。
- 聞きどころ:ロックでの「タイトなバックビート」と繊細なダイナミクス処理。スタジオ・ミュージシャンならではの曲に馴染むスキルが光ります。
- レコード入手のポイント:オリジナル盤の音場感、あるいは高音質リマスター盤(180g、ハイブリッドSACDなど)を狙うと細部まで楽しめます。
Steps Ahead / その他フュージョン系プロジェクト(複数参加)
ジャズ/フュージョン・シーンのセッションワークも多数。アンサンブルの中でリズムを整える役割や、ソロを支えるためのダイナミクス作りが得意です。プロジェクト名は時期によりさまざまなので、クレジットを見て当たりを付けると良いでしょう。
- 聞きどころ:インタープレイ(他のソリストとの掛け合い)での反応力と、ソロを際立たせるリズム選択。
- レコード入手のポイント:ジャズ/フュージョンのオリジナルLPは録音の臨場感が魅力。輸入盤の帯や見返し、ライナーノーツも興味深いです。
その他のポップ/R&B大物アーティストのセッション作
Omar HakimはStingやWeather Report以外にも、多数のポップ/R&B/ロックの名盤でセッション参加しています。ジャンルを横断する彼の履歴は、1枚のレコードで「ジャンル違いの名演」をまとめて体験できる点が魅力です。
- 聞きどころ:ジャンルごとの「求められる役割」に合わせて変化するドラミング。曲作りの一員としての視点が感じられる瞬間を探すと面白い。
- レコード入手のポイント:参加クレジットを事前に確認して、自分の好みの年代・音質の盤を選ぶのが吉。
聴き方の提案 — Omar Hakimの“仕事”を見抜くポイント
- イントロや最初のビートに注目:曲の基準拍を作る部分で彼の性格が出ます。叩き方やタッチで「曲をどう始めるか」が決まる。
- フィルやブレイク直後の戻し方(タイム感):複雑なフィルの後にテンポが戻る瞬間の安定感をチェックすると、彼のプロフェッショナリズムが分かります。
- ダイナミクスの扱い:力強さだけでなくタバコの灰のように繊細な表現も魅力。小さなシンバルワークやレガートなスネアに注目。
- 他楽器との対話:ソロ楽器が歌うときに控えめに支えるプレイ、また逆に押し上げるプレイの使い分けを見ると、アンサンブル志向がよく分かります。
購入時の実用的アドバイス(エディション選び)
レコードをコレクションする際は、次の点を基準に選ぶとOmar Hakimのプレイを楽しみやすくなります。
- オリジナル盤(初回プレス) — 当時のミックス/ダイナミクスをそのまま味わえる場合が多い。
- ハイレゾ寄りのリマスター盤(180gやアナログ・リマスター) — 高域・低域の解像度が向上し、スネアのアタックやシンバルの残響がクリアに聴こえることが多い。
- クレジット確認 — 参加トラックが明示されている盤を選ぶと、狙った演奏を確実に楽しめます。
コレクション例:まず揃えたい3枚(まとめ)
- Sting — The Dream of the Blue Turtles(1985) — ジャズ的アプローチがポップに生きる好例。
- Weather Report(1980年代の代表作) — フュージョンでの存在感を味わうための必聴作。
- Dire Straits — Brothers in Arms(参加作としてチェック) — ロック作品での適応力とグルーヴ感を確認できる作品群。
おすすめの聴き方(実践)
まずはアルバム丸ごとを通して聴き、次にドラミングが目立つイントロやブリッジを重点的にリピートしてみてください。プレイの細部(タッチ、フィル、フットワーク)を意識して聴くと、セッション/ツアー・ドラマーとしての仕事ぶりがよく見えます。
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