Maroon 5—多彩な進化を遂げるLA発ポップロックの軌跡

Maroon 5はアメリカ・ロサンゼルス出身のポップロックバンドで、もともとは1994年にKara’s Flowersとして高校生のアダム・レヴィーンら4人で結成された。2002年6月にリリースされたデビューアルバム『Songs About Jane』はビルボード200で6位を記録し、シングル「Harder to Breathe」「This Love」「She Will Be Loved」が相次いでチャートヒットを遂げた。続くセカンドアルバム『It Won’t Be Soon Before Long』(2007年)は初週でBillboard 200の1位を獲得し、リードシングル「Makes Me Wonder」はバンド初のHot 100首位となった。以降も「Moves like Jagger」(『Hands All Over』再発盤, 2011年)がHot 100首位、「One More Night」(『Overexposed』, 2012年)が9週間連続首位、「Girls Like You」(『V』, 2014年)がHot 100首位を飾るなど、多くのシングルがチャート上位を維持し、世界で1億2000万枚以上を売り上げている。現在はラスベガス・レジデンシーや新作『Love Is Like』リリースを控えた公演など、精力的な活動を続けている。

結成と初期(1994–2001)

Kara’s Flowersとしての始動
バンドはアダム・レヴィーン(ボーカル/ギター)、ジェシー・カーマイケル(ギター/キーボード)、ミッキー・マデン(ベース)、ライアン・デュシック(ドラム)の4人で、高校在学中の1994年にKara’s Flowersとしてブレントウッドスクールで結成された。

最初のアルバムと挫折
1997年にはインディ盤『...We Like Digging?』、続いてReprise Recordsからメジャー作『The Fourth World』をリリースしたが、いずれも商業的成功を得られず契約を解除された。その後メンバーは大学へ進学し活動を一時休止した。

再出発と名前変更
2001年、ジェームス・バレンタイン(リードギター)が加入し、バンド名をMaroon 5に改めてOctone Recordsと契約。2002年6月25日にデビューアルバム『Songs About Jane』をリリースした。

ブレイクスルー:『Songs About Jane』

『Songs About Jane』はリリース直後こそ大きな注目を集めなかったものの、スリーパー・ヒットとして数年かけて評価を獲得。最終的に全米ビルボード200で6位、英国Official Chartsでは1位を記録した。シングル「Harder to Breathe」はHot 100で最高18位をマークし、バンドの知名度を飛躍的に高めた。続く「This Love」と「She Will Be Loved」はいずれもHot 100トップ5に入り、国際的な大ヒットとなった。

継続的な成功とアルバム毎の進化

『It Won’t Be Soon Before Long』(2007年)

2007年5月22日にセカンドアルバムをリリースし、発売週にBillboard 200で1位を獲得。リードシングル「Makes Me Wonder」は3月27日にリリースされ、Hot 100でバンド初の1位を記録した。

『Hands All Over』(2010年)と「Moves like Jagger」

2010年9月15日にサードアルバムをリリースし、好評を博した。2011年の再発盤に収録された「Moves like Jagger」(featuring Christina Aguilera)はHot 100で首位を獲得し、バンドにとって最大の商業的成功の一つとなった。

『Overexposed』(2012年)と「One More Night」

2012年6月に4thアルバムをリリースし、リードシングル「Payphone」はHot 100で2位を記録。同年6月19日にリリースされた「One More Night」は9週間連続でHot 100首位を達成し、バンド記録を更新した。

『V』(2014年)と「Girls Like You」

2014年に5thアルバムを発表し、Billboard 200で再び1位を獲得。シングル「Sugar」「Girls Like You」(featuring Cardi B)はそれぞれHot 100で2位・1位を獲得し、国際的にも大ヒットとなった。

『Red Pill Blues』(2017年)以降と『Jordi』(2021年)

2017年11月3日に6thアルバム『Red Pill Blues』をリリースし、マルチプレイヤーSam Farrarが正式加入。2021年6月11日には7thアルバム『Jordi』をリリースし、「Memories」「Nobody’s Love」「Beautiful Mistakes」が収録された。

音楽的特徴と影響

Maroon 5のサウンドはポップ、ポップロック、ファンクロック、ブルーアイドソウル、ダンス・ポップ、ソフトロック、R&Bなど多岐にわたり、初期はインディーロックやグランジの影響も見られる。バンドはOasis、Michael Jackson、The Beatles、Stevie Wonder、Prince、Bee Geesなど幅広いアーティストからインスピレーションを受けており、James ValentineはPat MethenyやBill Frisellなどのジャズギタリストからの影響も公言している。

ライブパフォーマンスと最新の活動

2018–2019年にはRed Pill Blues Tourとして北米、ヨーロッパ、アジア、オーストラリアで60以上の公演を行った。2023年3月から2025年3月にかけてPark MGM・Dolby Liveにおいてラスベガス・レジデンシーを実施し、16公演の限定ショーを成功させた。2025年5月2日にBLACKPINKのLisaをフィーチャーしたシングル「Priceless」、6月23日に最新シングル「All Night」をリリースし、新作アルバム『Love Is Like』を2025年8月15日に発売予定と発表した。また、Ticketmasterでは2025年3月22日のラスベガス公演が発表されている。

受賞歴と商業的成功

Maroon 5はこれまでに1億2000万枚以上のレコードを売り上げ、グラミー賞を3回受賞、さらにBillboard Music Awards、American Music Awards、MTV Video Music Awardsなど多数の賞を獲得・ノミネートされている。


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