Pink Fairies レコード完全ガイド:初心者向け入門盤から名盤深掘りまでのおすすめアルバムと聴き方
はじめに
Pink Fairies(ピンク・フェアリーズ)は、1960〜70年代の英国アンダーグラウンドから生まれた伝説的なロック・バンドです。サイケデリック、ガレージ、ハードロック、そしてパンクの萌芽を併せ持つ野性的で自由奔放なサウンドは、当時の反体制的ムーブメントと深く結びついています。本コラムでは「はじめて聴く人」「ディープに掘る人」双方に向けて、レコード(アルバム)選びの観点からおすすめ盤を詳しく解説します。どの作品から入るべきか、各盤の魅力、選ぶ際のポイント(オリジナル盤/リイシューの違いなど)を中心にまとめました。
まずここから:入門盤(初心者向け)
Never Never Land(1971) — 接点としての入口
バンドの最初期音像が色濃く出たスタジオ作。サイケデリックなテイストと、ぶっきらぼうながら親しみやすいメロディが同居しており、Pink Fairiesの“荒っぽさ”を体感するには最適です。ライブ感や即興的な要素が好きな人にも刺さる一枚。
おすすめポイント:バンドのルーツとアンダーグラウンド精神を知るための入門盤。初期の代表曲やシングル曲の起点がここにあります。
What a Bunch of Sweeties(1972) — メロディと混沌のバランス
前作よりも演奏がタイトになり、曲ごとのまとまりが出てきたアルバム。ポップな要素と一種の荒々しさが同居しており、バンドの振れ幅を理解するのに向いた一枚です。
おすすめポイント:楽曲構成がはっきりし、入門者でも聴きやすい。ライブ寄りの雰囲気を残しつつ「曲」としての魅力が強調されています。
Kings of Oblivion(1973) — 名盤の代表格
一般的にPink Fairiesの代表作/名盤とされることが多いアルバムで、ハードロック的な迫力とアンダーグラウンドの自由さが高水準で融合しています。エッジの効いたギター、骨太のリズム、そしてキャッチーな歌メロが同居しており、バンドの“核心”を掴めます。
おすすめポイント:バンドを語る際に外せない作品。初期3作の中で最も完成度が高いと感じるリスナーが多いです。
名盤を深掘り:それぞれの魅力と聴きどころ
サウンドの幅と変化
Pink Fairiesはサイケデリックなジャムから短いロック・ナンバー、そして時にブルージーな要素まで幅広い音楽性を示しました。アルバム間でメンバー交代や制作方針の揺らぎがあり、その変化自体が音楽的な魅力の一部です。ある作品は緩い即興性を残し、別の作品はよりコンパクトなロックを志向する──その振れ幅を楽しんでください。
代表曲と聴き所(概観)
バンドにはいくつかの“アンセム”的なナンバーが存在し、それらはシンプルなリフやキャッチーなフレーズで観客を巻き込むタイプの楽曲が多いです。具体的な曲名は各アルバムのトラックリストで確認するとよく分かりますが、まずは上記の入門盤を通して全体像を掴むのが近道です。
ライブ音源と現場感
Pink Fairiesはライブでの評価が高く、スタジオ録音とは別の魅力があります。ライブ盤やブートレッグ的音源には長尺のジャムや曲間のフリートークなど“現場の空気”が濃縮されているため、バンドの即興性や観客との一体感を味わいたい人には必聴です。
レコード選びのポイント(どの盤を狙うか)
オリジナル盤の魅力
初期のUKオリジナル盤はコレクターズアイテムとしての価値が高く、当時のアートワークやアナログ特有の音色を求める人に人気です。ジャケットのデザインや帯、インナースリーブの有無などもチェックポイントになります。
リイシュー/リマスター盤の魅力
近年のリイシューは音質改善やボーナストラック、充実したライナーノーツが付くことが多く、初めて聴く人や音質重視のリスナーには有力な選択肢です。特にCDやデジタル配信に比べて、新しいカッティングのアナログ盤は現代的なバランスを提供することがあります。
盤の状態と付属品
オリジナルを狙う際は盤のキズやジャケットの保存状態、付属インナーやステッカーの有無を確認してください。リイシューを買う場合は、どの音源を基にリマスターされているか(オリジナルテープか別マスターか)を確認すると良いでしょう。
ライブ盤・レア音源の楽しみ方
Pink Fairiesはスタジオ録音だけでなく、ライブ録音にこそ真価があるバンドです。ライブ盤には曲の拡張や未発表曲、コアなファン向けの即興パートが含まれていることが多く、バンドの“生の魅力”を知るには最良の教材です。ライブの年代によるサウンドの変化(初期のサイケ〜中期のハード志向など)を追うと、バンドの歴史がよく見えてきます。
聴き進め方の提案
ステップ1:まずは「Never Never Land」でバンドの土台をつかむ。
ステップ2:「What a Bunch of Sweeties」で楽曲の幅とポップさを確認する。
ステップ3:「Kings of Oblivion」などの名盤でバンドのピークを体感する。
ステップ4:ライブ盤やシングル集で深掘り。異なるラインナップや年代のライブを聴き比べると発見が多いです。
注意点:期待値の整理
Pink Fairiesは「完璧に整ったスタジオ作品」を期待するリスナーよりも、「荒々しく生々しいロック」を好む人に向いています。曲によっては録音が粗かったり、即興で展開するパートが長かったりしますが、それが彼らの魅力でもあります。まずは“勢い”と“空気感”を楽しむ姿勢で聴くのがおすすめです。
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