The Ohio Playersとは?結成から代表曲・影響までを網羅する70年代ファンクの金字塔

プロフィール — The Ohio Playersとは

The Ohio Players(オハイオ・プレイヤーズ)は、1960年代後半に米国オハイオ州デイトンで結成されたファンク/R&Bバンドです。派手なアルバム・アートと濃密なホーン・アレンジ、セクシーでグルーヴィーな楽曲で1970年代前半〜中盤にかけて大きな商業的成功を収め、ファンクの代表的グループの一つとして評価されています。

結成と歩み

グループは、初期に「Ohio Untouchables」などの形態を経て発展しました。70年代初頭にWestbound Recordsで活動を始め、1973年のシングル「Funky Worm」で注目を集め、その後Mercury(アトランティック系列)へ移籍して以降、1974〜1975年にかけて『Skin Tight』『Fire』『Honey』といったアルバムで商業的ブレイクを果たしました。彼らはR&Bチャートやポップチャートの上位に何度もランクインし、シングル「Fire」「Love Rollercoaster」は広く知られる代表曲です。

主要メンバー(代表的な顔ぶれ)

  • Leroy "Sugarfoot" Bonner — ギター/ボーカル(グループの顔となった中心人物)
  • Marshall "Rock" Jones — ベース
  • Clarence "Satch" Satchell — サックス/ギター/コーラス
  • Ralph "Pee Wee" Middlebrooks — トランペット
  • Billy Beck — キーボード
  • James "Diamond" Williams — ドラム

結成からのメンバー構成は時期により変動しましたが、上記は1970年代の黄金期を牽引したコア・メンバーたちです。

音楽的特徴と魅力

  • ホーン・アレンジの緊密さ:トランペット、サックス、ホーン・セクション全体がリズムと掛け合うように機能し、曲にパンチと躍動感を与えます。
  • グルーヴ主体のリズム:ベースとドラムのグルーヴが中心になり、ギターのカッティングやクラヴィネット、パーカッションが層を作ることで、踊れるファンクを体現しています。
  • ヴォーカルの温度感:リードのLeroy Bonnerはソウルフルでセクシーな歌唱を武器に、直接的な情感とフェロモンを楽曲に注入します。
  • サウンドの幅広さ:激しいファンク・チューンからスロウなラヴ・バラード、インストゥルメンタルまでをこなし、ポップ性とアーバンな深みを両立させています。
  • 革新的な音色:特に「Funky Worm」に見られるような初期シンセ(ARP等)のユニークなリードは、後のヒップホップやGファンクで多くサンプリングされるなど影響力が大きいです。

代表曲・名盤の紹介

  • 「Funky Worm」 (1973) — Westbound期のヒット。特徴的なシンセ・リフが印象的で、後年のヒップホップに多大な影響を与えました。
  • Skin Tight (1974) — メジャー・ブレイクのきっかけとなったアルバム。タイトル曲「Skin Tight」はバンドのファンク性が凝縮された1曲です。
  • Fire (1974) — 収録のシングル「Fire」は強烈なグルーヴとキャッチーなフックで広く親しまれた曲。アルバム全体も演奏・アレンジの完成度が高い。
  • Honey (1975) — 商業的にも大きな成功を収めたアルバム。スロー&ミッドの曲による色気の出し方が秀逸で、グループのイメージを確立しました。

ライブとヴィジュアル

The Ohio Playersは演奏だけでなくショー的な要素も重視しました。ステージでの熱量のあるパフォーマンスや、アルバムのセクシュアルで挑発的なジャケット・アート(当時としては刺激的なビジュアル)は話題を呼び、楽曲の「聴く」魅力に加えて視覚的な記憶を強く残しました。これらはマーケティング面でも彼らを目立たせる要因となりました。

影響と遺産

The Ohio Playersは単なる70年代のヒット・バンドに留まらず、後の音楽シーンに継続的な影響を与えました。特に「Funky Worm」でのシンセ音などはヒップホップのサンプリング文化やGファンクに取り込まれ、多くのアーティストが彼らのフレーズを使用しています。また、ホーン主体のファンク・アレンジや“セクシャルでグルーヴィー”という表現は、後続のR&B/ファンク系アーティストにも受け継がれました。

おすすめの聴き方(入門ガイド)

  • まずはシングル群:短くインパクトのある「Funky Worm」「Fire」「Love Rollercoaster」でサウンドの特徴を掴む。
  • アルバムで深掘り:『Skin Tight』『Fire』『Honey』を通して聴くと、アレンジの幅やアルバム制作時の流れが分かりやすい。
  • サンプリングの文脈で聴く:ヒップホップ等で彼らのフレーズがどのように再利用されているかを比較すると、楽曲の要素がより明瞭になります。

なぜ今聴くべきか

現代のポップ/R&B/ヒップホップが参照する“元ネタ”としての価値だけでなく、The Ohio Playersの楽曲は演奏力・アレンジ力・歌の魅力がバランスよく結実しています。ダンスフロア向けの高揚感と、ソウルフルな情感を併せ持つ彼らの音楽は、時代を超えて楽しめる“生きたファンク”です。

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参考文献