The Blues Brothers Bandの全貌:結成から歴史・音楽性・影響まで徹底解説
プロフィール:The Blues Brothers Bandとは
The Blues Brothers Band(ザ・ブルース・ブラザーズ・バンド)は、コメディアンのジョン・Belushi(ジェイク)とダン・エイクロイド(エルウッド)による架空のキャラクターを起点に結成されたブルース/R&Bバンドです。1970年代後半にアメリカのテレビ番組「サタデー・ナイト・ライブ(SNL)」の人気スケッチから派生し、音楽的にも本格的に活動を展開。コメディの枠を越え、トップクラスの黒人音楽・ソウル/ブルースのレパートリーを忠実かつエネルギッシュに演奏するバンドとして世界的な評価を得ました。
結成と歴史の概略
1978年、SNL内のスケッチとして始まったThe Blues Brothersは、テレビ出演を重ねるうちに実体のあるバンドとして動き出しました。ジョンとダンは当初のジョーク役柄に留まらず、盟友のトップミュージシャンを集めてレコーディングやツアーを行い、1978年のデビューアルバム「A Briefcase Full of Blues」は大ヒット。1980年には映画『The Blues Brothers』が製作され、映画音楽と共にさらなる知名度を獲得しました。
主要メンバーと関係ミュージシャン
- John Belushi(ジェイク) / Dan Aykroyd(エルウッド):フロントマン/キャラクター。演奏も行いつつ、ステージの演劇性を演出。
- Steve Cropper(ギター):元Stax系の名ギタリスト。バンドの音楽的な核の一つ。
- Donald "Duck" Dunn(ベース):ブッカーT.&ザ・MG's出身の名ベーシスト。
- Matt "Guitar" Murphy(リードギター):ブルース色を強める重要なギタリスト。
- Murphy Dunne / Paul Shaffer(キーボード系メンバー):時期によりキーボードを担当。
- Brass & Horns:Lou Marini(サックス)、Tom "Bones" Malone(トロンボーン等)、Alan "Mr. Fabulous" Rubin(トランペット)などのホーン・セクションが独特の雄弁さを加えた。
(注:上記は代表的な顔ぶれで、時期によってメンバーは変動しました。映画やアルバムごとに一部編成が異なります。)
音楽性と魅力の深掘り
The Blues Brothers Bandの魅力は、単なる「コメディ・バンド」ではなく、アメリカ黒人音楽(ブルース、ソウル、R&B、ゴスペル、ファンク)を敬意を持って演奏する本格的なバンドである点にあります。以下の要素が特に特徴的です。
- ルーツへの忠実さとリスペクト:オリジナル曲は少ないものの、既存のブルース/ソウル曲をリズムやフィーリングを崩さずに再現しつつ、自分たちの色を付けている点。
- 卓越したホーン・アレンジ:ブラス・セクションのアレンジが楽曲にダイナミズムと豊かな色彩を与え、ライブでは視覚的なカタルシスにもつながる。
- ロックとブラックミュージックの橋渡し:白人のコメディアンが黒人音楽を演じることで、異なる聴衆を結びつける役割を果たし、ブルース/ソウルの普及に寄与した。
- ライブ・パフォーマンスの圧倒的エネルギー:観客を巻き込む演出力、楽曲の強弱やブレイクの作り方、そして演奏の確かさが一体となったステージング。
代表曲・名盤(おすすめの聴きどころ)
- A Briefcase Full of Blues(1978):デビュー作でありライブ感あふれる一枚。シングル「Soul Man」などヒット曲を収録。ブルースとソウルを直球で楽しめる。
- The Blues Brothers: Original Soundtrack(1980):同名映画のサウンドトラック。映画のドラマ性とゲスト・アーティストの豪華共演(Aretha Franklin、Ray Charles、James Brown、Cab Callowayなど)をフィーチャー。
- 代表曲(ライブでのキラーチューン):
- Soul Man(アレサ・フランクリン等との関係も持つ名カバー)
- Gimme Some Lovin'(オーティス等の影響を感じさせるロック寄りのナンバー)
- Everybody Needs Somebody to Love(映画のラストを飾る大合唱)
- Think(Aretha Franklinとの共演で有名)
ライブとパフォーマンスの魅力
The Blues Brothersのライブは「聴かせる」だけでなく「魅せる」ショーです。黒いスーツ、サングラスという統一されたビジュアル、コミカルな寸劇と本格的演奏が混ざり合い、エンターテインメントとしての完成度が高い点が人気の理由です。さらに、映画版でのシークエンスのようにスター・ゲストを迎えることも多く、観客は音楽史の名場面を生で体験する感覚になります。
映画『The Blues Brothers』が与えた影響
1980年の映画は、バンドの世界的ブレイクを決定づけただけでなく、ブルースやソウルといった伝統音楽を若い白人層へ強力に紹介する役割を果たしました。映画内での生演奏シーンや豪華ゲストの登場は、その後のミュージシャンや映画作品に多大な影響を与えています。また、サウンドトラックの商業的成功は「音楽映画」の可能性を示しました。
影響力とレガシー
- ブルースやソウルへの関心の喚起:多くのリスナーが彼らを入口にして本場のアーティストや歴史へ遡った。
- クロスオーバーの成功例:エンタメ性を維持しながら音楽的な真剣さも保つことで、ジャンルの壁を越えた支持を得た。
- ライブ・バンド文化の継承:大人数ホーン・バンドの魅力を再提示し、以降のツアー事情にも影響を与えた。
聴きどころ・楽しみ方の提案
- アルバムではまず『A Briefcase Full of Blues』でバンドの原点を体感。ライブ感と即興性に注目する。
- 映画サウンドトラックでゲストとの相互作用やステージ演出を味わう。映像と音が合わさった瞬間の迫力は格別。
- ホーン・パートやギターのリフ、リズムのグルーヴに耳を集中すると、技術的な巧みさがよく分かる。
- 元曲(ソウルやブルースのオリジナル)と聞き比べることで、カバーとしての再解釈の面白さが見えてくる。
なぜ今も愛されるのか
The Blues Brothers Bandが今も愛され続ける理由は、真摯な音楽性とエンターテインメント性の両立、そして「ブルース/ソウルの核心」を楽しく、力強く伝える力にあります。コメディ的装いながらも演奏は真剣、しかも観客を巻き込むショー構成で音楽の魅力を直に届ける──このバランスが時代を超えて共感を呼び続けているのです。
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参考文献
- AllMusic — The Blues Brothers
- IMDb — The Blues Brothers (1980)
- Britannica — The Blues Brothers
- Rolling Stone — The history of The Blues Brothers


