The Blues Brothers Band 入門ガイド:代表作と聴き方・選び方を徹底解説
The Blues Brothers Bandとは
The Blues Brothers Bandは、俳優コメディアンのジョン・ベルーシ(Jake)とダン・エイクロイド(Elwood)が起点となり、1970年代後半に結成された“R&B/ブルースをベースにしたショウバンド”です。元々は『Saturday Night Live』のコントから生まれましたが、強力なリズム隊とホーン・セクション、そしてゲストに迎えたソウル/ブルース界のレジェンドたちの参加により、本格派のミュージシャン集団として評価されました。
バンドの中心メンバーには、Steve Cropper(ギター)、Donald “Duck” Dunn(ベース)など元スタックス/ブッカーT. & the MG'sのメンバーや、Matt “Guitar” Murphy(ギター)、Lou Marini(サックス)、Tom “Bones” Malone(トロンボーン/トランペット)らの腕利きが名を連ね、ショーとしての見せ場と音楽的な説得力を両立させていました。
おすすめレコード
ここでは初心者がまず押さえるべき代表作から、ライブ盤や後年の作品まで、音楽的魅力や聴きどころを解説します。収録曲の代表例や、どんなリスナーに向くかも合わせて紹介します。
Briefcase Full of Blues(1978)
バンドのデビュー作にして最大のヒット作。ライブ録音中心で、R&B/ソウルのカバーを中心に、バンドの持つ迫力と黒っぽいグルーヴが凝縮されています。シングル・ヒットになった“Soul Man”など、聴きやすいナンバーが並び、The Blues Brothersの“入門盤”として最適です。
聴きどころ:ボーカルの掛け合い、ホーンのアンサンブル、リズム隊のタイトなグルーヴ。バンドの“ショーとしての強さ”と“演奏の本気度”が同時に味わえます。
こんな人に:まず一枚でバンド像を掴みたい人、R&B/ソウルのライブ感を楽しみたい人。
The Blues Brothers — Original Soundtrack(1980)
映画『The Blues Brothers』のサウンドトラック。映像とリンクしたパフォーマンス性が強く、映画ならではの豪華ゲスト参加(Aretha Franklin、James Brown、Ray Charles らがスクリーンに登場)による見せ場が多数収録されています。映画のシーンを思い出しながら聴くと更に楽しめます。
聴きどころ:映画的な演出も含めた楽曲アレンジ、ゲスト陣との掛け合い、舞台演出的な展開。ライブ音源とスタジオ録音が混在する構成が多いです。
こんな人に:映画のファン、ゲスト・アーティストの競演を楽しみたい人。
Made in America(1980)
同年リリースされたライブ中心の作品で、ツアー期の熱気がそのまま伝わるアルバム。ライブならではの拡張されたソロやホーン・アレンジ、観客との一体感を味わえます。Briefcase〜サウンドトラック期のバンドの“成熟期”を捉えた一枚です。
聴きどころ:即興ソロの応酬、長尺のナンバーでの“バンドの会話”や、よりバンドそのものの演奏力を味わいたいシーンが豊富。
こんな人に:ライブでのダイナミズムや演奏の深さを味わいたいリスナー、コアなファン。
Red, White & Blues(1992)
ジョン・ベルーシ没後も活動を続けるバンドの一作で、90年代の新しいメンバーやゲストを迎えたスタジオ作品。往年のカバー中心ながらも、時代感を織り交ぜたアレンジが特徴です。初期の熱狂とは異なる落ち着いた“職人的”な演奏を楽しめます。
聴きどころ:ベテランならではの落ち着きあるプレイ、ホーンとリズムの堅実なアンサンブル。
こんな人に:初期のショー的な側面以外に、熟練ミュージシャンの技術や味わいを求める人。
Blues Brothers & Friends: Live from the House of Blues(1997) ほかライヴ/コンピ盤
House of Bluesなどで録音されたライブ盤や、ベスト/コンピレーション盤は、時期ごとのメンバー編成やゲストの違いを手軽に比較できるので、コレクションの幅を広げたい人におすすめ。スタジオ作品では出ないアドリブやゲストの変化を発見できます。
聴きどころ:バージョン違いによるアプローチの差、各時期のメンバーが持ち込む個性。
こんな人に:ディープ・ファンやコレクション志向のリスナー。
選び方と聴きどころの観点(ポイント解説)
入門はまず「Briefcase Full of Blues」:バンドの核となる曲と空気感が凝縮されており、初めて聴く人にもわかりやすい一枚です。
映画好きならサウンドトラック:映像と合わせて観ることで、曲の演出やゲストの魅力が増幅されます。映画の名場面とともに楽曲を楽しんでください。
ライブ盤は“演奏の厚み”を味わえる:スタジオ録音よりもテンポやアドリブが伸び伸びしているため、バンドの即興力やホーンの切れ味を堪能できます。
年代・メンバーで味が変わる:初期(1978〜1980)は映画やSNL発の“熱気”が強く、90年代以降はより“熟練の演奏”が前面に出ます。好みに合わせて年代を選ぶとよいでしょう。
代表曲とその魅力
Soul Man — 原曲のグルーヴを力強く受け継ぎつつ、The Blues Brothersらしいボーカルの掛け合いとホーンのパンチが光ります。彼らの代表的な“聴かせどころ”。
Gimme Some Lovin' — オリジナルに敬意を払いつつ、ライブ感溢れるアレンジで観客を巻き込む力があります。
Everybody Needs Somebody to Love — 映画でも象徴的に使われることの多い一曲。バンドのショウマンシップが最も出るナンバーの一つです。
Think(Aretha Franklinとの共演など) — ゲスト・シンガーとの共演により、オリジナルとは違った強烈なソウル感が生まれます。
聴き方・楽しみ方の提案
「まずはライブ感を体験」:ライブ盤→サウンドトラック→スタジオ的作品の順に聴き、バンドの“生の迫力”→“映像との親和性”→“演奏の細部”という具合に掘り下げると、魅力が立体的に見えてきます。
ゲスト曲は元歌手との比較を楽しむ:Aretha、James Brown、Ray Charlesらのオリジナルと聴き比べると、The Blues Brothersがどのようにカバーを“自分たちのもの”にしているかがよくわかります。
ホーンのアレンジに注目:ブルースやR&Bにおけるホーンの役割(リフ、対位、カウンターライン)が非常に巧みなので、そこを追うと演奏の奥行きが見えてきます。
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参考文献
- The Blues Brothers — Wikipedia
- Briefcase Full of Blues — Wikipedia
- The Blues Brothers — AllMusic
- The Blues Brothers — Discogs(ディスコグラフィ)
- The Blues Brothers (film) — Wikipedia(サウンドトラックや映画情報)


