ブルース・ブラザーズ・バンドの名盤おすすめガイド:聴きどころと選盤ポイント、入門解説
The Blues Brothers Band — 概要とこの記事の目的
映画とコメディから派生したプロジェクトながら、The Blues Brothers Band(ブルース・ブラザーズ・バンド)は真剣なブルース/ソウルの演奏で多くのリスナーを魅了しました。本コラムでは、レコード(アルバム)単位でおすすめ作を深掘りし、それぞれの聴きどころ、音楽的背景、購入・選盤の観点での注意点を解説します。なお、レコード(盤そのもの)の再生・保管・メンテナンスの解説は含めません。
バンドの核と魅力
The Blues Brothers Band は、ジョン・ベルーシ(Jake)とダン・エイクロイド(Elwood)が中心となり始まったプロジェクトですが、音楽的な強度は参加ミュージシャンの実力によって支えられています。ブッカーズT系のスティーヴ・クロッパー(ギター)、ドナルド“ダック”ダン(ベース)、マット“ギター”マーフィー、ポール・シャーファー(キーボード)など、ソウル/R&Bの名手がバックを固め、ホーン・セクション(ルー“ブルー・ルー”マリーニ、トム“ボーンズ”マローン、アラン・ルービン等)が強烈なブラス・サウンドを作り出します。こうした“プロのブラック・ミュージシャンによる真摯なブルース/ソウル演奏”こそがバンドの本質です。
おすすめレコード(名盤解説)
Briefcase Full of Blues(1978)
デビュー作にして代表作。ライブ録音で、バンドのエネルギーや即興性がそのままパッケージされています。ソウルやリズム&ブルースの名曲カバーを中心に、若きベルーシのエネルギッシュなヴォーカルとバンドのグルーヴが直球で楽しめます。
注目トラック:Soul Man(シングル・ヒットとなった代表曲)、Rubber Biscuit、Shotgun Blues。
聴きどころ:生々しいホーンのアンサンブル、ヴォーカルのシャウト感、リズム隊のタイトさ。ライブならではのコール&レスポンスや聴衆のリアクションも作品の味です。
選盤のヒント:オリジナル盤の雰囲気を楽しみたいなら初期アナログが魅力。近年の再発(リマスター重量盤など)は音の分離や低音の安定感が向上していることが多いので、リマスターとオリジナルの違いを聴き比べるのも面白いです。
The Blues Brothers: Original Soundtrack(1980)
映画『ブルース・ブラザーズ』の公式サウンドトラック盤。バンドの演奏に加え、アレサ・フランクリンやジェイムス・ブラウン、レイ・チャールズ、キャブ・キャロウェイ等、映画出演の豪華ゲストが多数参加しているのが大きな特徴です。映画のシーンを想起させる演出された構成が楽しめます。
注目トラック:Gimme Some Lovin'、Think(Aretha Franklinと共演)、Shake a Tail Feather(Ray Charles参加)、The Old Landmark(James Brown出演の場面曲)など。
聴きどころ:ゲストとの化学反応、映画的なダイナミズム、そしてバンド自身の演奏力がシーンごとに違う表情を見せる点。映画ファンなら映像と音源の差分を楽しめます。
選盤のヒント:サウンドトラックは映像との親和性が高いため、曲ごとの編集や短縮が存在することがあります。フルバージョンや拡張版が収められた再発盤を探すと、よりライブ感のある演奏が手に入る場合があります。
Made in America(1980)
映画やデビュー作の成功後に発表された作品で、ライブとスタジオの要素を併せ持つアルバムです。バンドの成熟が感じられ、選曲も幅広くソウル/ブルースの伝統を踏襲しつつ、バンドの個性がより明確になっています。
注目トラック:Everybody Needs Somebody to Love(バンドの定番)、その他ソウル・クラシックのカバー群。
聴きどころ:演奏の一体感、アレンジの緻密さ、ソロの余韻。初期の勢いに対して“確立されたショウ”としての完成度が上がっています。
選盤のヒント:ジャケットやライナーノーツにステージ写真やクレジットが充実している版を選ぶと、メンバー情報やゲストの確認がしやすいです。
Red, White & Blues(1992)
90年代に入って再編されたブルース・ブラザーズ名義の作品で、ゲストを迎えた曲や時代に合わせたアレンジが取り入れられています。オリジナル期とは異なる味わいで、後期バンドの実力を感じさせる一枚です。
注目トラック:ゲストとの共演曲や、クラシックなカバーの新解釈。
聴きどころ:時代差やアレンジの違いを比較して楽しむと、ブルース・ブラザーズというブランドの多面性が見えてきます。
ライブ・コレクション/ベスト盤(各種)
バンドはライブ・パフォーマンスで魅せるタイプなので、ライブ盤や編集ベストは入門用として有効です。オリジナル・ライブ音源や映画音源を網羅したアンソロジーは、名演を一度に聴けるというメリットがあります。
注目点:収録曲の重複や編集(モノラル→ステレオ処理など)に注意。収録元を確認して好みのテイクを選びましょう。
代表曲と聴きどころ(ピンポイント)
Soul Man — ブルース・ブラザーズの“代名詞”。ヴォーカルのエネルギー、ホーンのパンチ、コーラスのユニゾンが非常にわかりやすく固まっています。
Gimme Some Lovin' — オリジナルの熱量を踏襲した荒々しいR&B。オルガン/ピアノのリフとホーンの掛け合いに注目。
Think(Aretha Franklin) — 映画サントラならではの豪華共演。ソウルの女王との化学反応を聴き取ることができます。
Shake a Tail Feather(Ray Charles) — 歴史的R&Bのノリとスピード感を体験できる、披露曲としてのオーラがある一曲。
購入・選盤時のポイント(盤そのものの取り扱い以外)
発表時期と編成の違いを意識する — 1978年のデビュー期と1980年前後、1990年代以降ではメンバーやゲスト、アレンジ志向が異なります。どの「時期」のバンド像が好みかを基準に選ぶとよいでしょう。
オリジナル盤 vs リマスター再発 — オリジナルLPは当時のサウンド感が魅力。近年の再発はダイナミクスや音像のクリアさが向上しているものが多いので、音質重視なら評判の良いリマスターを検討してください。
サウンドトラックの編集差に注意 — 映像用に編集された短いテイクや、映画とは別編集のスタジオテイクが混在することがあります。フルテイクを求めるなら拡張版や再発のトラックリストを確認しましょう。
ライナーノーツとクレジットを見る — 誰がどの曲でソロを取っているか、ゲストが誰かが分かると聴き方が深まります。リイシューで追加されたインタビューや解説も参考になります。
まとめ:どの一枚から聴くべきか
入門はやはり「Briefcase Full of Blues」と「The Blues Brothers: Original Soundtrack」の2枚。前者でバンドのライブパワーと原点を、後者で映画的演出と豪華ゲストとの化学反応を体感できます。その後で「Made in America」や90年代の作品、各種ライブ盤を追うとバンドの変遷と幅が見えてきます。
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