The Blackbyrds徹底ガイド|ジャズファンク名盤4選と聴き方のコツ
イントロダクション — The Blackbyrdsとは
The Blackbyrdsは、1970年代にトランペッター/教育者ドナルド・バード(Donald Byrd)がハワード大学の生徒たちを集めて結成したジャズ・ファンク/フュージョン・グループです。ジャズの高度な演奏技術とR&B/ファンクのグルーヴを融合させたサウンドで、当時のブラックミュージックシーンに強いインパクトを残しました。商業的にも成功を収め、シングル「Walking in Rhythm」はポップチャートにもランクインし、彼らの名前を広く知らしめました。
おすすめレコード(深掘り解説)
1. City Life — バンドの代表作(必聴)
なぜおすすめか:The Blackbyrdsの代表曲とされる「Walking in Rhythm」を含む、バンドの持ち味が最も分かりやすくまとまった一枚。ジャズ的なコードワークとポップ感、そしてしなやかなファンク・グルーヴが絶妙に融合しており、初めて聴く人にも入りやすい。
- 音楽的特徴:メロディアスで柔らかいホーン・アレンジ、鍵盤(特にKevin Toney)のリリカルなフレーズ、ボーカル曲とインスト曲のバランスが良い。
- キートラック:代表曲「Walking in Rhythm」はR&B/ソウル寄りのポップなアプローチで幅広いリスナーに訴求。インストのグルーヴ曲(バンドならではのファンク)も複数収録され、アルバム全体の統一感が高い。
- 聴きどころ:コーラスやバックのホーンの使い方、曲間で見せるリズム隊の「間」の取り方に注目すると、ジャズ的な洗練とポップ性の融合がよく分かる。
2. Blackbyrds(セルフタイトルのデビュー作/初期作)
なぜおすすめか:デビュー作はバンドが初期に持っていた生々しいエネルギーと実験性が色濃く出ています。ドナルド・バードのプロデュースの下で、学生バンド出身ならではのフレッシュな演奏が楽しめます。
- 音楽的特徴:ジャズの即興性とファンクのグルーヴをストレートに提示する構成。楽曲によってはアカデミックなジャズ感覚も垣間見える。
- 聴きどころ:若手ミュージシャンならではの積極的なソロ回しや、編曲におけるダイナミクスの幅。後のヒット中心の作品では聴けない自由さが魅力。
3. Flying Start(初期〜中期の充実作)
なぜおすすめか:デビュー作の延長線上にありながら、よりファンク寄り/ダンサブルなアレンジを取り入れている作品。クラブプレイやサンプリングの素材としても映えるビート感が強い。
- 音楽的特徴:タイトなリズム隊、フックの効いたリフ、バンド・アンサンブルのまとまりが向上している点が特徴。
- 聴きどころ:インストのグルーヴ曲に耳を傾けると、ループ志向のビートが如何に自然に生まれているかがよく分かる。DJやプロデューサーの目線でも価値あるトラックが含まれる。
4. Unfinished Business(後期の成熟作)
なぜおすすめか:バンドの演奏・作曲能力がさらに洗練され、ポップな側面とジャズ的な深さのバランスが熟成された作品です。若い頃の勢いとは別の、落ち着いた表現力を楽しめます。
- 音楽的特徴:洗練されたアレンジ、複雑なハーモニー、そして深みのあるソロ回し。成熟したグルーヴ感が随所に現れる。
- 聴きどころ:バンドとしての一体感、音の配置や空間の作り方に注目すると、制作側の考えがよく伝わってくる。
サウンドの魅力と聴き方のポイント
- ジャズとファンクの「橋渡し」:複雑なコードやモーダルなフレーズを用いながら、リズムはダンサブル。ジャズの難解さが苦手でもグルーヴに引き込まれやすい。
- アンサンブルの聴きどころ:ホーン、鍵盤、リズム隊の役割分担が明確で、各パートの相互作用(呼応や間合い)を意識して聴くと発見が多い。
- プロデュース観点:ドナルド・バードの関与はバンドのジャズ的素養を失わせずにコンシューマー向けの仕上げを提供しており、商業的成功の理由がよくわかる。
- 影響と受容:彼らのトラックはヒップホップやR&Bのプロデューサーにとってサンプリング元として重宝され、現代の音楽にも断続的に引用され続けています。
購入・リイシューの選び方(簡潔に)
オリジナル盤(1970年代のファンタジー等のプレス)は当時の空気感を直に味わえる反面、ノイズや経年劣化のリスクがあります。一方で、リマスターや公式再発は音質改善やボーナストラックが魅力です。自分の聴取環境やコレクション方針に合わせて選ぶと良いでしょう。
おすすめの聴き順(初めての人向け)
- まずは「City Life」から:代表曲で入りやすくバンドの全体像がつかめます。
- 次にデビュー作「Blackbyrds」を聴いて、初期のエネルギーと即興的な側面を確認。
- 「Flying Start」「Unfinished Business」と進めば、音楽的成熟の流れと変化を追えます。
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