REO Speedwagonの名盤を徹底解説—おすすめレコードを深掘りするコラム
REO Speedwagon — おすすめレコード深掘りコラム
1970年代初頭にアメリカ中西部で結成され、ハードロックからアダルトコンテンポラリー寄りのAORまで幅広い楽曲を残したREO Speedwagon。レコードで聴くと当時のバンドのダイナミズムや音像の温度感がよく伝わってきます。ここでは、入門盤からコアなコレクション向けまで、「レコードで持っておきたい」代表作を厳選して深掘りします。各アルバムの聴きどころ、当時の背景、選ぶ際のポイントを解説します。
1. Hi Infidelity(1980) — 必携の一枚
バンドの商業的成功を決定付けた最高傑作。シングル「Keep On Loving You」「Take It on the Run」を中心に、ポップさとロック的推進力を両立させた名盤です。メロディの強さ、スタジオ・アンサンブルのまとまり、80年代ポップ・ロックの“音”を象徴するサウンドはレコードならではの厚みで楽しめます。
- 聴きどころ:A面の流れ(イントロからヒット曲へとつながる構成)が秀逸。ボーカルの表情とギターのリフのバランス。
- 文脈:バンドの商業的ブレイク作。ラジオ・シングルの影響力が強かった時代の産物で、アルバム全体の作りがとても完成度高い。
- レコード選びの目安:オリジナル・プレスの迫力か、200g~180gのリイシューの安定感かで好みが分かれます。
2. You Can Tune a Piano, But You Can't Tuna Fish(1978) — ブレイク前夜の名盤
商業的成功の直前に出たアルバムで、バンドのソングライティング力が花開き始めた作品。キャッチーながらもロックの骨格を残す楽曲が多く、Kevin Cronin のメロディ・メイキングが光ります。「Time for Me to Fly」など、後に定番となる曲も収録。
- 聴きどころ:ポップセンスとシンガロングしやすいコーラスの強さ。アルバム通してのバンドのアンサンブル。
- 文脈:商業的大成功の一歩手前。バンドの方向性が確立していく過程が聴き取れる。
3. Live: You Get What You Play For(1977) — ライブ・エネルギーの証明
1970年代のツアーでの熱量をそのままパッケージしたライブ盤。スタジオ録音とは異なる即興的な演奏、長尺のソロや観客の反応が入った臨場感は、ライブ盤ならではの魅力です。バンドの初期のハードな一面と、後のメロディアス路線の萌芽を同時に感じられます。
- 聴きどころ:演奏のテンション、長尺トラックのドライヴ感。スタジオ盤では味わえない“生”の迫力。
- レコード選びの目安:オリジナルのアナログ盤は雰囲気重視。音質を重視するなら良好なコンディションを探すとよい。
4. Ridin' the Storm Out(1973) — 初期の荒々しさを楽しむ
タイトル曲「Ridin' the Storm Out」を中心に、ブルージーかつハードなロック志向が色濃い初期作。Kevin Cronin の加入・脱退など編成の変遷を経ながらも、ギター主体の力強い演奏が魅力です。REOの“荒削りな魅力”を味わいたい人におすすめ。
- 聴きどころ:ギター・ドライヴ、リズムの切れ味。シンプルながらグルーヴを感じる演奏。
- 文脈:バンドが商業的個性を模索していた時期の作品で、後年の洗練とは対照的。
5. Good Trouble(1982) — ポップ路線の洗練期
「Hi Infidelity」の成功後に続く作品で、よりポップ・ソングライティングに磨きがかかっている時期のアルバム。ヒット狙いの楽曲構成が顕著で、スタジオでのサウンドメイキングやコーラス・ワークが魅力です。
- 聴きどころ:メロディの洗練度、コーラスの厚み。80年代初頭のサウンド志向が色濃いアレンジ。
- コレクション上の価値:商業的に洗練された時期を補完する一枚として重要。
おすすめの集め方・選び方のポイント
REO Speedwagonをアナログで揃えるなら、以下の観点を参考にしてください(再生や保管方法の解説は省きます)。
- 時代を追って聴く:初期の荒々しいロック(1970年代初頭)→ ライブのエネルギー(1977)→ 商業的ブレイク(1978〜1984)。変遷を楽しめます。
- オリジナル盤とリイシューの違い:オリジナル盤は当時のミックス感や空気感が魅力。180gやエディション・リマスターはノイズや音圧の改善が期待できます。
- ライブ盤の存在価値:スタジオ盤と音源の役割が違うので両方持つとバンド像が立体的になります。
- 曲ごとの価値:代表曲が収録されるアルバムは初めての1枚に最適。コアな曲やアレンジを楽しむなら深掘り盤を狙いましょう。
収集家向けの豆知識(選盤の観点)
- ジャケットの状態は評価に直結する:インサートや帯(海外盤なら付属ポスター等)が揃っているとコレクション価値が高まります。
- 国内発売/輸入盤で音質傾向が異なることあり:プレス元やマスタリングの違いにより音像が変わるため、好みに応じて複数を聴き比べるのも面白いです。
- ライブ音源はマスターや編集の差が大きい:別テイクや未発表トラックが収録されることもあるため、収録内容を確認して購入を判断すると良いでしょう。
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