ブリットポップの旗手Blurが紡いだ名曲徹底解剖

Blurは1988年にロンドンで結成され、ギター・ポップの伝統を受け継ぎつつ1990年代初頭にブリットポップの潮流を生み出しました。1993年の『Modern Life Is Rubbish』から「For Tomorrow」、1994年の『Parklife』から「Girls & Boys」「Parklife」、1995年の『The Great Escape』から「Country House」、そして1997年以降のセルフタイトル作『Blur』と『13』から「Song 2」「Beetlebum」「Coffee & TV」「Tender」まで、多彩なサウンドでシーンを塗り替えました。これらの名曲はUKシングルチャート上位を席巻し、映像作品やフェス出演を通じて今日まで色あせぬ輝きを放ち続けています。

はじめに:Blurとブリットポップの興隆

ダモン・アルバーン(Vo)、グレアム・コクソン(G)、アレックス・ジェイムス(B)、デイヴ・ロウントリー(Dr)の4人組としてスタートしたBlurは、1991年のデビュー作『Leisure』でシューゲイザーやマンチェスター・サウンドを取り入れた後、1993年の『Modern Life Is Rubbish』で“英国らしさ”を強調するブリットポップへとシフト。OasisやSuede、Pulpと並ぶ「ビッグ4」として注目を集め、1995年にはOasisとの“Battle of Britpop”で頂点を極めました。

初期のブリットポップ期 (1993–1995)

Modern Life Is Rubbishと「For Tomorrow」

2ndアルバム『Modern Life Is Rubbish』のリードシングル「For Tomorrow」は、モダンライフの虚飾を批評的に捉えたリリックと爽やかなメロディが特徴。英国の音楽シーンに新たな風を吹き込み、ブリットポップの基礎を築きました。

Parklifeとシングルヒット

3rdアルバム『Parklife』からは、ディスコ調のベースラインとシニカルな歌詞で90年代クラブカルチャーを風刺する「Girls & Boys」、俳優Phil Danielsのモノローグが印象的なタイトル曲「Parklife」をはじめ、「To the End」「End of a Century」など4曲が立て続けにヒット。アルバム自体も英国で4×プラチナを獲得し、Brit Awardsで数々の賞に輝きました。

「Country House」とBattle of Britpop

4thアルバム『The Great Escape』の先行シングル「Country House」は、同日リリースのOasis「Roll with It」とセールスを競い、見事UKシングルチャート1位を獲得。メディアを巻き込んだこの“Battle of Britpop”は、90年代英国ロックの象徴的な出来事となりました。

グローバルブレイクと音楽的進化 (1997–1999)

「Song 2」で世界進出

5thアルバム『Blur』からのシングル「Song 2」は、わずかな歌詞「Woo-hoo」とヘヴィなギターリフが爆発的なインパクトを生み出し、スポーツイベントや映画にも多用されて国際的知名度を飛躍的に高めました。

「Beetlebum」に込められたリアル

同じく『Blur』からの「Beetlebum」は、バンド2作目のUKチャート1位シングル。タイトルはビートルズとヘロインを掛け合わせた造語で、ドラッグ体験をほのめかすリリックとメロウなサウンドが融合した一曲です。

Graham Coxonの存在感:「Coffee & TV」

7thアルバム『13』からリリースされた「Coffee & TV」は、ギタリストGraham Coxonがボーカルを務めたユニークなシングル。牛乳パックのキャラクターが旅をするアニメーションMVが話題を呼び、曲の世界観をよりドラマティックに彩りました。

抒情的バラード「Tender」

同じく『13』のリードシングル「Tender」は、ダモン・アルバーン自身の恋愛の悲哀を背景にしたバラード。スローテンポのアレンジと詩的な歌詞が深い余韻を残し、多くのリスナーの共感を呼びました。

Blurの遺産と現在へのつながり

Blurのサウンドはブリットポップに留まらず、エレクトロニカや実験的ロックへも広がりを見せ、その多彩さは後続のアーティストにも大きな影響を与えました。2015年の再結成以降もフェス出演やストリーミングでの人気は衰えず、2023年リリースのアルバム『The Ballad of Darren』では再び英チャート1位を獲得。現在も新しい音楽的挑戦を続けています。

Blurが生み出したこれらの代表曲は、リリース当時の熱狂を経て、現在も多くのシーンで息づいています。それぞれの楽曲に込められた背景や映像表現、楽器アレンジに着目することで、Blurの多面性と時代を超えた魅力を改めて実感できるでしょう。


参考文献

https://en.wikipedia.org/wiki/Blur_(band)

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