ルアーのお手入れの仕方|長持ち&釣果アップにつながるメンテナンス完全ガイド

1. はじめに:ルアーのお手入れは釣果を守る第一歩

ルアーは釣り人にとって最も大切な“武器”のひとつ。
見た目の美しさだけでなく、水中でのアクションや反射が魚を誘う決め手になります。

しかし、使用後にそのまま放置してしまうと、サビ・塩分・汚れによって性能が大きく低下。
特に海釣りでは塩害が進みやすく、たった一度の釣行でもフックやスプリットリングが錆びてしまうこともあります。

この記事では、ルアーを長く使い続けるための正しいお手入れ方法を、釣行後の簡単メンテナンスから保管のコツまで詳しく解説します。


2. なぜルアーのお手入れが必要なのか

ルアーは金属・塗装・樹脂などさまざまな素材でできています。
海水や砂、紫外線の影響で劣化しやすく、放っておくと次のようなトラブルが起きます。

⚠️ 放置すると起こるトラブル

  • フック(針)がサビつき、貫通力が低下
  • スプリットリングが腐食して魚を逃がす原因になる
  • 塗装が剥がれてアピール力が落ちる
  • 内部に水が入り、浮力や動きが変わる

ルアーのお手入れは「見た目を保つ」だけでなく、釣果そのものを左右するメンテナンスなのです。


3. 釣行後の基本お手入れ手順

釣りの帰りに少し手をかけるだけで、ルアーの寿命は大きく変わります。
以下の手順で簡単にケアしましょう。


【STEP1】 ルアーを真水で洗う

まずは海水や汚れをしっかり落とします。

  • バケツや洗面器にぬるま湯または真水を入れて、ルアーを5分ほどつけ置き
  • その後、やわらかい布や歯ブラシで軽くこすって汚れを落とす
  • フック部分も丁寧に洗浄

💡ポイント:
お湯は熱すぎないように。高温だと塗装が剥がれる可能性があります。


【STEP2】 水気を拭き取る

洗った後は、柔らかい布で水分を完全に拭き取ることが重要。
金属部(フック・リング)に水が残ると、翌日にはサビが発生します。

  • タオルやキッチンペーパーでしっかり拭く
  • フックの根元やアイ(ラインを結ぶ穴)は綿棒で水分を取る

💡風通しの良い場所で**陰干し(自然乾燥)**するのもおすすめです。
直射日光は塗装や樹脂の劣化を早めるので避けましょう。


【STEP3】 オイル・防錆剤を塗布

乾燥が終わったら、ルアー専用オイル防錆スプレーを軽く吹きかけます。
特にフックやリング部分には、防錆コーティングが有効です。

  • 市販の「防錆オイルスプレー(無溶剤タイプ)」を使用
  • ティッシュで薄く伸ばすように拭く

💡ポイント:
スプレーを直接吹きすぎると、塗装面が傷む場合があるため、布に染み込ませて拭くのが安全です。


4. フックとリングのお手入れ

ルアーの中でも最も劣化が早いのがフックとスプリットリングです。
ここを怠ると、せっかくの大物をバラす原因になります。

▶ フックのサビ対策

  • 軽いサビなら、**消しゴムや細かいヤスリ(#1000程度)**で表面を磨く
  • 深いサビは無理に使わず、新品フックに交換するのが安全
  • フック交換の際は、スプリットリングプライヤーを使用

▶ スプリットリングのチェック

  • 開きがないか・サビが浮いていないかを確認
  • わずかでも変形していたら交換を推奨

💡リングの劣化は見落としがちですが、1mmのゆがみがルアーアクションに影響します。


5. ルアーの保管方法

お手入れ後は保管方法にも注意しましょう。
湿気や直射日光、密閉状態はルアーの大敵です。

✅ 保管のポイント

  • 完全に乾燥させてからケースに収納
  • 防錆剤入りのルアーケースを使用すると効果的
  • 湿気を防ぐために**乾燥剤(シリカゲル)**を入れる
  • 同じケースに濡れたルアーを戻さない

🚫 やってはいけない保管例

  • 釣行後そのままタックルボックスに入れる
  • フックカバーをつけたまま放置(内部が蒸れてサビる)
  • 日光が当たる車内で保管(塗装が劣化)

特にプラスチック製ルアーは、高温で変形することがあるため注意が必要です。


6. 素材別のお手入れのコツ

ルアーの種類特徴お手入れのポイント
プラスチック(ハードルアー)ミノー・クランクなど塗装面を傷つけないよう柔らかい布で拭く
金属(スプーン・ジグ)サビやすい防錆スプレーをこまめに塗る
ウッド(木製)高級・限定モデルに多い水に長時間浸けない。濡れたらすぐ拭く
ソフトルアー(ワーム)ゴム素材他カラーと混ぜない。溶けて変形することがある

7. 定期メンテナンスのすすめ

釣りを重ねるうちに、ルアーの劣化は少しずつ進みます。
月1回はルアー全体をチェックして、以下の点を確認しましょう。

  • フックのサビ・曲がり
  • スプリットリングの開き
  • 塗装の剥がれ
  • 内部に水が入っていないか

傷が深いルアーは修復よりも交換が安全です。
ただし、お気に入りのルアーは補修用塗料やエポキシで簡易修理も可能です。


8. まとめ:ルアーは“命を吹き込む道具”

ルアーは、釣り人の感覚と魚をつなぐ“生きた道具”です。
どんなに高価なルアーでも、錆びたフックや汚れたボディでは魚をだますことはできません。

お手入れの基本は以下の4ステップ:

  1. 釣行後は真水で洗う
  2. 水分をしっかり拭き取る
  3. オイル・防錆スプレーで保護
  4. 乾燥後に湿気の少ないケースで保管

これを習慣にするだけで、ルアーは新品同様の輝きを保ち、釣果アップにもつながります。
大切なルアーを長く使い、次の大物との出会いに備えましょう。