Foreigner(フォリナー)入門:必聴名盤おすすめと中古レコード購入のポイント
Foreigner――まず押さえておきたい基本
Foreigner(フォリナー)は1970年代後半から1980年代にかけて、ポップで骨太なロック・サウンドを武器に多くのヒットを生んだ英米混成ロック・バンドです。中心人物はギタリスト/ソングライターのミック・ジョーンズ(Mick Jones)と、力強いハイトーンでバンド・サウンドを象徴したボーカリスト、ルー・グラム(Lou Gramm)。ハードロックとポップの境界を巧みに行き来する楽曲構成、印象的なコーラス・ワーク、サックスやシンセを含むアレンジが特徴で、シングル曲の強さでも知られます。
おすすめレコード(名盤)と深掘り解説
Foreigner(1977) — デビュー作
代表曲:「Feels Like the First Time」「Cold as Ice」「Long, Long Way from Home」
- 解説:デビュー作ながらポップでダイナミックな曲が揃い、一気に商業的成功を収めたアルバム。バンドの「王道」とも言えるサウンドが確立されている一枚です。
- 聴きどころ:ロックの骨太さとメロディの親しみやすさのバランス。特に「Cold as Ice」のドラマティックなアレンジはバンドの象徴的な楽曲です。
- コレクター視点:オリジナル・アナログは当時のダイナミクスやミックス感が味わえますが、リマスター盤は分離感や高域のクリアさが向上していることが多いです。
Double Vision(1978)
代表曲:「Hot Blooded」「Double Vision」「Blue Morning, Blue Day」
- 解説:デビューの勢いを受け、より硬質でキャッチーなロック路線を押し出した2枚目。シングルの破壊力が非常に高く、アメリカでの人気を確実なものにしました。
- 聴きどころ:「Hot Blooded」の短く切れの良いギター・リフと歌メロはラジオでの露出を強化。バンドの商業性とロック性の最良バランスが見られます。
Head Games(1979)
代表曲:「Head Games」「Dirty White Boy」「Women」
- 解説:ややダークで攻撃的な側面が出ているアルバム。ラフなエネルギーを感じさせるトラックが並び、ツアーでの定番曲も多く含まれます。
- 聴きどころ:ルー・グラムのシャープなボーカル表現がより前面に出ている点。ライブで映えるナンバーが目立ちます。
4(フォー、1981)
代表曲:「Urgent」「Juke Box Hero」「Waiting for a Girl Like You」
- 解説:バンドとしての成熟期を迎え、ポップセンスとスタジアム・ロックの両立に成功した傑作。シンセやスムースなプロダクションで幅広い層へ訴求しました。
- 聴きどころ:「Urgent」のサックス・ソロや「Juke Box Hero」の物語性、「Waiting for a Girl Like You」のメロウなバラードといった幅の広さ。アルバム全体でヒットが続出しました。
- コレクションの観点:多くの名曲を含むためコンパクトにForeignerの魅力を集めたい人に最適な1枚です。
Agent Provocateur(1984)
代表曲:「I Want to Know What Love Is」「That Was Yesterday」
- 解説:グローバルで最大のヒットとなった「I Want to Know What Love Is」を収録するなど、ポップで壮大なプロダクションが際立つアルバム。バンドの音楽的レンジがラージスケールへ拡張されました。
- 聴きどころ:ゴスペル風コーラスを取り入れた「I Want to Know What Love Is」は、原曲の厚みと歌の説得力が最大の魅力。バラードの完成度が高い作品群です。
Inside Information(1987)
代表曲:「Say You Will」「I Don’t Want to Live Without You」
- 解説:80年代後半のサウンド傾向(シンセサウンドの活用、洗練されたプロダクション)を反映した作品。売れ線の作りが前面に出ていますが、スロー〜ミディアムの名曲も揃っています。
- 聴きどころ:感情表現を重視したバラード群と、ポップなアップ・チューンのバランス。
Records(1982) — ベスト/編集盤
代表曲(収録):バンド初期からのヒット群を収録
- 解説:初期〜4までのヒットをコンパイルしたベスト盤。初めてForeignerを手に取るリスナーや、ヒット曲だけをまとめて聴きたい人におすすめです。
- コレクション視点:ベスト集としての完成度が高く、シングル編集やベスト用のマスタリングが施されている版を選ぶと聴きやすいです。
Unusual Heat(1991) — 変化期の作品
代表曲:「Lowdown and Dirty」「Mountain of Love」
- 解説:ルー・グラム不在の時期にリリースされた作品で、ヴォーカルやサウンド面で変化が見られます。コアなファンや時期を追って集めたいコレクター向けです。
なぜこれらのレコードを薦めるか(音楽的観点)
- 曲作りの巧さ:シングル・ヒットが多く、ラジオでの即効性や耳に残るメロディが豊富。
- アレンジの幅:ハードロック的なギター・サウンドからシンセ/バラードまで幅広い表現が楽しめる。
- 時代ごとの変化:1970年代後半のロック・テイストから1980年代の洗練されたプロダクションへの移行がアルバムを通して追える。
コレクションにおける実用的な視点(購入前に知っておきたいこと)
- 初期オリジナル盤とリマスター盤の音質差:オリジナル盤は当時のミックス感やアナログ特有の温かみを持つ一方で、リマスターやCD/デジタル再発は分離感や高域の解像度が高いことが多いです。どちらを重視するかで選ぶと良いでしょう。
- シングル/編集バージョンの存在:ラジオ用に編集されたシングル・バージョンやプロモ盤には、アルバムとは異なるカットが存在する場合があります。代表曲の別テイクを楽しみたい場合はシングル盤を探してみてください。
- 海外盤・輸入盤:ジャケットやマスタリングが国によって微妙に異なることがあります。収録順やクレジットの違いも楽しみのひとつです。
まとめ
Foreignerは「メロディの強さ」「ドラマティックなアレンジ」「幅広い楽曲性」によって、いまなお多くのリスナーに愛されるバンドです。入門には「Foreigner(1977)」や「4(1981)」、「Agent Provocateur(1984)」を強くおすすめしますが、初期のロック寄りのエネルギーから80年代の大ヒット曲まで、時代ごとに異なる魅力が楽しめます。コレクションの際は、オリジナル盤とリマスター盤での音の違いや、シングル/編集バージョンの存在も意識すると、より深く楽しめるでしょう。
参考文献
- Foreigner - Wikipedia
- Foreigner | AllMusic
- Foreigner Discography | Discogs
- Foreigner Biography | Rolling Stone
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