Survivorの名盤ガイド:Eye of the Tigerを核に80年代サバイバーの代表作とコレクター必携レコード選定ポイント
Survivorとは
Survivor(サバイバー)は、アメリカのロック/アリーナロック・バンドで、1978年にジム・ピーターリク(Jim Peterik)とフランキー・サリヴァン(Frankie Sullivan)を中心に結成されました。1980年代を通じて映画主題歌やラジオ・ヒットを生み出し、特に映画『ロッキーIII』のために書かれた「Eye of the Tiger」が世界的な代表曲として知られています。ボーカルは初期にデイヴ・ビックラー(Dave Bickler)、中期以降はジミ・ジェイミソン(Jimi Jamison)らが務め、サウンドは力強いリフ、キャッチーなサビ、メロディックなキーボード・アレンジを特徴としています。
おすすめレコード選定の軸
ここで紹介するおすすめレコードは、以下の観点で選定しています。
- 代表曲やバンドの特色を最もよく表しているアルバム性
- 音楽史・映画文化との結びつき(例:映画主題歌の有無)
- 楽曲のクオリティとアルバム全体の聴き応え
- コレクターズアイテムとしての注目度(初回盤・規格の違いなど)
Eye of the Tiger(1982) — 代表作かつ転機の一枚
概要:バンドの名を世界的に知らしめたアルバム。タイトル曲「Eye of the Tiger」は映画『ロッキーIII』の主題歌として起用され、Survivorの知名度を一気に押し上げました。
- 代表曲:Eye of the Tiger(タイトル曲) — 力強いギターリフと印象的なフックが特徴。
- サウンドの特徴:ストレートなロック・アレンジにシンセやコーラスを配し、アリーナ向けのスケール感を獲得。
- なぜ買うべきか:Survivorを象徴するナンバーを含む“入り口”としての価値が高く、80年代初期のロック・ポップスの代表例としてコレクションに必須。
- エディションの注目点:オリジナル・プレスはコレクター需給が高く、映画ヒット直後の初期プレスは人気。後年のリマスター盤や日本盤(帯付き)も評価されます。
Vital Signs(1984) — メロディとポップ性が磨かれた傑作
概要:ジミ・ジェイミソン加入後、メロディックでポップ寄りの楽曲が増えた時期の代表作。ラジオ志向の楽曲が並び、バンドの商業的な成功を拡大しました。
- 代表曲候補:I Can't Hold Back、The Search Is Over、High on You — いずれもメロディの良さとアリーナ的な展開が際立ちます。
- サウンドの特徴:AOR〜アリーナロック寄りの洗練されたプロダクション。ボーカル・メロディとコーラス処理が秀逸。
- なぜ買うべきか:ロック寄りのポップスで“歌モノ”としての完成度が高く、80年代中盤の音像を楽しみたいリスナーに最適。
- エディションの注目点:シングル・カットが多かったため各国盤のジャケットやB面に差異があることがあり、コレクター的な楽しみもあります。
When Seconds Count(1986) — 80年代後半のサバイバー像
概要:80年代後半の制作で、前作の流れを汲みつつより洗練された楽曲群が並びます。商業的には堅実ながら、バンドの作曲能力とアレンジ力が端的に出た一枚です。
- 代表曲:アルバム表題曲やシングル曲など、ドラマ性のあるナンバーが中心。
- サウンドの特徴:キーボードの比重が増し、シンセサウンドとギターがバランス良く配置されている点が特徴。
- なぜ買うべきか:Vital Signs以降の流れを追いたい、ミドル期のSurvivor像を補完する作品として価値が高い。
Premonition(1981)+Survivor(1979) — 初期作でバンドの素地を知る
概要:デビュー作と2作目は、後の大ヒットに至る前の実験と定着の時期。よりロック色が強く、ジム・ピーターリクとフランキー・サリヴァンのソングライティング基盤が見えます。
- サウンドの特徴:バンド志向の生々しさやハードロック寄りのアプローチがうかがえる。
- なぜ買うべきか:後期の“ヒット志向”に至るプロセスを辿るには重要。初期ファンやバンドの成長を追うリスナーにおすすめ。
シングル/コンピレーションで押さえておきたい曲(補足)
映画タイアップ曲やコンピ収録のシングルも多く、アルバム未収録・編集違いが存在する場合があるため、代表曲のシングル盤や公式ベスト盤も合わせてチェックするとバンド理解が深まります。特に「Eye of the Tiger」「Burning Heart」などの映画関連シングルはサバイバーの象徴的存在です。
コレクター視点のポイント(購入前に見るべき項目)
- プレス(オリジナル・プレス vs 再発):初回プレスは額面価値が高いことが多い。リマスター再発は音像が異なるため、どちらの音作りを求めるかで選ぶ。
- 国別盤の違い:ジャケット表記、B面曲、歌詞インナーや帯(日本盤)などがコレクションの価値を左右します。
- シングルや12インチ:プロモ盤、拡張ミックス、非アルバムB面等にレア曲が含まれることがあるため要チェック。
- ライナー・クレジット:プロデューサーやミキシング・エンジニアのクレジットはサウンドの違いを説明する手掛かりになります。
おすすめの聴き方(アルバムを深掘りするために)
- アルバム通しで聴く:バンドの曲順や流れを体感すると、制作時期ごとのテーマや緻密なアレンジがより見えてきます。
- ボーカル・ラインの比較:デイヴ・ビックラー期とジミ・ジェイミソン期で歌い回しが異なるので、作品ごとの表情の違いに注目すると面白いです。
- 映画タイアップ曲とアルバム曲を比較:映画用に書かれた楽曲の“即効性”とアルバム曲の“持続力”の対比が楽しめます。
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参考文献
- Survivor (band) - Wikipedia
- Survivor | Biography & History - AllMusic
- Survivor - Discogs(ディスコグラフィ/盤情報)
- Survivor | Billboard
- Rocky III (作品情報) — 映画と主題歌に関する資料(IMDb)


