クリスタルキング『eleven carats』:多彩サウンドが光る革新のアルバム

クリスタルキングの3rdアルバム『eleven carats』は、1981年9月に日本のAard-Vark/Canyonレーベル(カタログ番号C28A0177)からリリースされた12インチ・ステレオLPです。全11曲を収録し、ツイン・ヴォーカルによる迫力あるハーモニーを軸に、和製ブギー、エレクトロファンク、ポップロックなど多彩なサウンドを展開しています。当時のライブバンドとしての熱気をそのままアルバムに閉じ込めた意欲作で、コレクターズアイテムとしても高い人気を誇ります。
背景
バンドとリリース時期
クリスタルキングは1975年にムッシュ吉崎(吉崎勝正)を中心に結成され、ツイン・ヴォーカルを武器に活動を続けてきました。『eleven carats』は前作『Ⅱ Locus』から約9ヶ月ぶりのリリースとなり、1981年9月21日に初回ナンバリング入りプレスとして発売されました。
音楽性と制作
ジャンル融合
本作ではBoogieをベースにしつつ、和製ブギー、エレクトロファンク、ポップロックの要素をバランス良くミックス。グルーヴィーなリズムとキャッチーなメロディが共存しています。
ツイン・ヴォーカルの魅力
田中昌之と吉崎勝正の二人は、それぞれ異なる声質を生かした掛け合いとハーモニーで、曲ごとに表情豊かなボーカルパフォーマンスを披露しています。
作曲・編曲
田中昌之は「どげんしたとね Baby!」「Fool Man」を作曲し、高域ビブラートの効いたテナーハイトーンでインパクトを与えています。山下三智夫もバラード「十月の渚」で叙情的なメロディを提供し、多彩な作家陣がアルバムを支えています。
収録曲
Side A
- Church
- 海南風 (Kai-Nam-Poo)
- どげんしたとね Baby!
- Fool Man
- 獅子座流星群
Side B
6. Passion-Lady (English Version)
7. Birthday
8. 十月の渚
9. How To
10. 祈り
11. Church (Reprise)
主要トラックの解説
- Church / Church (Reprise)
アルバム全体を統一感のあるサウンドで包み込むオープニング&リプライズ。 - 海南風
コカ・コーラキャンペーン限定の非売品ピクチャーシングルとして配布されたレア曲。 - どげんしたとね Baby!
地声のテナーハイトーンが炸裂するパワフルな和製ロックナンバー。 - Fool Man
リズミカルな和製ブギーを体現した代表曲で、ライブでも定番。 - 獅子座流星群
エレクトロファンクへと展開する斬新なサウンドが印象的。 - Passion-Lady (English Version)
海外展開を見据えた英語歌詞のシングルバージョン。 - 十月の渚
叙情的なバラードとしてアルバムの聴きどころの一つ。
ジャケットとプレス情報
ジャケットはブラック基調のシンプルなデザインで、Aard-Vark/Canyonのロゴが映えています。初回プレスは番号入りステレオLPとして限定発売され、同仕様のプロモ盤も存在します。
リイシュー
1996年5月17日にPony Canyon(カタログ番号PCCA-00956)からCD化され、CD版でもファン層の再評価を促しました。
作品の意義
リリース当時から高評価を受け、現在もツイン・ヴォーカルの魅力とバンドの演奏技術を堪能できる「ディープリスニング」向けの一枚として、多くのファンに支持されています。
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