The Outlaws:トリプルギターが織りなすサザンロックの金字塔とその名曲たち
序章:3本のギターが切り拓いたサザンロック
1975年に結成されたアメリカ南部ロック・バンドThe Outlawsは、その豪華な3本ギター編成と美しい多重コーラスで瞬く間に注目を集めました。彼らは南部の風土や物語を感じさせる詩的な歌詞と、緻密かつスリリングなギターワークを武器に、1970年代後半から1980年代にかけて数々の名曲を生み出しました。
バンド結成からデビューまで
The Outlawsは、ギタリスト兼ボーカリストのヒューイ・トーマソン(Hughie Thomasson)、ヘンリー・ポール(Henry Paul)、ビリー・ジョーンズ(Billy Jones)らを核に、ベース、ドラムス、キーボードを加えた6人編成で1975年にデビュー。セルフタイトルの1stアルバム『Outlaws』は全米アルバム・チャート13位にランクインし、リード曲「There Goes Another Love Song」がバンドの名を一躍天下に知らしめました。
代表的な人気曲と聴きどころ
There Goes Another Love Song
デビュー作のオープニングを飾るこの曲は、軽快なリズムギターとキャッチーなコーラスワークが秀逸。イントロのギターリフからサビにかけてのハーモニーの重なりが聴く者を一気に高揚させ、今なおライブ定番ナンバーとして高い人気を誇ります。
Green Grass & High Tides
同じくデビュー作に収録された大作で、約10分にわたる2本の伸びやかなギターソロが圧巻。ビリー・ジョーンズ、ヘンリー・ポール、ヒューイ・トーマソンによるソロが次々と展開し、終盤に向けて徐々に熱を帯びるクライマックスは「サザンロックの頂点」とも称されます。
(Ghost) Riders in the Sky
1980年リリースのアルバム『Ghost Riders』に収録されたカバー曲。1939年発表のカントリー・スタンダードをハードロック風にアレンジし、西部劇の幽玄な世界観とギターの轟音が見事に融合。シングルは全米31位を記録し、バンドの活動再興を象徴するヒットとなりました。
Hurry Sundown
1977年発表の3rdアルバム『Hurry Sundown』のタイトル曲。ミディアムテンポのシャッフルビートに、風のように駆け抜けるコーラスと“泣き”のリフが印象的で、夕暮れの情景を思わせる美しいメロディが胸に染み入ります。
名曲がもたらした影響
これらの曲はThe Outlawsをサザンロックの代表格に押し上げただけでなく、後進のバンドにも多大な影響を与えました。特に「Green Grass & High Tides」の長尺インスト形式は、後のジャム・バンド文化にも通じる先駆的な試みと言えます。1980年代以降もメンバー交代や活動休止を経ながらも度々再結成を果たし、2020年代に至るまで熱狂的なライブバンドとしてその存在感を示し続けています。
結び:変わらぬ3本の誇り
The Outlawsの根底にあるのは、3本のリードギターによるハーモニーと自由奔放な即興演奏。彼らが刻んだ名曲群は、時代を超えて今なお色褪せることなく新たなリスナーを魅了し続けています。
参考文献
https://en.wikipedia.org/wiki/Outlaws_(band)
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