大貫妙子人気曲ガイド:5大名曲の魅力と誕生秘話
大貫妙子は1976年のソロデビュー以降、独自の音楽性と透明感のあるボーカルでニュー・ミュージックやシティポップのシーンを牽引してきました。彼女の楽曲には、幻想的なメトロポリタン美術館を舞台にした子供向けポップ「メトロポリタン美術館」から、都会の華やかさと孤独を同時に描いたシティポップの金字塔「都会」、異国情緒あふれるファンク/ディスコ・ナンバー「4:00 A.M.」、スコットランド民謡を取り入れたしっとりカバー「The Water is Wide」、そしてドラマ主題歌として大ヒットした「夏に恋する女たち」まで、多彩な魅力が詰まっています。本コラムではこれら5曲の背景、音楽的特徴、リリース情報と評価動向を詳しく解説します。
人気曲ランキング(トップ5)
- メトロポリタン美術館
- 都会
- 4:00 A.M.
- The Water is Wide
- 夏に恋する女たち
各曲解説
メトロポリタン美術館
1984年4月から5月にNHK「みんなのうた」で放送された子供向け楽曲です。大貫妙子自身が作詞・作曲を手がけ、清水信之がアレンジ、岡本忠成によるクレイアニメーションが使用されました。歌詞はE.L.カニグズバーグの児童文学『クローディアの秘密』に着想を得ており、深夜の美術館で天使の像や古代エジプトのミイラと不思議なやりとりを繰り広げ、最後には絵画の中に閉じ込められる幻想的なストーリーが展開します。放送当時は「子供の頃怖かった」という声も多く、再放送やDVD化を通じて根強い人気を維持しています。
都会
1977年7月25日発売のアルバム『SUNSHOWER』のリードトラックです。大貫妙子が東京での生活から受けたインスピレーションを反映し、都会の華やかさとその裏に潜む寂寥感を同時に描写。坂本龍一がアレンジを担当し、エレクトリックピアノやシンセサイザー、リズミカルなベースラインが特徴的なシティポップの名曲として広く評価されています。リリース当初は商業的に苦戦したものの、後年のリマスター再発や海外のシティポップ再評価ムーブメントを通じて新たなリスナー層を獲得しています。
4:00 A.M.
1978年9月21日リリースのアルバム『MIGNONNE』に収録された7曲目のナンバーです。小倉エージのプロデュースで、坂本龍一がアレンジ、フルートやシンセサイザーを効果的に用い、細野晴臣がベースを担当。ファンク/ディスコの要素を取り入れたグルーヴィーなアプローチに〈Lord give me one more chance〉という英語詞がアクセントを加えています。近年ではフランスのファッションブランド「CASABLANCA」の22SS映像で使用されるなど、海外のコアな音楽ファンからも高い評価を受けています。
The Water is Wide
スコットランド民謡を原曲とするカバー曲で、ダイハツ「ムーヴ キャンバス セオリー」のCMソングに起用されました。温かなアコースティックギターアルペジオに透き通ったボーカルが重なり、オリジナルの哀愁を保ちつつ大貫妙子らしい情感豊かなアレンジが施されています。坂本美雨 with CANTUSによるコラボライブでも披露されるなど、他のアーティストからも称賛されています。
夏に恋する女たち
1983年8月5日にシングル発売された大貫妙子10枚目のシングルで、同日から放送が開始されたTBS金曜ドラマ『夏に恋する女たち』の主題歌に起用されました。坂本龍一によるシンセサイザーとサックスを用いた洗練されたアレンジが印象的で、初登場時にはオリコン週間チャート最高51位を記録。ドラマで使用されたバージョンとシングルバージョンでは歌詞やアレンジにわずかな違いがあり、リスナーを楽しませています。後年には中谷美紀や原田知世によるカバーも生まれ、シティポップの代表曲として定着しています。
これら5曲は大貫妙子の多彩な表現力とクリエイティビティを象徴しており、リリースから数十年を経てもなお、新旧のリスナーに愛され続けています。
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