永遠のハーモニー:The Lettermenの歩みと魅力

概要
The Lettermenは1958年にラスベガスのステージ・レビューバンドとして結成され、1961年にキャピトル・レコードと契約してデビューを果たしたアメリカの男性ポップ・ハーモニー・トリオです。
代表曲には「The Way You Look Tonight」や「When I Fall in Love」があり、ビルボード・ホット100で2曲のトップ10シングルを獲得、アダルト・コンテンポラリー・チャートでは16曲がトップ10入り(うち1曲はNo.1)を果たしました。
アルバムは32作連続でビルボード200チャート入りし、11枚のゴールド・アルバムを受賞。グラミー賞にも4度ノミネートされるなど、60年以上にわたり多くのファンに愛され続けています。
結成と初期(1958–1961年)
1958年2月、トニー・ブタラ、マイク・バーネット、ディック・スチュワートの3人がジャッキー・バーネット主催のノスタルジー・レヴュー『Newcomers of 1928』にてザ・リズム・ボーイズの物まねとしてラスベガスのデザート・インに出演したことがグループの起点でした。
その後メンバーの入れ替わりを経て、1960年にはジム・パイクとボブ・エンゲンマンが新たに加わり、ロサンゼルスでデモ録音を行ったうえでワーナー・ブラザーズと契約を結んでいます。
キャピトル・レコード契約と黄金期(1961–1967年)
1961年にキャピトル・レコードへ移籍してリリースしたデビュー・シングル「The Way You Look Tonight」はビルボード・ホット100で13位を記録し、続く「When I Fall in Love」は同チャートで7位、さらにアダルト・コンテンポラリー・チャートでは1位に輝きました。
その後も「Come Back Silly Girl」や「Theme From a Summer Place」といったヒット曲を次々に発表し、ラジオやコンサートでの人気を確立しています。1965年にはグラミー賞にもノミネートされたメドレー「Goin’ Out of My Head/Can’t Take My Eyes Off You」をリリースし、その名声を不動のものとしました。
メンバー交代と音楽的多様化(1967–1974年)
1967年末にボブ・エンゲンマンが脱退し、ジム・パイクの実弟ゲーリー・パイクが加入しました。しかしヒットは衰えることなく、「Put Your Head on My Shoulder」や「Hurt So Bad」(Hot 100で12位を記録し、21週間チャート入り)などを立て続けにヒットさせました。
1971年の「Everything Is Good About You」を最後に大きなチャートヒットは途絶えましたが、1974年にはグループ名を「Lettermen」に改め、オリジナル曲を中心としたアルバム『Now and Forever』を発表しています。
スタイルとレパートリー
The Lettermenの最大の魅力は、3人の声が緻密に溶け合う「クローズド・ハーモニー」と、軽やかなオーケストラ編曲にあります。グレート・アメリカン・ソングブックの名曲や当時のポップスはもちろん、フィリピンの伝統歌謡クンディマン(「Dahil sa Iyo」「Sapagkat Kami Ay Tao Lamang」など)も英語と現地語で歌い分け、その完璧な発音と表現力で聴衆を魅了しました。
主要ディスコグラフィ
- A Song for Young Love(1962年)
デビューLP。表題曲がACチャートでトップ10入りし、全米6位を記録しています。 - College Standards(1963年)
1950年代の学生文化を思わせる懐かしのナンバーを集めた一枚です。 - Warm(1967年)
ボブ・エンゲンマン脱退前の最後のアルバムで、「Chanson d’Amour」「Our Winter Love」を収録しています。 - Capitol Collectors Series(1993年)
キャピトル期の代表曲を網羅したコンピレーションで、未発表音源も含まれています。 - Memories: The Very Best of the Lettermen(1999年)
18曲入りベスト盤。心に残るバラードを厳選しています。 - Now and Forever(1974年)
グループ名を「Lettermen」に改め、オリジナル曲を中心に構成された作品です。
受賞と栄誉
ビルボード・ホット100で2曲のトップ10ヒット、ACチャートで16曲のトップ10入りを果たし、32作連続でビルボード200にチャートイン。ゴールド・アルバムは11枚、グラミー賞ノミネートは4回を数えています。さらにアンディ賞やクリオ賞、そして2020年2月にはハリウッド・ウォーク・オブ・フェームに星を獲得し、その功績が正式に讃えられました。
近年の活動と遺産
2019年に最後のオリジナルメンバーであるトニー・ブタラがステージを退いた後も、ドノヴァン・ティー(在籍1984年–)、ボビー・ポイントン(在籍1990–1995, 2011–)、ロブ・ガラック(在籍2019–)らが新メンバーとして加入し、年200回以上のライブを行っています。
オフィシャルサイトでは「Sugar Medley」「Happy」「Never Enough」「Don’t Let The Sun Go Down On Me」など、新たなアレンジの楽曲も公開され、世代を超えたファンに支持されています。2024年以降も北米ツアーが予定され、変わらぬ“歌声のハーモニー”を世界中に届け続けています。
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