テレビ音楽を彩った名匠:長洲忠彦の歩みと功績

長洲忠彦(ながす ただひこ、1932年–2010年5月4日)は、日本の作曲家・指揮者で、テレビ音楽制作の第一人者として知られています。
1957年に東芝音楽工業の専属作曲家としてキャリアを開始後、フリーランスを経て1970年代以降はTBSテレビの音楽監督として『日本レコード大賞』や『東京音楽祭』『日本有線大賞』など多くの大型音楽番組を手がけました。
卓越したタクトさばきと白いタキシード姿で視聴者に強い印象を残し、番組中のファンファーレや受賞シーンの音楽の作曲・編曲も担当。
2010年5月4日に78歳で逝去し、その功績は現在も多くの音楽プロデューサーや指揮者に語り継がれています。
プロフィール概要
1932年、東京府東京市(現在の東京都区部)に生まれた長洲は、前衛音楽からポップスの世界へと軸足を移し、1957年に東芝音楽工業の専属作曲家・指揮者として採用されました。
スタジオ録音やレコーディングオーケストラの指揮に従事し、その後フリーランスとして活動。約50年にわたり、多岐に渡るジャンルで作品を発表しました。
キャリアの軌跡
東芝音楽工業での歩み
東芝在籍中は、八反ふじをはじめとする東芝レコーディング・オーケストラと共同作業を行い、レコード録音の現場で技術と表現力を磨きました。
TBSテレビ音楽監督として
昭和40年代よりTBSテレビの専属音楽監督に就任し、『輝く!日本レコード大賞』や『東京音楽祭』『日本有線大賞』などの大型番組を長年にわたり統括しました。また、『トップスターショー・歌ある限り』『ザ・ベストテン』などのレギュラー番組でも毎週タクトを振り、『ザ・ベストテン同窓会II』では南野陽子の「話しかけたかった」を最後にテレビでの指揮を締めくくりました。
主な担当番組
- 輝く!日本レコード大賞(1960–1988)
- 東京音楽祭(1972–1988)
- 日本有線大賞(1968–1989)
- トップスターショー・歌ある限り(1976–1977)
- ザ・ベストテン(1978–1989)
- シャボン玉こんにちは(1975–1981)
- 11時に歌いましょう(1979–)
受賞と栄誉
- 第20回日本レコード大賞20周年記念賞(1978年)
- 芸団協第8回芸能功労者表彰(1982年)
- 第30回日本レコード大賞30周年記念功労者顕彰(1988年)
- 仏教伝道協会作曲コンクール1位(2005年)・佳作(2008年)
- 第51回日本レコード大賞功労賞(2009年)
教育・社会貢献活動
東放学園の講師として後進育成に携わり、聖歌隊世田谷聖母コーラスを創設・指導。日本録音指揮者連盟の事務局長として業界発展にも寄与し、読売新聞にて音楽コラム『はやりの歌の方程式』を連載。
さらに1970年大阪万博東芝館の音楽担当も務め、音楽文化の普及に尽力しました。
主な音楽作品
- 効果音楽:「わが家のゴールデン・ウィーク」(東芝レコード『効果音楽集・8㎜映画のための音楽第2集』収録)
- 歌謡曲(作曲・編曲含む):
- 愛京子「嵐のなかでさよなら」
- 朝丘雪路「築地明石町」
- 桑野みゆき「今日限りの道」
- 宗教音楽:『聖歌選(4)/み神のあいをば』など
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